●一般に界床の遮音性能は、上部階で発生した音に対する床等の遮音性
能を示します。例えば、上の階で子供が飛び跳ねた場合の音のレベルが
70dbとした場合、こちら側で聞こえる音のレベルが30dbとすると、床の遮音
性能は40dbとなり、この下の階で聞こえる値を表す数値がL値となり、この場
合L−30と表現されます。L値は値の小さい方が高性能となります。D値が
空気伝播音に対する壁等の遮音性能を示すのに対して、L値は振動音また
は固体伝播音と呼ばれ実際に聞こえる音のレベルを示します。
●L値もD値と同様に、厳密には周波数帯域によって、異なりますがここでい
うL−30とは100〜5000Hz地域帯(一般には125〜4000Hzで表示)の中間値で
ある500Hzの数字が用いられています。
●マンション等の界床ではコンクリート厚みと、梁で支持されるスラブの
面積が重要になってきます。ちなみにスラブ面積25平方メートル(四辺支
持)スラブ厚150ミリでL−60程度、スラブ厚200ミリでL−50となります。このス
ラブ自体の遮音性能に床材(置床等)の遮音性能が加味されたものが、床自
体の遮音性能となります。 (躯体の欠きこみ等の影響がない場合)
「建物の遮音設計資料」日本建築学会 のデータより