なぜか沖縄

 
外はあいかわらずの雨。これでは竹富島なんかに行ってもかえって疲れそうなので、完全に屋内モードへ。まずは八重山博物館(以下「博物館」とする)を訪れた。入館料200円。
 
典型的な民俗関連メインの建物。右上の写真は、手前がお骨を入れる壷、後方が葬儀のときの道具一式。

博物館の脇に人頭税廃止100周年記念碑。5年前にできたとあって真新しい。

次いで、博物館のすぐ近くにある県立図書館へ。1914年にできたそうで、なかなか歴史の長い図書館だ。これまた暇つぶしにもってこいの場所だ。
 
受付でロッカーの鍵をもらい、そこに手荷物を入れて中へ。さすが、沖縄関連の文献は、歴史の長い図書館だけにものすごくそろっている。いろいろ物色していって、昔の沖縄を写した写真集と、国仲涼子嬢の写真集を閲覧することに。
 
30分ほど図書館に居座って、昼飯を食べに外出。裏道を15分ほど歩いた。南山舎は、日本最南端の出版社。八重山に行くときに何度となくお世話になる『やえやまGUIDE BOOK』(「参考文献一覧」参照)や、八重山専門の情報誌『やいま』などを発行しているが、こんな小さい建物とは驚いた。
 
八重山高校の校舎に立てかけてあったフレーズ。「お前の命は俺の命!! 俺の命はお前の命!!」
 
昼食は、中心部からちょっと離れた「キミ食堂」にて店名物の「味噌そば」を食す。500円。麦味噌のスープがいい味を出している。味噌ラーメンほど油っこくなく、けんちんそばほどさらっともせず、汁まで飲み干せるほど絶品なそばだった。
 
自宅のメールチェックをしたくて、あやぱにモールまで歩いて戻って、当てにしていたネットカフェに行ってみたが、どうやら休業している感じだった。スーパーホテルは15時過ぎないと入れないので、時間つぶしにバスに乗って郊外の大浜(おおはま)集落まで行ってみることに。
 
日ごろ乗っているバスと違って、島内を走る東運輸のバスには、自動両替機なんてものはついていない。実は1000円札しか持っていなかったので、どうやって両替するのかと思っていた。

降りる段になったとき、運ちゃんはまず写真の奥にある箱から、100円玉4枚・50円玉1枚・10円玉5枚の計500円分の小銭の包みを1つ取り出した。運賃が190円だったので、そこからまずは190円分(100円玉1枚・50円玉1枚・10円玉4枚)を運賃箱に入れた。
すると、運ちゃんは同じ500円分の小銭の包みをもう1つ取り出して、それをそのまま私にくれたのだ。これで私の手元には810円残る計算になったわけである。まだるっこしいような原始的なような、それでいてどこか知恵のあるようなやり方を施されて、妙にきつねにつままれた気分でバスを降りた。(第4回につづく)


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