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| 2002･8･18（日）晴れ 午後２時開演 会場 梅の里センター |
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| 謎がけの 秘密に 迫る | |||||||||
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その一 文 神野 美代子 |
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| 『 心豊かに なれた一日 』 |
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| ＜＜ 客 席 ＞＞ 今回、椅子席が多いのには驚きました。 せっかくの師匠の名演技であるシグサや表情が、前の人の頭、顔で見えないではあ りませんか。もったいないことです。 その点、畳敷はかぶりつきの特等席でした。 ＜＜ 挨 拶 ＞＞ 〔菜の花の会〕の会長さんは師匠と萬窓さん会場にお入りになるとき「拍手でお迎え ください」などと、野暮な挨拶はしませんでした。 「今年も、よくおいでくださいまして、ありがとうございます」という私どもの自発 的な感謝の拍手です。 結婚式の挨拶の仕方、納得です。 小難しい言葉を並べる人に限って、とちったり、長かったりします。 挨拶と女の子のスカートは短いほうが良いとか、、、、。 でも、師匠の話しは長いほうがいいです。いっぱい楽しめますから、、、。 ＜＜ 謎 が け ＞＞ 師匠の汗びっしょりのご熱演に頭が下がりました。良かったです。 会話の中で会場から出た言葉「愛人、二号さん」の語意を、あのおじいさん、お孫 さんにどう説明されたのでしょう。 ずっと考えておりましたら眠れませんでした。 そこで拙作、 「落語家さんとかけて、板前さんと解く。その心は、どちらも三寸の舌のみがものを いう」 ＜＜ 日 本 語 ＞＞ ［牛褒め］の褒め言葉。昭和十年生まれで、漢字ならなんとか読めそうですが、さて、 その意味はと問われると、与太郎さんと五十歩百歩です。 「砂ずり」ってどんな壁とか、俳人其角って誰の祖先とか、、、。 家に帰って辞書をひきました。 巷に日本語云々の本が氾濫しておりますが、上品な落語語が理解できれば日本語の 能力は一人前といえますね。 ＜＜ 心に沁みた話 ＞＞ 名人の先代の桂文楽さんが高座の途中で絶句され「申し訳ありません。もう一度勉 強しなおして参ります」と、高座を下りられたという話。 ［蕎麦食い地蔵］でちらっと出でました「お膝送り願います」の一言。 心豊かになれた一日でした。ありがとうございました。 |
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その二 文 友部 省 |
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| 『 生の落語は 望外の喜び 』 |
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| 最前列のかぶりつきで本物の寄席気分を味わうことができました。 一度は行ってみたいと思っておりましたが、小田原にいてはなかなかチャンスがあ りません。せいぜいテレビで想像をたくましくして味わう程度ですから、今回はまこ とに望外の喜びでした。 昔のことですが、落語家とは落後者のやることで、まともな人間のやる仕事ではな いくらいに思っていました。熊公や八っつぁんが出てくる場面があったりして、その 至芸が登場人物と演者とごちゃまぜになっていたようなふしもありました。 円窓師匠のお噺を聴いて、改めて落語家を見直しました。 修練の賜物とは思いますが、登場人物の会話だけで話しを展開し、余計な説明を一 切せずに、私たち客席の多くの人を笑いの中へのめりこませていく話術。 また、謎がけで見た当意即妙の瞬時の解答をやってみせる頭の中は、どんなコンピ ューターが内臓されているのかと思うばかりです。 圓窓師匠が半分ボランティア的に菜の花の活動に賛助されているという話しや、名 古屋市含笑寺での五百席の噺にも感動を貰いました。 また単に古典落語の継承にとどまらず、民話などを取り入れた新しい分野の開拓に も努力されている由、頭が下がります。 圓窓師匠の［蕎麦食い地蔵］の中に蕎麦屋の亭主が客に「お膝送り願います」とい った意味の言葉遣いがありました。 印象に残る言葉でした。気配りのある言葉遣いを教えられました。 |
