A12●市街化調整区域に住宅を建築する場合開発行為にあたります。(農地を宅地に変更する等)

<その場合農地転用の届出も必要になります>

  市街化調整区域において、都市計画法29条の開発行為の許可を受けられるのは、

「農業、林業若しくは、漁業の用に供する政令で定める建築物またはこれらの業務を営む者の居住ようの用に供する 建築物の建築の用に供する目的で行うもの」となります。

  都市計画法上はそれ以外の一般の住宅は建築できません。(都市計画事業や土地区画整理事業等の事業に伴う住宅建設は別ですが)

  ●簡単にいいますと、一般的には農業を営んでいる方などが、自宅を建てる場合等しか許可されません。

  その他、特定行政庁(市役所等)の基準により違いますが、例えば市内に自宅をお持ちの方の子供が

市内の調整区域に建てる場合許可になる場合もあれば、農家分家の形で許可になる場合もあります。

(同じ条件でも許可にならない場合もありますので市役所等に確認が必要です。)

  ●その他、市街化調整区域に住宅を建築できるの場合としては、平成13年まで「既存宅地制度」があり、調整区域の線引き前に(昭和45年以前) 建てられた住宅の建替え等は可能でしたが、この制度はすでに廃止になっております。(平成13年5月18日)

(この日、以前に既存宅地の確認を受けた土地に関してのみ、5年間の法律上の経過措置が取られているため 現在はまだ建替えの可能性はあります。(自己の居住又は自己の業務の用のみ)(2002/3/21)

 

<追記> 2002/4月

●「既存宅地制度」に替わり、現在は都市計画法 34条第8項の3により建築可能なケースがあります。<2002年4月から(平成14年)一部、一定の条件を満たせば、市街化調整区域にも家を建てられる可能性があります。>

●都市計画法 34条第8項の3について

<市街化調整区域に係る開発行為の許可基準>

「市街化区域に隣接し、又は近接し、かつ、自然的社会諸条件から市街化区域と一体的な日常生活圏を構成していると認められる区域であって概ね50以上の建築物が連たんしている地域のうち、政令で定める基準に従い、都道府県の条例(市の条例において行う開発行為で、予定建築物の用途が開発区域及びその周辺の地域における環境の保全上支障があると認められる用途として都道府県の条例(市の条例)で定めるものに該当しないもの」となっている。)

★注意事項★

<上記の内容で、簡潔にいえば、都道府県(市町村)の条例で指定された地域以外の場所ではこの法律の基準は適用されませんので、市街化調整で近所に家が建っていれば必ず建てられるという意味ではありません。> (2003/7)

●例えば千葉県船橋市では上記を建築する場合について、以下に該当するものは、その立地要件を満たしたものとみることができます。(船橋市条例 平成14年4月1日施行)

特定行政庁により若干取り扱いは異なると思いますが、条件としては

@当該敷地が概ね市街化されていること。<敷地から半径150メートル以内に40戸以上の住宅があること。その内2戸は調整区域内にあること>

A敷地面積が165平方メートル以上あること(概ね50坪程度)

B農業振興地域内の農用地の指定を受けていないこと

C基本的には自己居住用であること(共同住宅は不可、店舗等、事務所等は第1種低層住居専用地域に建築できる物と同等の基準となる)

D基本的には第1種低層住居専用地域に建築可能な条件と同等とする

(市街化調整区域について建ペイ率等が決定されるまでの間は、高さ10m以下、建ペイ50%、容積100%を上限として取り扱う)

●概ね以上のような条件を満たせば市街化調整区域にも家を建てることが可能ですが、この場合でも開発行為となるため、開発許可の申請が必要となります。

個人住宅の場合でも申請から許可まで概ね1ヶ月程度はかかります。

市街化調整区域は元々、家が建っていなかった所ですので、給排水施設の有無、その他の設備の状況(上水道、雑排水、汚水、雨水の処理、電気、ガスの引き込み等)の調査及び計画が必要となります。

●開発行為の許可申請に必要書類・図面としては申請書、案内図、公図、土地登記簿謄本、連たん区域図、土地利用計画図(造成計画、排水計画等)、土地の測量図、現況写真、建設される住宅の配置図、平面図、立面図等が必要になります。又、建設に必要な費用等の資金計画の提出を求められる場合もあります。(2002/9 一部 修正)  

●その他

建築する地域によっては、一定の条件を満たす必要はありますが共同住宅の建設も可能な地域もあります。(上水や排水設備等の要件を満たせば 許可がおりる可能性があるそうです。)(千葉県八千代市等)<2003/7>

 

 

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最終更新日 : 2003/08/02