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モンゴル横断（中国に対するモンゴル人の感情）

隣国中国に対するモンゴル人の感情
私がモンゴルに行った平成６年当時、中国嫌いのモンゴル人が少なくなかったという話

　ある大型トラックが自分たちの前で停車した。運転手が私たちのテントに来た。どうも酔っ払ってるような感じだけど足取りはしっかりしている。相当のつわものと見た。ミソスープを飲んで、梅干食ってはきだした。酸っぱすぎて耐えられなかったようだ。その後、私の食っているチョコレートを見て、どこの国の製品かと聞いてきたので中国製だと答えると、「中国のか！」はき捨てるように言った。彼はその後、外国製はどれもだめだ、モンゴル製が最高だ、と言いつつブルガリア製のタバコをくわえて帰っていった。それだけ。

　私たちが会って言葉を交わしたモンゴル人は３０人を下らない。しかし、中国が好きだと言った人は１人しかいなかった。その人も、中国相手に商売をしているから好きなんだと言っていた。人口も領土も圧倒的に大きい隣国、しかも三方を囲まれているという圧迫感が、なんとはなしに、中国に対する警戒感をモンゴルの人々に抱かせているのかもしれない。
　日本は嫌われないようにしましょう。