Maggie's J‐POP論
その33 私をコンサートに連れてってR
 ―Mr.Children Tour 2009 終末のコンフィデンスソングス
 2009.4.18@さいたまスーパーアリーナ―

 
4/18のブログにも書きましたが、このコンサートのチケットはプレオーダーで1月に取っていました。ところが、その日時を4/19と勘違いしていて、同じ日に千葉マリンスタジアムでの「ロッテ―ソフトバンク」のデーゲームのチケットを取ってしまいました。
 
なもんで、思わぬ「ダブルヘッダー」になってしまったんですが、どっちをキャンセルするのももったいなかったんで、両方観ることに。千葉マリンは14時の試合開始から16時10分までいて、その後海浜幕張駅から武蔵野線・京浜東北線を乗り継いで、18時5分前に無事さいたまスーパーアリーナの自席に到着しました。
 
座席の位置は「サイド・バック指定席」と、アリーナ席やスタンド席よりも安い7350円の席でしたが、はたしてその位置はステージの斜め左後ろ。写真は今回残念ながら撮れなかったんですが、思いっきりステージの中に食い込んだ場所です。ステージバックに設けられた巨大モニターは端っこしか観られない状態でしたが(ステージ真後ろの方は、当然まったく見えません)、袖のスタッフスペースにあった小さいテレビモニターで観ることもできましたし、結構前方でもあったので、メンバーの姿はスタンドの遠くのほうよりもはっきり見えて、差し引きすれば「まあまあか、それ以上の席」でした。
こういう位置は、桑田佳祐氏のコンサートで経験しましたけど、思いっきりステージの真後ろまで座席が設けられていたんで、いかに人を詰め込んだかですね。もっとも、それは当然メンバー側も承知しているから、ヴォーカル・桜井和寿氏(以下、「桜井氏」とする)をやバック・ヴォーカルのナオト・インティライミ氏(千葉県柏市出身の流浪のシンガーらしい)が、積極的にその付近に声がけしたり出向いたりしてくれたので、アリーナやスタンドに負けず劣らず盛り上がれました。

 
18時10分、昨年12月に発売されたオリジナルアルバム
「SUPERMARKET FANTASY」(以下、「SF」とする)のオープニングナンバー「終末のコンフィデンスソング」でスタート。これは何となく予想できましたが、こうなると次はどうつながっていくのかな、どうやってもう一つ「ギアを上げていく」のかなと、興味が湧いてきました。淡々とした雰囲気の1曲目が終わると、2曲目は「everybody goes―秩序のない現代にドロップキック―」。「SF」に沿って「HANABI」かと思いましたが、こちらは後半で演奏。上手く言えないですが、思わぬ“懐メロ”に「なるほど、こう来たか〜」って感想でした。
次いで、これまた10年前のヒット曲
「光の射す方へ」と続き、サビ最後の「光の射す方へ〜♪」を場内で大合唱したりしつつ、3曲終わって最初のMC。さいたまスーパーアリーナは、このツアー最大規模の2万2000人の観衆だそうで、それを目の当たりにして感化された桜井氏のテンションが、どんどんハイになっていくのがよく分かりました。
MC後はミディアムバラード2曲、「SF」から
「水上バス」、2000年発表の「Q」から「つよがり」を演奏。「つよがり」は、ミスチルの中でも演奏に熱の入る楽曲に仕上がって、コンサートでいち早くお披露目したかった「店長お勧めの一品」(桜井氏)とのこと。そのとおり、熱がこもっているのは聴いているこちらにもよく伝わったし、演奏が終わって2万2000人が一斉に「静寂を演出」したので、これには桜井氏も手ごたえを強く感じたようで、ハッピーそうでした。
次いで、エコに積極的に参加するロックンローラーではなく、「セックス&ドラッグ」な昔気質のロックンローラーにあこがれた人間をフィーチャーして作られた、「SF」の1曲「ロックンロール」を演奏。既述のエピソードを話しつつ、その昔気質を地で行っているというドラマー・鈴木英哉氏にスポットが当てられると、鈴木氏も調子に乗って、「ねえ〜、一緒に寝たい〜」と甘いテープの声に「いや、今日は疲れているからダメだよ」と鈴木氏が返す“即興援交ギャグ”を披露。この後は
「東京」「口がすべって」
と「SF」から2曲、2007年のヒット曲「フェイク」や2003年のヒット曲「掌」もやりました。「掌」は久々に聴きましたね。ベタにみんなで掌をステージに掲げて盛り上がっていましたよ。
2回目のMCでは、今年ミスチルが結成20周年となることに触れていました。「そこそこ売れるとは思っていたけど、この年(メンバー全員39歳)まで元気にやっているとは思わなかった。これもみんなのおかげです。どうもありがとう!」――まあ、どこの会場でも言うんだろうけどさ(笑)。で、大宮駅のそばにあって、アマチュア時代によく演奏したライブハウス前を通ったエピソードとからめて、そのころに演奏していた曲のほとんどは“抹殺”したそうですが、残した曲もいくつかあると話していました。
その残した曲のなかから演奏されたのが、1992年発表のセカンドアルバム
「KIND OF LOVE」から「車のなかでかくれてキスをしよう」。「そういや、こんな格好してたな〜」と、懐かしいような何とも冴えないポーズ(失礼!)をさせられた、アルバム発表当時の「PATI☆PATI」での写真が披露されて笑いを誘ったのとは逆に、しっとりとものすごい切ないバラードを心の奥まで染み込ませてくれました。個人的には、この選曲に超感動しました。
その後、再び「SF」の楽曲に戻って、これも個人的に大好きな
「風と星とメビウスの輪」、たしかCMにも使われた「声」ではサビの「イエ〜♪」のところで、「ミソラ」でもこれまたサビの「ROCK ME BABY,TONIGHT〜♪」でそれぞれ、桜井氏の音頭で場内大合唱の大盛り上がり。これも懐かしき2001年のヒット曲「youthful days」と続き、昨年、NHKの北京五輪のテーマソングになった「GIFT」をはさんで、本編の締めは、彼らの代表曲「イノセント・ワールド」! 1番の部分は、桜井氏のマイクに導かれるように場内で大合唱。記録と記憶の両方に残る大ヒットをしたのが1994年。もう、あれから15年も経つんですね〜。最高潮の盛り上がりとともに、本編終了。

 
アンコールは、ミディアムバラードながら桜井氏いわく「激しい曲」という
「少年」、映画「私は貝になりたい」のテーマ曲「花の匂い」とアルバムからの曲、オーラスは2001年発表の「優しい歌」。桜井氏の「優しい唄〜♪」に場内「wow wow♪」と全員で返しつつ、20時30分過ぎ終演。2万2000人が一斉に会場を出ようとしたからか、会場を出るのにえらく時間がかかりましたね。
(おわり)
※2007年のMr.Childrenのコンサートの様子は、こちら


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