フューエルポンプ交換

NSX購入後、最大のトラブルが発生してしまいました。
なんと、有ろう事か走行中に何の前触れも無く、突然エンストしてしまうのです。
しかも信号待ちの最中、エンストしてしまったので、さぁ大変!再スタートしないし・・・

 

●トラブルは突然やってくる●

 良く晴れた月曜の朝。前日に洗車をし、気分良くNSXに乗り込みエンジンスタート。この日は、今年一番の冷え込みで約1分間無負荷で暖気。その後、ギヤをDレンジに入れ暖気。約2分間の暖気後、駐車場を発進。すぐ前の信号が赤だったので停止したら、なにやら様子がおかしい。ふとメーターパネルを見るとタコメータは「0」を指してる。赤いランプがいくつも点いてる・・・。えっ?エンスト?。信号が赤だった事もあり意外に冷静に、ギヤをニュートラルにしセルを回す。「暖気が短かったかな?」と思いつつ再スタートを試みるがなかなかかからない。エンジンは吹き上がるものの、タコメータの針はアクセルを戻すと磁石に吸い寄せられたように「0」まで落ちる。そうこうしているうちに信号は青になり「ヤバイ!」。気持ちはあせる。エンジンはかからない。後ろのトラックはクラクション鳴らしてるし・・・。半分パニクりながらも何とかエンジンスタート!。しかし信号は赤・・・。なんとかその場を脱出しましたが、しばらく走行後、今度は走行中にふっと力がなくなったと思ったら、タコメータの針はどんどん下がってくる。やがて警告灯が点き、エンスト。ギヤをニュートラルにし惰性で走行し車を左に寄せたところ、ついにエンジンが沈黙してしまいました。

 

●悲劇は繰り返される●

 路上で完全にエンジンがかからなくなってしまった通勤快速NSX号。その場にとどまること約1時間。近所の修理屋に来てもらい、2〜3回セルを回したらなんとエンジンがかかるじゃありませんか!トラブルなんてこんなものですね。十分に暖気後、出社し事情を説明後、片道1時間かけてベルノまで行き点検してもらいましたが、特に異常なし。アイドリング時の振動が少し嫌らしい事と、若干のパワー不足を感じるとの事。結局、様子を見る事で何もせず帰ってきましたが、今思えばそのまま預ければよかったです。しかし往復2時間近く、よくエンストしなかったと思います。そしてその日の夜、悲劇は繰り返されました。会社からの帰宅時、十分暖気した後、発進したのですが約400メートル走行したところで、ふっと力が抜けたかと思ったとたん、タコメータの針がどんどんゼロに吸い寄せられていく。やがてカラフルに警告灯の皆さんが輝きだし、またまたエンスト。夜10時、対向車もほとんど来ない田舎道で泣きそうになりながら、親の車が救護に来るのを待つことに。しかしまたまた親が来たとたんエンジンがかかりそのまま会社へ引き返し、ベルノへ修理に出す間、会社の駐車場に保管する事にしました。

 

●原因は燃圧低下●

ベルノへ連絡後、ローダで会社まで引取りに来てもらい、またまた入院する事に・・・。今年は入院が多いです。

 ベルノで詳しく点検した結果、燃圧が通常より低くそれが原因によるエンスト。との結論に達っしました。左の写真が問題のフューエルポンプAssy。ストレーナが非常に汚れています。11年分の汚れですね。基準燃圧は3.3〜3.7キロですが測定の結果2.5キロしか出ていなかったそうです。ポンプ交換後3.4キロに回復。それと同時にプレッシャーレギュレータを同時に交換したので、燃圧に関してはリフレッシュできたかな?

 交換後のフィーリングとしては、余り分かりません(笑)。通常、フューエルポンプで圧送された燃料はプレッシャーレギュレータで減圧されるので、多少燃圧が下がってもフィーリングに表れることはあまり無いと思います。高負荷時、バッテリ電圧でフューエルポンプが作動して初めて体感出来るかもしれませんが、普段高回転域まで回さないので全く分かりませんでした。交換後、排気音が多少力強くなったかな?くらいです。
 とりあえず原因が分かり修理できたので、何時、何処でエンストするのか分からない状況から解放され、少しは気が楽なりましたが完全に壊れてしまった部品を修理したわけではないので、本当にポンプの不具合が原因でトラブルに見舞われたのか?。またエンストするのではないかと言う不安は多少まだ残っています。修理に出すときは、普通に動いていたので・・・。

