空気伝搬音の遮音性能は界壁の遮音透過損失の性能だけではなく、音
は波動であるため、反射、透過の他に、回折、屈折などの特性をも
ち、開口部を通じて音が回り込む現象があります。開口部についての
遮音性能について簡単に紹介します。
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住宅性能表示制度の(外壁開口部)で用いられる、外壁開口部の透
過損失等級の「Rm(1/3)」とは日本工業規格(JIS)A1419−1に
規定する1/3オクターブバンド測定による平均音響透過損失のことで、
具体的には周波数帯域100Hz〜2500Hzまでの周波数帯域での音響透過損
失のことです。
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住宅性能表示制度ではサッシュやドア等の空気伝播音の透過のしに
くさを等級で示しています。また特定の騒音は特定の方向(方位)か
らと言う考えにより各方位ごとの性能表示となっています。
「等級3」−「
Rm(1/3)−25db以上」
*日本工業規格のサッシュ性能 <T−4> <T−3> <T−2>
「等級2」−「Rm(1/3)−20db以上」
*日本工業規格のサッシュ性能 <T−4> <T−3> <T−2> <T−1>
●実際のサッシュの性能としては、単層ガラスで15db〜30dbの遮音性
能があり、それ以上の性能を求める場合は2重サッシュ等にする必要が
あります。また、サッシュ自体に換気口が取り付けられるタイプの物
もありますが、遮音の観点から言えば性能は極端に低下します。