1951年、千葉県生まれ。
 早稲田大学で政治学を専攻。就職シーズンを迎え、某大手電子機器メーカーに就職内定するが、(髪を切って、ネクタイを締めるのは嫌だな)と思うようになり、方向転換。出版社の講談社に入社してしまう。

 「婦人倶楽部」「週刊現代」の編集にたずさわるものの、(毎日、会社に出てこなきゃならないのは嫌だな)と思うようになり、作家を目指す。最初はSFを書いていたが、いずれも新人賞の最終選考止まりで、また方向転換し、ミステリーを書いたところ、30歳の時に書いた「歪んだ駒跡」がオール讀物推理小説新人賞を受賞してしまう。
 32歳で、会社を辞め、ミステリー作家になる。

 30代の頃は新書版ノベルスでトリック・ミステリーを書き、40を過ぎるころから社会や時代をテーマにしたハードカバーのミステリーを多く書くようになる。現在まで著作数がおおよそ30冊。一時、日本推理作家協会の会員にもなったが、パーティーに出ることもないし、文士劇への出演にも興味なく、(いても意味ないな)と思うようになり、会費大幅値上げを契機に退会。
 現在日本文芸家協会会員。将棋ペンクラブ会員。

 ここまで記してきて思うのは(俺の人生、方向転換ばかりだなあ)ということです。
大きな目標を立てて、一気に突っ走るタイプではない。若い頃から人生の大きな目標というのが、どうしても見つからない。このあたり、今の若い人を先取りしているのかもしれないね。20年ほど早く生まれたのかもしれない。ともあれ、大目標が見つからないから、少し歩いては壁にぶつかり、しばらく考え、方向を変えて、また進んでは、壁にぶつかって考え、方向を変えてみたりする。石がいっぱい埋まった庭を進むモグラみたいなものです。
 しかし、ここにきて、ようやく進むべき道が見えてきました。今後は定型化されていないミステリーやファンタジーを通して人間を描いていきます。どうぞ、今後の本岡類に注目してください。

本岡類 手賀沼湖畔にて  現在、千葉県我孫子市の手賀沼が見える高台の家に住んでいます。
   飼猫のせな
                   
            
                                         


                             
        
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