なぜか沖縄

 
翌朝は7時にラウンジへ。プチバイキング方式に無料の食事が提供されており、それをいただくことに。朝は常にごはん党なので、私は右上のようなラインナップとなったが、パンとバターも用意されている。

早々に朝食を済ませ、昨日から止む気配のない雨の中を石垣港ターミナルへ。予定を半日前倒しにしたのは、昨年11月の波照間島行き(「こんな旅行記を作ってみたかった」参照)のリベンジを考えていたからだ。朝1便で上陸して、夕方の便までじっくり見て回るか、あるいは昼の便で帰ってこようと思ったのだ。波照間便は安栄観光と波照間海運の2社が運航しているのだが、両社とも事前の予約ができず、当日発売の早いもん勝ちとなる。そうとならば、一刻も早くチケットを買っておきたかった。

とはいえ、事前に見た波の予想は4m。風も強い。西表島と石垣島の間にはさまれた島々なら、何とか船が出てくれそうであるが、外洋に出ることになる波照間便は欠航の可能性がぐっと高くなる。はたして……。
 
やはり、欠航になってしまった。うーん、残念。やはり外洋を通る西表島西部の上原港行きが欠航になった時点で、ほぼ決定的だなと思っていたが、案の定であった。それにしても、波照間海運は受付すら開いていなかったな。

やむなく、行き先を変更。2004年9月(「沖縄はじっこ旅U」参照)以来2度目の黒島行きとした。安栄観光にてチケットを購入。雨合羽を買ってあるので、島内でそれを着てサイクリングなんて思ったのだ。
 
長い列ができていたのは、5番線に入る西表島は大原港行き。7時台だというのに、ツアー客が早くも動き出しているのだ。どんなタイトなスケジュールなんだか。私の乗船する黒島行きは、お隣6番線である。

わずか5人を乗せて、8時出航。港を出ると、なるほど海は予想通り時化ていた。加えて、雨が何だか本降りっぽい。

30分ほど波に翻弄されて、黒島に到着する。
 
誰もいないターミナルには、不気味な音を立てて雨風が吹き付ける。うーん、朝も早いし、こんな天候じゃ誰も来ない=商売にならないと思って、客寄せなんか来ないか。かといって、何もしないのももったいないので、ターミナルで雨合羽を着て、いざ出陣!
 
…なーんてのもつかの間。石垣島と違って高い建物がないから、モロに港側から強烈な風雨が吹き抜けるのである。サイクリングなんてもってのほかだった。港からわずか数百m。牛のせり市場前で泣く泣く引き返した。

天気だったら、この緑もさぞ映えるんだろうに、今はただ寂しい野原だ。島民の10倍以上いるという牛も、この天気じゃ皆牛舎に避難しているわな。
 
やれやれ、これは9時40分発の石垣港行きで速攻帰還である。心配になり安栄観光に出航の確認の電話をしてしまったが、さすがに私が乗ってきた船が本日最初で最後なんてオチにはならなかった。ホッ。それまで、待合室で待機することに。左上の閉まっていた売店は、右上のようになっている。
 
こんな離島にも、千葉ロッテのキャンプのポスターが。集落がどうなっているか見てみたかった。

9時半過ぎ、石垣島からの船がやってきた。往復の運賃が、何だか丸々無駄になった形だが、とりあえず無事にやってきてくれてホッ。10人ほどを乗せて折り返しすぐ出航。

待合室のおばちゃんと話していたら、昨日より天候が悪化したらしい。

石垣港には、10時10分帰還。やっぱりというか、波照間島行きは昼の便も欠航となっていた。こりゃ、丸1日ダメなんだろうな。(第3回につづく)


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