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その三 文 長田 真紀 |
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| 『 小学生に レポートを依頼した 』 |
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| 昨日はありがとうございました。 台風の影響も大したことはなく、沢山のお客様がきてくださって楽しい笑いに包ま れた良いひとときでした。 一番前で楽しそうに笑っていた小学生二人は、家に帰って落語の楽しさを家族に笑 い転げながら話したそうです。 すっかり落語ファンになったようで、親もうれしくなり、「来年の正月上野に初笑 いに行くか？」なんて言っているみたいです。 「あんな面白いものははじめて聞いた」「面白い言葉がいっぱいある」「いろいろと 想像して可笑しい」って、言ってたそうです。 早速、二人に「感想を書いて」と、お願いしておきました。 「これは学校の宿題ではないから、思ったとおり素直に書いてね。上手に書こうと思 わなくていいからね」とも言っておきました。 萬窓さんも前回にいらした時よりお人柄も落語も大きくなられたように感じました。 とても良かったです。 来年もよろしくお願いいたします。 |
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その四 文 紺野 さおり（小２） |
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| わたしは、らくごをはじめてききました。 「ごめんください、ごめんください。」なのに「ごめんなさい、ごめんなさい。すみ ませんでした、ゆるしてください。」ていうことばがとってもとってもわたしは気に いって、日記に書きたいぐらいでした。 （圓窓註：［牛褒め］で与太郎が叔父の家を訪ねたときの挨拶の場面） かったるくなっても、つかれても、まんそうさんの話は、とってもとってもおもし ろかったです。 もうひとり円そうさんは、おそばを食べるときは、とっても上手でした！ らくごを上手にできるのは、まんそうさんと円そうさんだけです。 またらいねんもがんばってらくごをきかせてくださいね！！ そして、まんそうさんや円そうさんの話をきいてると絵がうかんでくるのでおもし ろかったです。 ひらがなでおへんじもよろしくおねがいします。 （円そうのへんじ「はじめてらくごをきいて、わらえるってえらいね。『絵がうかん でくる』ということは、よくきいているしょうこだよ。ありがとう」） |
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その五 文 紺野 ゆうき（小６） |
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| 一番おもしろかったのが「牛ほめ」で、その中でも「ごめんください」と言うのに 「ごめんなさい、ごめんなさい、すみませんでした、ゆるしてください」と言ってい たのがおもしろかったです。 でも「牛のおしりにお札をはって『への用心』と言っていたのが特におもしろくて、 その時に笑いが止まらなくてこけてしまいました。 最初、本当は行きたくなかったのですが、祖母が「行け行け」と言ったのでしかたな く行ったら、友達と遊ぶよりおもしろくてまた行きたいと思いました。 今度の時を楽しみに待っています。 謎がけ 夏とかけて図鑑と解く その心は？ （円そうのへんじ「やはり［牛ほめ］がおもしろかったんだね。ゆうき君のおしりに もお札をはってみたらどうですか？ 謎がけはむずかしいね。ゆうき君はできたの？ 」） |
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| 2002･12･18 UP | |||||||||
第４回 『菜の花寄席』の客席から |
| 2001･10･28（日）晴れ 午後２時開演 会場 梅の里センター |
ジョイント 落語とコーラス |
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| 粗忽の釘 三遊亭窓輝 普段の袴 三遊亭圓窓 ほうじの茶 三遊亭圓窓 菜の花コーラス |
