実際の対処方法(概要)
軟弱な地盤の上に建物を建てると建物が傾き、地震時には転倒する場合も考えられます。またそれほど極端でなくとも、不動沈下が生じ、建物にクラックが入ったり、窓や扉の開閉に支障が出る場合があります。不動沈下を生じた場合建物の復旧に要する費用は、建設費の半分から建設費と同等程度必要になります。以下のような対策を講じましょう。 |
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施行方法 |
参考 |
地盤改良 |
頑強な地盤(支持層)が浅い場合、支持層までの地盤を改良します。
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支持層が深い場合は、上部だけ地盤改良しても地盤改良の下の軟弱地盤が沈下する恐れがあります |
摩擦杭 |
支持層が深い場合で 3階建て程度のあまり荷重のかからない場合に使用します。
杭の摩擦力で建物を支持します |
摩擦杭の場合本数が多くなるので、一般の杭を施工した場合とコストの比較が必要です。
通常は支持層が 25メートル以上の深い場合摩擦杭の方がコストメリットが得られるようです。 |
先端支持杭 |
支持層が比較的浅い場合や、重い建物で杭が必要になる場合に使用します。 |
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打込み工法 |
既成の杭を打ち込みますが、振動や騒音等が発生します(現在では、あまり使われなくなりました) |
埋込み工法 |
既成のコンクリート杭や鋼杭等を地盤を掘削した後に埋め込みます |
場所打コンクリート杭 |
必要な深さまで掘削した孔内に鉄筋を挿入し、コンクリートを打設して、現場で造成します |
建物自体を軽くする |
地盤がある程度良好な場合で、構造計算により、若干重量を軽くすれば支持地盤として成立する場合は、建物自体の重量を軽くする設計をします |
瓦屋根を変更したりやコンクリート造の場合、コンクリート壁の一部を取りやめたりします |