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源義経は、壇ノ浦で平家を滅ぼした後、兄の源頼朝に疎まれ、奥州藤原氏のいる平泉へ逃げました。しかし、義経をかわいがってくれた平泉の当主、藤原秀衡(ふじわら ひでひら)が死に、後を継いだ藤原泰衡(ふじわら やすひら)は頼朝を恐れて義経を殺してしまいました。義経を討った泰衡も、結局頼朝に滅ぼされてしまいますが、義経のかわいそうな最期に同情したのか、義経は平泉で殺されたわけではなく、実は泰衡のはからいで北海道へ逃れたのだ!という伝説が登場しました。作家の中津文彦氏、高橋克彦氏など、現代でもこれを信じている人がいます。岩手県の一関高校(平泉の近くです)出身の作家さんには、これを信じている人が多いようです。
江戸時代には、水戸黄門も信じていました(ホントかよ?)。彼が藩主だった水戸藩(茨城県)が編纂した『大日本史』では、『しからばすなわち、義経死したりと偽り、しかして逃走せしならんか』。この部分が果たして水戸黄門の在世中に書かれたものかは知りませんが、少なくとも水戸藩は自信を持ってこの記載を後世に残しています。
義経は平泉で殺されたのではなく、北海道あるいは大陸へ逃れたのだ、という伝説です。義経北行伝説の進化版として、有名な義経成吉思汗(ジンギスカン)説があります。義経は北海道へ逃れた後、大陸に渡って、モンゴルの英雄成吉思汗(ジンギスカン)になったという説です。北行伝説と義経成吉思汗説は本来別物ですが、一般に両者は混同されて理解されています。ここでは、両者を区別して表記しようと思います。
義経は死なずに逃げたという伝説に関しては、昔から様々な本が書かれてきました。それらの中には、今でも本屋さんで買うことのできる有名な本があります。推理作家、高木彬光氏の大作『成吉思汗の秘密』です。この本は、義経伝説研究の世界だけでなく、歴史ミステリとして、さらには日本版安楽椅子探偵小説としても日本を代表する作品です。私はこの本を読んだとき「義経は逃げたに違いないねっ!」かなりのきっぱり感を発揮して断言しました。高校生の頃です。しかしながら、おっさんになった今では、「難しいんじゃない?」油断も隙もないヘナヘナ度にして妥協の産物構造改革反対派抵抗勢力的に意見を後退させつつあります。