その一 文 長田 真紀 |
「 新企画［ほうじの茶］大好評 」 |
| 菜の花の会の大切なイヴェントである〔菜の花寄席〕！ 当日は雨にも負けず、１６０人ものお客さんで会場はほぼ満員。 東京の寄席には行くことが出来ない高齢の方々は毎年〔菜の花寄席〕をたのしみに ししていてくださるのです。小田原の片隅の小さな公民館に快く来てくださる師匠に 本当に感謝しています。 〔菜の花寄席〕を始めて４年、何にも知らなかった落語に接しはじめ、いろいろな人 の落語を聴く機会も多くなり、師匠の奥の深さが少しずつわかってきました。 今回は一昨年、来てくださった窓輝さんが再来訪、、なんだかとっても親しみを感 じたのと「とても上手になられたわねぇ」というみなさんの声が多くありました。 圓窓と菜の花コーラスの〔ほうじの茶〕。 どのように演ずるのか、、、とても心配でしたが、無事に終わってホッとしました。 何しろ、打ち合わせは当日で、ぶっつけ本番ですもの。 あたしのエレクトーン。高座の師匠が茶をほうじて、それにお湯をかける仕種をす ると、コーラスの出番。あたしが最初の"もみじ"の出だしからもたついてしまった んですが、、、、さすが師匠「焙じ方が足りなかったかなぁ、、、少しもたついたよ うで、、、」とホローもお上手！ その後、焙じるたびに"たきび""里の秋""ふるさと"などを歌い会場のみなさ んも一緒に口ずさんだりして、演者、コーラス、客席、みんなの笑いは和やかで温か い雰囲気に包まれ大好評でした。 すべてが終わってから、みなさんと一緒にもう一度"もみじ"などを歌ってお別れ しても良かったかなぁとも思いました。 新しい試みでとても素敵な〔菜の花寄席〕になりました。次にはどのような企画が 飛び出すか、楽しみです。 それにしても、［普段の袴］の途中に"キセル"の話が盛り込まれたり、ジョイン トの富士山の歌のところでは［半分垢］のクスグリが入ったり、さすが五百噺を達成 なさったすごさを感じました。 落語家さんはいろんなことを知らないといけないのですね。現代のことや昔のこと、 その他いろいろ、、、沢山のことを勉強していないと豊かな話が出てきませんものね。 すごいです。 師匠、来年の第５回〔菜の花寄席〕もよろしくお願いいたします。 ほんとうに、ありがとうございました。 |
その二 文 落合 直江 |
「 菜の花の道 花の道 」 |
| もう、ずいぶん前の事、先頃亡くなられた志ん朝さんの話を聞きにいったことがあ る。 その時は講演会形式だったため、背広を召していた。まだ若かった頃である。 舞台の袖で出番を待つ姿を見かけたのである。その立ち姿がすでに芸になっていた。 自分を紹介している司会者を見る目、それを聞く客席の反応を確認するためカーテ ンから覗く手の形と体の線、無駄はないが余裕のある美しい姿だった。なのに僅かな 緊張も伝わってくる。数分のことであった。 今回〔菜の花寄席〕は私用があって遅れて行った。 入り口で、カーテンを支えながら、着物姿の男性が会場を覗いたりしながら周りに 気ををくばっている。 この姿を見て、かの志ん朝さんのことを思い出した。形が似ていたのである。最も こちらの男性の方が若さの分、男前であるが、、。 中からは圓窓師匠の噺が聞こえてくる。目の隅にこの人を入れながら、ロビーで待 つことにした。 次の高座が始まり、客席に着いた。 師匠が最後の［ほうじの茶］を口演する。導入部はお茶に関する話になった。 「なんだなぁ、お前も前座の頃、楽屋でちゃんとお茶をいれてたのか？」 師匠が目をやった先に、先頃の男性が立っていた。 弟子を思いやる温かい口調である。そのやりとりで"二つ目"とわかった。 位は判らないが落語の世界では真中くらいなのだろうか、その受け答えが実にさわ やかだったのである。育ちの良さが嫌でもわかる程だった。その上、頭も相当切れそ うである。 失礼ながら、どんな一流企業にでもスッーと入社できそうな人がなぜ出世の難しい ”落語”の世界に入ったのかと不思議だった。 師匠の噺は佳境に入りいよいよ面白くなってくる。 ［ほうじの茶］は初めて聞く噺である。 茶を入れる度に歌が飛び出すなぞ、考えただけでも楽しい。演りようによっては、 何回でも歌の聞ける噺である。まさに、落語とコーラスとのジョイント。 法事で飲むのは「ほうじの茶」、コーラス隊はそうか、「凍ーらす隊」ともつなが るのかなどと駄洒落を考えながら聞く。その間もあの”二つ目”をチラチラ見ながら、 である。 コーラスと落語のジョイントは大成功だった。コーラス隊のユニュホームの"幸せ の黄色いトレーナー"もあたたかかった。 師匠が落ちの仕込みに「荒城の月」を持ってきてジョイントは終わりになる。 私のクジョウも終わります。 ”二つ目”がんばれ！ |
