なぜか沖縄
 
  
2003年7月以来、5年ぶりの伊良部島上陸。まず、島を北へ時計回りに進むことにする。宮古島で魚を食い損ねた(前回参照)からには、あるいは郷土料理屋「アギヤー」で昼食とも思ったのだが、車がいっぱいで入るのをあきらめた(写真は、帰りに撮影)。
  
どこかコンビニでもないかと思っていたら、コープが見つかった。
  
ふと思い立ったのが、伊良部島のローカルフードと言われる「うず巻きパン」。早速、1つ購入。116円。あわせて、外の自販機でさんぴん茶を購入した。あとで気づいたが、500mlでも350mlでも100円だったのね……ま、それはさておき、肝心のうず巻きパンはというと、巷の「激甘」という評判通りに甘かった。たっぷりの生クリームにザラメをまぶした、無駄にカロリーだけ高そうな代物。生クリーム自体に味がない代わりに、ザラメで甘みをつけたという印象を持った。
 
「島一周道路」なんて看板がついている。その通り、ここで右折することにする。
 
車は藪と畑地の中を抜ける。石灰岩がむき出しになっているのを見ると、ここが沖縄であることに改めて気づく。
  
まずは、フナウサギバナタ。地元の方言で「船を見送る岬」の意。鳥はサシバという渡り鳥。サシバの身体の下に入っていくと、展望台になっている。
  
次いで、白鳥崎。右の写真は、東屋から見えた景色。
 
車は順調に進む。そんな私を祝福するように、青空と青い海がとことんまぶしい。
  
佐和田(さわだ)の浜。地図に載っているわりには、随分こじんまりしたビーチだ。フナウサギバナタ、白鳥崎、佐和田の浜、いずれも2003年7月に訪れたときは、時間の都合で通り過ぎてしまったスポット。今回5年越しで観ることになった。
  
さて、問題。上の2枚の写真は、川にかかる橋?
  
いえいえ、答えは「海峡にかかる橋」です。橋の手前が伊良部島、橋の向こうは下地(しもじ)島。ってことは、間にあるのは一応は海峡でしょ? 「海峡を橋で渡る」ってあまりないでしょ。多分、気づかないで通り過ぎること確実ですが、よーく地図を見ると分かります。
4島目の下地島は、島の大部分をパイロット養成用の空港である下地島空港が占めています。有名なのは、2003年1〜3月にTBSで放映されたドラマ「GOOD LUCK!!」に出てくるところかな? キムタク演じる新海が、パイロット訓練で初めてテイクオフしたシーン。コクピットに差し込むまぶしい太陽の光に手をかざすのが印象的だ。
  
空港のフェンスからほんの数mで海。ちょうど、「魚垣」(「かき」とも「ながき」とも読む)と呼ばれる漁場跡の真横。岸の近くに石垣を作り、その石垣に沿うように網を仕掛ける。満潮時に石垣の中に入っていた魚は、干潮時になると逃げ場を求めて水のある沖、すなわち石垣のほうに向かおうとする。で、仕掛けた網に魚が入り込む、という具合である。
   
空港以外は何もない感じののどかな島だが、一応はテロに警戒しているらしい。さあ、そろそろ……。
 
出くわしました。今回の旅のベストショット。下地島空港の北、マリンブルーの海に延びるオブジェ(多分、空港のために誘導路的な機能をしているんだとは思うが)。訓練のときは、この真上をでっかい飛行機がランディングしたりテイクオフしたりする。
  
道は下地島空港の輪郭に沿うように作られている。右の写真、奥に見えるのは伊良部島の島影だが、どう見ても同じ陸地のように見えないか。
  
下地島もう一つの見所「通り池」。めがねのような形をしていて、外海とつながっている。ダイビングスポットとして、外海と行き来するのも楽しみ方の一つだ。
  
池の色は濃いブルー。少し幻想的な色だ。月夜になると、一層幻想的に映るのではないかと勝手に想像する。
  
通り池からの帰り、駐車場にあった売店できびジュースを買う。150円。きびジュースというから、さとうきびの青臭さがあるのかと思ったら、出されたのは茶色いジュース。はたして、味は黒糖を薄めてジュースにしたような味だった。これはこれで美味かったけど、思いっきり加工してんじゃん(笑)。
 
これで下地島のスポットは見終わった。スタンダードな青空とさとうきび畑の光景が、心をなごませてくれる。
  
渡口(とぐち)の浜。左上の写真の奥に橋が見えるが、これすなわち海峡越えで、右が伊良部島、左が下地島。右上の写真は、河口ではなくあくまで海峡である(しつこい!)。
  
牧山展望台。ここも、2003年7月にそばまで来て観損なったスポット。右上は、平良市街地を望む光景。海の色がここまでくっきり分かれているのを観たのは初めてだった。
  
いずれ伊良部大橋ができて、宮古島ともつながることで、より行き来がしやすくなるようだが、実際はお互いの島からちょろっと道が延びている程度。まだまだ、5島制覇が簡単にできる…もとい、伊良部島・下地島の方たちが簡単に行き来できるようになるのは先みたいだ。
 
時間は14時半過ぎ。これで完全に観光は終わったので、あとはテキトーに時間をつぶす。
  
伊良部島に24時間営業のファミマあり。思わず缶コーヒーなぞを買ってしまった。
  
さあ、早めに港に行ってフェリーに乗っておくか。海へと向かう坂道は、絵になるとつくづく思う。
 
いまだ「伊良部町」のままだが、ここは「宮古島市」である。
  
帰りの15時20分発のフェリーには、出航30分前に到着。今度も4列駐車だったが、端っこだったので行きよりちょっと楽だった。でも、最終的にはこれまた二十数台積まれていた。
 
さらば、伊良部島・下地島。5島目・来間(くりま)島上陸まで、時間の問題だ。(後編につづく)
 
 
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