10年以上前ですが、私は携帯電話を持っていました。当時、初期費用10万円の他に、月額1万6000円の基本料がかかりました。携帯電話を持っている、と言う事は一つのステータスシンボルだったのです。私は携帯電話を開発するチームのマネージャだったため、自分で持ってみて、利用者の立場から開発へのコメントをしたかったのです。
当時、電池は6時間しか持たないため、朝充電して持って出ても、帰る頃には電池切れ、と言う状態でした。毎日充電するため半年で電池がダメになります。6000円の電池を半年ごとに買い換えなければなりません。電池を分解してみると300円〜500円の電池が5本使われています。3000円程度が妥当だと思われます。
充電式の電池は通常1年以上持つはずなのに半年でダメになる。これは充電を無理しているからです。この点についてNTTにクレームしたら、NTTの幹部から『あなたの会社で作っている物にクレームしてどうするんだ?』という連絡が来ました。NTTで勤め先を調べたようです。この時の口調はは、ほとんど脅しともとれる言い方でした。その後、携帯電話を作っている部門から電池は差し上げますのでNTTへのクレームは入れないで貰いたいと言ってきました。私は単なる利用者として当然の思いを述べているのに、この対応には納得が行きません。そこで、この時、これを機に携帯電話の契約を解除した事がありました。
今回、ドコモに電話して、当時の事を思い出してしまいました。
ドコモの対応が悪いなら他社に切り替えればよいのでは?という人が居ます。私が携帯を持っているのは、田舎へ帰った時に使いたいからです。私の田舎は長野県の山奥です。NTTしか利用できないのでNTTを使わざるを得ない状態にあります。このような状態だから殿様商売になってしまうんですね。