その三 文 奥津 昭枝 |
「 江戸庶民の生活へ 誘ってくれた 」 |
| 毎年、〔菜の花寄席〕を楽しみにしている一人です。 今年の演目は江戸庶民の生活や心情が出ていて楽しいものでした。 ［粗忽の釘］の窓輝さんは２年ぶりのお目見えで、噺が大きく楽しさが伝わってきま した。一回り大きくなったように思いました。 師匠はさすがで、出てくるだけで落語［普段の袴］は始まっているような感じで、 江戸庶民の喜怒哀楽が目の前に広がって、私たちを難なく江戸へ誘ってくれました。 ジョイントは簡単な打ち合わせだけで本番を迎えましたのでとても心配でした。 最初はぎこちなく、かみ合わなかった落語とコーラスも焙じるうちに程よくかみ合い、 私たちまで楽しむ余裕が出てきました。 師匠の噺の運びのうまさに感心しました。 貴重な体験をさせていただき、本当にありがとうございました。 今から来年の寄席を楽しみにしております。 |
| ［粗忽の釘］の梗概は、圓窓五百噺付録袋／圓窓五百噺ダイジェスト／粗忽の釘 ［普段の袴］の梗概は、圓窓五百噺付録袋／圓窓五百噺ダイジェスト／普段の袴 ［ほうじの茶］の梗概は、圓窓五百噺付録袋／圓窓五百噺ダイジェスト／ほうじの茶 |
| 2002･3･3 UP |
| 菜の花寄席 |
第３回 『菜の花寄席』の客席から |
| 2000･9･10（日）晴れ 午後２時開演 会場 梅の里サンター 番組 特集 四季の落語 春 垂乳根 窓樹 夏 お花半七 圓窓 秋 権兵衛狸 圓窓 冬 尻餅 窓樹 |
その一 文 井上 幸子 |
「 ありがとう！ 菜の花寄席 」 |
| 今回は春夏秋冬にちなんだお話しが４つも聴けるとあって最初から得をしたような 気分でワクワクして始まるのを待ちました。 全部それぞれによかったーーーー！ 巧みな話芸にのせられて楽しく笑って元気に なってにこにこと家路につきました。 ほのぼのと温かいのどかなお顔の円窓師匠。その中身はーー、すごく頭の切れる勉 強家ーーー、と感じました。 誰にもわかる平易は言葉、とても聞き取りやすい話し方。 それで？？と、思わず身をのりだしたくなる「間」のタイミング良さ！ さすがだ なあと感嘆しました。 今、アナウンサーでさえ早口で騒々しく、耳にいたいようなしゃべり方をする人が 多いので、師匠の話し方が新鮮に感じられ、改めて話芸のすばらしさに感動してしま いました。 それと羽織の脱ぎ方のなんと色っぽいこと！ 日頃、男性のああいう姿に接してい ないのでドキッとするほど素敵に新鮮に映りました。 目がきれいで全身がキラキラと輝いている窓樹さん。 テンポが良くて、勢いがあって、楽しく聴かせていただきました。 それにしても落語って素晴らしいですね。 ナマの落語にふれたのは「菜の花寄席」が初めてですが、円窓さんという素晴らし い落語家に出会えて、本当に良かったと感謝しております。 「菜の花寄席」も３回目ーーー、回を重ねる毎に円窓さんもくつろいで、乗ってらっ しゃるように見えて、ファンとしてうれしいです。 前回の窓輝さんも今回の窓樹さんも、活き活きと輝いていて素敵です。 また来年もぜひお越しいただきたいと願っております。 どうぞよろしく、お願いいたします。 菜の花のみなさま、ありがとうございました。 |
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その二 文 加藤 嘉之 |
「 生の落語に 感謝！ 」 |
| 以前、落語が好きでよく聞きましたが、最近、聞く機会が非常に少なくなりました。 菜の花寄席で生の落語を聞けるとの事、大変楽しみにしておりました。文 落語は何回聞いても同じ個所で本気で笑ってしまう。そうゆう笑いが素晴らしいと 思います。 円窓師匠に心から笑はせていただき、大満足。また携帯電話の件でさりげなく笑わ せながら注意をされ、そのとき自分は電源を切っていたのに思わず携帯をとりだして 確かめてしまい、単純につられてしまう自分が滑稽だ、と思うと同時にうれしかった です。 噺が盛り上がってきた場面で、急に物が倒れる音がしたとき、とっさにそのことを 噺に取り込んでよどみなく流した話術はさすが！！！ と感心しました。プロの余裕 をまざまざと感じ、すごい！ と思いました。 久しぶりに生の落語を聞かせていただき、笑いが笑いを呼び、会場が明るい雰囲気 に包まれ時間のたつのも忘れて楽しみました。 思いがけない演目の配慮にも感謝しています。 また菜の花寄席でお会いするのを楽しみにしています。 お元気でおすごしください。 |
