こんな旅行記を作ってみたかった

(1)プロローグ
日本最南端の有人島・波照間島にまた行きたいと思い立ったのは、今年の夏くらいだっただろうか。
もっと具体的に言えば、波照間島にある「みんぴかー」という店で「黒みつスペシャル」という食べ物を食べたくなったのだ。
この食べ物、昨年6月に波照間島を訪れたときに初めて食べたものであるが、ものすごく美味くてたちまちトリコになってしまったのだ(「沖縄SEE YOU!」第2回参照)。店の立地もこれまた、島随一の美しい砂浜「ニシ浜」を見下ろす好立地。いつかまた、あの青空の下でニシ浜を眺めながら至福の時を過ごしたい――そう思ったのだ。

石垣空港には、定時の9時55分に到着。波照間島行きの高速船は11時発。離島行きの船が発着する桟橋(以下「離島桟橋」とする)へは連絡バスでも20分程度なので、本来であればバスで行きたいところだったが、高速船の定員はわずか12名。購入も前もっての予約が不可能で、当日の発売開始からの早い者勝ちとあっては一刻も早く行かないと満席の可能性がある。一昨日あたりは満席になっていたというし……ということで、タクって離島桟橋に向かった。波照間島は昨年6月に訪れているが、そのときはそんなことはなかったと思う。もっとたくさんお客も乗っていたんじゃなかったかな。

離島桟橋は様変わりしていた。今までは下の写真の辺りがそうだったのだが、すっかりガランとしていて、本体はこの写真の右奥に移動していた。今年2月より運用開始になったらしい。

下の3枚は新たな桟橋の様子。前の桟橋に比べると、すっかり広くなっていた。上の写真のような形では狭苦しくってゴミゴミしていたし、車も移動しづらい状況。バスは多分大通りに止めていたと思う。新しい桟橋ではそれらの不便が一気に解決したんじゃないだろうか。

早速、波照間島行きの高速船を扱っている安栄観光のチケット売場に行ったところ、不安は的中。すでに満席になっていたのだ。波照間島へはもう1社、その名も「波照間海運」という会社も同じ航路の運営をしているのだが、よりにもよって高速船はドック入りしていて、1日1便のフェリーは9時に出航してしまっていた。

はて、どこに行くべきか途方に暮れてしまった……なんてことのないように、万一のことを考えて第2候補はすでに決めていた。まさか、そんなことを考えていたから波照間島行きがダメになったとは思いたくないが、前もって情報は仕入れていたし、ショックを多少少なくする意味では第2候補を持っておいてよかっただろう。

その場所とは小浜(こはま)島。2004年5月に一度訪れているが、今回は2度目(前回の旅は「沖縄はじっこ旅」第1回第2回を参照)。こじんまりして簡単に回れる島としては、今年一度行った竹富島を除くと(2007.1.20のブログ参照)、小浜島か黒島の2つに候補が絞られたが、小浜島へは1時間に1本高速船が出ている交通の便のよさがあるのと、黒島はその半分程度の本数でありもっとも早い出航が12時となることから、小浜島に最終的に決めたのである。

そうとなれば、善は急げ。その場で小浜島往復乗船券を購入。1960円。波照間島行きではその3倍の5700円かかるから、安上がりでよかったと都合よく解釈すべきか。次の小浜島行きの高速船出航は10時半。足早に乗船場へ向かった。(第2回につづく)

おまけ→
この旗は街中のあちこちにかかっていた。島出身の大嶺投手の存在もあるし、来年から春季キャンプも行われるからだろう。

「こんな旅行記を作ってみたかった」のトップへ
ホームページのトップへ