積雪約5センチ。みぞれ混じりの雪が降ったのでかなり水分が多い状態。 雪道でNSXの挙動を楽しみにしていたのですが、一般道はシャーベット状。雨の日と変わりません。
これではインプレの報告が出来ないので、しばし考える・・・ こうなったら雪の有る所へ行こう!と、行きました。富士山の登山道・・・。
登れば登るほど圧雪路になります。前後に車が無い事を確認し、早速挙動確認です。
●タイヤ●
履いているタイヤは、ブリジストンMZ-03。純正サイズで、空気圧も指定値。まだ表面の皮むきが終ってなく、本来のコンパウンドが表面に現れていませんが圧雪路、シャーベット状の圧雪路でも問題なくグリップしてくれます。ただ、余り水分が多いとやはり滑ります。約20km/hで左折しようとハンドルを切ったとたん前輪がグリップを失い、数メートル直進してしまいました。ハンドルの切り込みが急すぎたのと、フロント加重が小さいためだと思います。水分の少ない圧雪路であればグリップしていたと思います。
圧雪路だったら時速40km/h以下であれば、問題なくグリップするので安心して運転出来ます。タイヤの問題ではないと思いますが、リヤが重い為かリヤの動きにFRのようなシャープさと言うか、スーっと流れる感じではなく、ズルズルと動きに若干分かりにくい部分が有るような印象を受けました。
●ALB(ABS)●
ALBの作動について余り良い評判が無いようですが、挙動確認してみました。普通にブレーキを踏んだだけではALBは作動してくれないのでドンと強めに踏み、作動中も踏み込んでやります。ALB作動中、若干リヤが左右に振れますがまず問題なし。評判通り減速度が低く、初期制動があまりよくありませんが、30km/h以下まで下がるとドンと急減速する感じです。
コーナリング中の作動について、R30〜40のコーナーを約40km/hの速度で走行中、急ブレーキをかけて見ました。ロックした瞬間、リヤが外へ滑り反射的にカウンターをあててしまいましたが、ALBが作動すると比較的安定しながらライン通り減速しました。でも制動距離は長めです。
雪の降った翌日、ツルツルピカピカの完全凍結した路面を下る場所に遭遇。ブレーキを踏むとすぐにABSが作動。全く減速しないので自分でポンピングすると同時に、ギヤをニュートラルにすると確り減速しました。ABSが作動した際、若干の減速後フロントタイヤが完全ロックしましたが、これはNSXに限らず以前乗っていたS14も発生した現象ですが、低速時にはABSが作動しない事がある(しないように出来ている)ので、普段ABSに頼っている方は、緊急時ブレーキペダルを戻す事に慣れとおく必要が有ります。NSXオーナーでしたら問題ないでしょう!?
最後にAT車にお乗りの方へ。ATは駆動力が強いため、滑りやすい路面で「停車」の為に減速する際は、ギヤをニュートラルにすると短い停止距離で止まれると思います。これは駆動力が無くなるので、路面状況にもよりますし好みの問題も有りますが、一度お試しを。
●TCS●
積極的な使用ではなく、作動してもアクセルを戻さない感じで確認しました。アクセルの踏込み量が少ない事もあり、TCSの作動ランプが点滅していても確り加速してくれます。TCSはあくまでも加速時の補助装置ということを認識して使用すれば、結構使えるのではないかと思います。