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その三 文 林 清美 |
「 菜の花の 手作り寄席！ 」 |
| 「小田原梅の里センターで落語があるの。行かない？」 「下曽我に円窓さんが！ エッ！ 落語はテレビで聞いたことしかないは」 「生で聞けるの？」 私の長い俳句仲間のＡさんは、とても大喜びで来てくれました。 会場に入るやいなや、 「いい雰囲気じゃないの・・・」 「そうよ、これみんなの手作りなの。一人一人の役割分担で適材適所で、菜の花の会 員の心の結集よ！」 私は声を大にして言いました。 この手作り寄席に師匠もきっと共鳴してくださっていると思います。 落語も俳句に季語があるように、季節によって演目を選ぶとか・・・ ［権兵衛狸］の狸は冬の季語だけど、月をあしらって秋の気配を出す・・・ 民俗学者の柳田国男の話など、興味深く勉強になりました。 「久ぶりに心の琴線は響きやまず、今日は心の底から笑ったわ」 と、一人暮らしのＡさんは「ありがとう」と礼を言って帰っていきました。 曽我の里は、はや秋、赤とんぼが乱舞していた。 |
| 2000･11･12 UP |
| 1999･12･19（日）晴れ 午後２時開演 梅の里サンター |
第２回 『菜の花寄席』の客席から |
| 文 ムジーク軽部 |
| １９９９年もあと十日余りという１２月１９日。 梅で有名な小田原曽我梅園近くの（JR御殿場線下曽我駅前）梅の里センターで、円窓師 匠と窓輝さんを迎え、［第２回 菜の花寄席］が開かれました。主催は菜の花の会。 この会は、曽我近く永塚地区の歌うことが大好きな三人のおばさん（失礼！）が、基と なって、いつのまにか会員五十数名を有しています。菜の花は、一本でも美しいバラやユ リと違い、沢山集まれば素晴らしく美しい風景を見せてくれる。 一人一人は平凡でも、大勢で何かをすれば素敵なことが出来る。こんなことから、［菜 の花］と名付けられたようです。 ４月に行われる［菜の花コンサート］では、会員がそれぞれ育てた菜の花が会場を飾り、 気持ちよさそうな、大きな声が響きます。 片田舎で落語なんて聞いたことがない地域の人と一緒に楽しみたいと、昨年１１月に第 一回目の寄席が行われました。会場は、近くの公民館。レトロな木造平家。約百人を集め、 小田急とJR小田原駅の西口改札事件で、大いに盛り上がりました。 このあと、会員が増えたとか……。昨年に続き今年も、入場無料で行われました。広告 収入と貴重なご祝儀、サンキュウボックスという募金箱で、総てが賄われます。これは当 然のごとく師匠のギャラに関係するのですが、恐縮しつつやりきってしまうオバさんパワ ーには、ただただ脱帽！！！ さて、今年の会は新二つ目の窓輝さん、［転失気］［金明竹］で登場。明るいさわやか な語りで、２００名近いお客さまを大いにわかしました。少々のトチリやツマリが、また、 会場を笑いで包んでしまう巧さは、若さの素晴らしい所なのでしょう。 かわって円窓師匠の出し物は、［ぞろぞろ］［法要猫］の二席でした。お馴染み［ぞろ ぞろ］は、おじいさん、おばあさんをはじめ、登場人物が皆、生き生きとまるで一幕物の 芝居を観ているようで、とても仕合せな気分になりました。［法要猫］は初めて聴く、長 野地方の民話落語です。笑いの少ないこの手の噺を、会場のお客さんを巻き込みつつ、い つしか、円窓落語のペースに持っていってしまう師匠の語りに、ただただ、拍手！！！ あっと言う間の、二時間半でした。 来年、第三回が盛大に開かれる事を信じつつ、今回のレポート、これを持ちまして、お 開きとさせていただきます。 |
| 1999･12･29 UP |
| ［転失気］の梗概は、圓窓五百噺付録袋／圓窓五百噺ダイジェスト／転失気 ［金明竹］の梗概は、圓窓五百噺付録袋／圓窓五百噺ダイジェスト／金明竹 ［ぞろぞろ］の梗概は、圓窓五百噺付録袋／圓窓五百噺ダイジェスト／ぞろぞろ ［法要猫］の梗概は、圓窓五百噺付録袋／圓窓五百噺ダイジェスト／法要猫 ［ぞろぞろ］の関連頁は、教科書の中の落語／学校・教室巡り ［ぞろぞろ］の関連頁は、教科書の中の落語／教科書の［ぞろぞろ] |
第５回 『菜の花寄席』の客席から