今回修理するにあたり、「預けるついでに」とミニリフレッシュを行いました。

部品名
部品番号
数 量
部品単価
工 賃
 ポンプユニットセット、フューエル  17040-SL0-A30
30,600
18,000
 レギュレータASSY、プレッシャー  16740-PR7-A00
6,600

6,000

 ワイヤー、スロットル  17910-SL0-013
3,400
21,000
 ストレーナセット、フューエル  16010-SL0-930
4,300
5,000
 車両引き上げ積載車使用料  

 
10,000

ワイヤー、スロットル
 NSXでスロットルワイヤーが切れた話は聞きませんが念の為、交換しておきました。部品代は安いのですがリヤまでワイヤーをひく作業はやはり大変な様で工賃が少し高めでしたね。ATなのでワイヤーが切れても動けなくなる事は有りませんが・・・。しかも、今の季節だったらアクセル踏まなくても、30キロくらいはスピード出ますし(笑)。リバース警報チャイムとフットライトのカプラー挿し間違えのオマケ付きでした。

ストレーナセット、フューエル
 40,000キロ毎の定期交換が指定されています。フューエルポンプのストレーナの汚れを見て、交換しておいて良かったです。燃料タンク内って結構汚れているものなんですね!

 

●怪我の功名?●

 以前、少し触れましたが「PGM-FI警告灯」が点灯し、自己診断の結果O2センサーの異常が表示されていたので、これも同時に交換をお願いしたのですが、ディーラに「もしかしたら燃圧低下が関係しているかもしれない。」とのアドバイスを頂き、結局交換は見送ったのですがフューエルポンプ交換後、全く点灯しなくなりました。考える所、燃圧が低下していた為、O2センサーの測定範囲を超えるリーン状態になり、それをECUがセンサーの故障と判断し、警告灯が点灯した・・・。のではないかと、考えています。正しいかは分かりませんけどね。燃圧低下による警告灯点灯が正しいという前提で、それを裏付ける事が有りました。それは警告灯が点灯した直後、停止した際にアイドリング回転数が極端に低下し、ガタガタとボディー全体が揺れだしギヤをニュートラルにしないと、エンストしてしまいそうな状態になった事が有りました。このときすでに警告灯の点灯原因がO2センサーであると分かっていました。でもセンサー不良にしては「チョット違うんじゃないの?」とは思っていましたが、今思えばこの時すでに燃圧が低かったのかもしれません。
 皆さんのNSXも、「最近エンストしやすい」「PGM-FI警告灯が点灯し、O2センサーが怪しい」「アイドリングが不安定」などのトラブルが発生していたら、原因追求の1つとして、燃圧を測定してみては如何でしょうか?もしかしたら低くなっているかもしれませんよ!


 不具合箇所をコツコツ直し、塗装までしてお金かけてるのに車が動かないんじゃ、ほんと洒落にならない。 今回のトラブルは、本当に気分がブルーになりましたね。 まぁ、10年以上前の車と言うことで、トラブルに関しては半分諦めていますが、せっかく手に入れたNSX。 これからも、サラリーマン的NSXとの付き合い方でコツコツやっていきます。 でも、何時までトラブルが続くんでしょうねぇー? 来年の今ごろはエンジン乗せ変えてたりして。 (こんなこと書くと、本当になりそうで怖い。)

 

こんなもの作ってみました。(05.8.7追加)

 交換したフューエルポンプレジスターのレジスターを切り離し、ハーネスを短絡させたコネクターを作ってみました。フューエルポンプは通常走行時には低回転、エンジンが高回転・高負荷時には高速で作動します。この回転数の切り替えは、ポンプを動かす電流をフューエルポンプレジスターに通電するか、バイパスするかによって切り替えます。
 もしまたフューエルポンプにトラブルが発生し、燃圧が低下した場合、作成したコネクターに差し替えることにより、常にポンプが高回転状態になり、一時的に車を動かすことができれば・・・と思い作ってみました。レジスターが断線したときも有効ですね。まぁ、備えあれば憂いなしということで。

 

トラブルを事前に察知

 燃圧計があれば今回のトラブルは察知できたかも知れません。トラブル回避のために、追加メータを取り付けるのも手です。

牽引ロープ

 今回のトラブルを機会に購入しました。まさか後日使用するとは思いませんでしたが、あれば安心できます。

燃料ラインを洗浄し本来の性能へ回復

 燃料系のカーボン等、不純物を除去しパワー、燃費を回復させます。燃料ラインは予想以上に汚れています。

 

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