7月中旬にはすでに入れていた今回の座間味島行き。だが、直前になっていつも行っているサークルの飲み会が開催されることに。6時20分の羽田発の飛行機ゆえ、家を出るのは4時過ぎ。無理をせずキャンセルしようかと思ったが、結局参加することに。
その代わりというか、羽田空港に近い穴守稲荷の「ホテルジャルシティ羽田」に泊まることにした。朝食なしで8900円。ここに泊まれば家に比べて1時間近く遅い出発で済むからだ(9/12のブログも参照)。
土曜日は、5時20分発の送迎バスでホテルを出発。朝早い出発ではあるが、私を含めて5人が乗車。
空港には5時35分に到着。いちばん早い沖縄便だが、時期がオンシーズンだから、機内はほぼ満席だった。
さて、ホテルも飛行機もJALづいているが、そのJALの経営状態はどうもよくないらしい。ホテルでもらった新聞のトップも、機内で流れたNHKのニュースもトップがこれだった。そんなニュースの脇でCAさんが自分の職務をこなしているのが、何とも奇妙な画だった。
那覇空港には8時50分に到着。とりあえず、タクって泊港へ向かうことにしよう。
にしても、数日前には傘マークが出ていたのに、いい天気になった。
行きは10時発のフェリー、座間味島からの帰りは17時発の高速船のチケットをそれぞれ予約していたが、運ちゃんに「チケットを買っていないなら『とまりん』だね」と言われて、とまりんの前で降ろしてもらう。
窓口に出向いて、予約時に言われた予約番号とかを言ってたんだけど、どうやら予約しているしていないに関係なく、乗船申込書を書くらしい。
と、ここでアクシデント。9時に出るはずの座間味島行きの高速船が、エンジントラブルで運休になってしまい、そのまま帰りの17時の高速船も運休になる可能性があるというのだ……ま、アクシデントを楽しもうか。とりあえず、往復ともフェリーのチケットとし、高速船が動いた場合は差額を支払うってことになった。
10時出航のフェリーは、9時20分だというのに、かなりの乗客が乗ろうとしていた。
そりゃ、そうだ。運休した高速船の乗客も一緒になるのだから……冷房のある二等船室や椅子席は、芋の子を洗うような激混雑ぶり。何とか屋根ありの外のデッキで、1席をゲットした。
いちばん上のデッキも考えたけど、さすがに屋根のないところに2時間いるのは辛い。景色は独り占めできるけどね。
10時5分出航。遅れたのは乗客の多さからか。これで荒天だったら最悪だが、同音異義語で“好天”だったのが救い。真っ青な空は常夏の沖縄らしいが、風は真夏と違う気持ちよさを感じた。
1時間もすると、無人島がちらほら見えだし、それと真っ青な空をバックに乗客がシャッターを切る場面に多々遭遇。みなシャッターを切らずにいられないって感じだ。
古座間味ビーチと座間味島の中心部が見えだしたが、いったん通過して、
先に向かうのは阿嘉島(あかしま)。海上にかかる“阿嘉大橋”の左にあるのは慶留間島(げるまじま)。座間味島よりも阿嘉島、阿嘉島よりも慶留間島のほうが、より何もなくしかしながらより素朴で美しい。
11時半過ぎ、阿嘉港に到着。船内の半分かそれ以上の乗客が下船したんじゃないか。
さあ、いよいよ座間味島上陸! 改めて観ると、何ともこじんまりした中心部だ。
防波堤での光景は何とも言えないのどかさだ。乗客が多かったからか、結局10分遅れでの入港。
4年半ぶりの上陸。周りを探したけど、今日お世話になる「座間味レンタカー」の人はおらんかった。
となると、自力で事務所に行かんとダメか。
交差点の脇に立つ「沖縄戦上陸第一歩之地」の碑。1945年3月26日、第2次世界大戦の話だが、米軍はまず慶良間諸島の制圧を沖縄上陸への布石として行った。その中でも一番最初、時刻にして午前8時過ぎに上陸したのが阿嘉島だった。そして、ほぼ無抵抗なままに座間味村に属する島々は、同日中にすべて米軍の手に落ちることとなったのだ。
座間味レンタカーの事務所は、集落の端っこにあった。結局、高速船はあてにならないので、フェリーが那覇に戻る15時までのレンタルとした。2時間でガソリン代込み3,670円。
事務所にいた門番犬と、今日頼りにする地図。
そして、今日お供するレンタカー。いまどき珍しい「手動式ウィンドウ」だ。
島で唯一の信号と、そのそばにあるクジラのオブジェ。何だか焼け焦げた死体みたいだ。
座間味の海の神様をまつっている御嶽「いびぬめー」。
いびぬめーの並びにある集会所や商店。
そして、「パーラーざまみ」。昼飯はここの手作り弁当にした。550円。
弁当を食って島内ドライブへ出発。真っ青な空と海が、否応なしにドライブにかきたててくれる。
道沿いにある「マリリンの像」。20年以上前に流行った映画「マリリンに会いたい」の主人公…ならぬ“主犬公”マリリンは、ここ座間味島に実在した雌犬。たまたま飼い主の都合で訪れた阿嘉島で出会った雄犬“シロ”に見初められ、そのシロが海を泳いで渡ってマリリンに会いに行った、という実話を映画化したものだ(「沖縄卒業旅」第5回参照)。
座間味島は、海に迫るようにミルフィーユみたいな地層の見える崖がそびえる。その崖を利用して造られたお墓があちこちにある。
阿真(あま)地区を越えると、道沿いに小さいプライベートビーチみたいな白砂の浜が現れる。
そのプライベートビーチから道が上り坂になり、やがて展望台が見えてくる。
「神の浜展望台」から島の南(右上)北(左上)を望む。前回の旅は、天候が怪しいなかのサイクリングだったこともあり、ここで中心部へと引き返してしまったが、
今回はせっかく車も借りているので、その先に進んでいくと、「女瀬の崎展望台」に着く。
かなり山がちな地形ゆえ、サイクリングだったらかなりハードだったと思う。
自動車といっても軽自動車だからか、スピードがなかなか出ないくらい登り勾配があるのだ。
道すがらの「ニタ展望台」でも足を止める。展望台が続くのが、何よりこの島の地形を端的に表しているような。
えーと、この写真は「稲崎展望台」からの景色だったけな?(笑)
そろそろ、進路は集落の方に向かってくれるらしい。
「昭和白虎隊玉砕の地 入口」の碑は、島の水ガメの前にあった。
その碑の意味は容易に想像できたが、そこに行くのは容易ではないような気がした。時刻は13時半。おお、あっという間にそんな時間になってしまったのか。(後編につづく)
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