クレオパトラ☆バンガロー 後編

   
時間は18時過ぎ。どこかで飯を食おうと思い寄ったのが、通り沿いに見えた「珊瑚」というファミレス。
  
“ファミレス”って、家族経営のレストラン…なんてオチ(笑)。客はほかに誰もいなかった。880円の「唐揚げ定食」は、どう見ても“家の唐揚げ”って感じ。
 
さあ、今日泊まるホテルに向かおうか。
  
「ビジネスホテル林」は、喜界町の中心地・湾の東端にある。目の前は港になっていて、フェリーターミナルがある。シングルルームで1泊朝食付きで6050円。
  
こじんまりしたロビーと、200円入れて150円のペットボトルの烏龍茶を買ったら、お釣りが90円出てきたナイスな自販機。
  
こちらは朝食を取った食堂。私以外にもう1人宿泊していた。壁には、皆既日食にちなんだTシャツが。島内は皆既日食が見える“帯”の中にすっぽり入っていて、島を挙げて盛り上がっていた。
  
失礼ながら期待していなかった朝食は、まずまずのものだった。「パンかごはんか」と聞かれてごはんにしたのだが、パンだったら右上写真のチョコレートデ二ッシュパンを食べることになったのか(別にイヤだということではなく)。
  
島で一番大きいスーパーマーケットはA-COOP。あとは小さな商店がちらほら。
  
実は、上述した皆既日食Tシャツを買おうと思っていたのだが、どこにも売っていなくてやむなく買った3000円のガジュマルTシャツは、「スーパーSONO」ではなくA‐COOP向かいの「岩田商店」で購入(食堂の写真は朝撮影で、すでにガジュマルTシャツ購入後だったのだ)。
  
――翌朝は7時過ぎに出発。静かなさとうきび畑を抜けて向かったのは、
  
「夕日の散歩道」のモニュメントがある荒木海岸。
  
ブログにもあるように、持参した「1Q84」とともに波に洗われる海岸を撮影。
  
残りの時間は、昨日通らなかった部分の1周道路を通ることに。
  
手久津久(てくづく)集落にガジュマルの巨木があるってことで寄ることに。
  
おとぎ話に出てきそうな幻想的な光景をバックに、またも「1Q84」を入れて撮影。
 
1周道路から海岸線を眺める。
  
高さ1.3mほどの路傍の石「フナンデー石」――むかし、中国人が宝物を入れた袋を持ち、杖をつきながらこの場で立ち止まり、それが石になったところから来ている。1972年に道路整備がなされた際、一度行方不明になったそうだが、それから20年後の1992年、集落の安泰祈願のために建立されたそうだ。ということは、要するに復元ってことなのだ。でも、そーゆーのって復元したところで、効果があるのだろうか。
  
静かな日曜日の朝、自然はより輝いて見えた。
  
島の人には超日常な光景も、東京の人間には超非日常だったりする。
  
こんな何でもないかもしれないことも、私には何だか“ネタ”のように見えてきたりする。
  
北上していたサニーは、内陸に入って南下することに。島でありながら牧歌的光景が望める。
  
次々と移りゆく光景に、シャッターを切りたくなってくる。
  
途中、「平家森」ってとこに寄ってみた。平家がここに要塞を構えたとされるが、伝説の域を出ないことは言うまでもない。
  
森の上に上がってみようと思ったが、草ぼうぼうで行く気が失せた。
 
島の「THE 牧歌的光景」。地図の案内では、名称は「直線道路」。下手な名前がついていないところに、逆に不思議な魅力を感じる。
  
「鳥の山公園」なんてとこにも寄ろうとしたけど、閉鎖されちゃっていました。
  
途中、どっかの海岸に寄ってみたりして、
  
10時10分くらいには、深水レンタカーのおばちゃん指定のガソリンスタンドで給油完了。2400円。何のことはなく、ほかに日曜日に営業しているところがないからだが。
  
営業していなければ、「キロ数×20円/リットル」で精算すると言われていたが、121km×20円=2420円……ま、ガソリンスタンドで入れたほうが、一応20円だけお得だったわけだ(笑)。
  
空港には10時20分には到着。七夕が近かったので、七夕飾りがあった。
  
初めは空いていた待合室も、出発の時間が近づくにつれ、次第に混雑していった。皆既日食のときには、もっと人で賑わうのだろうか。
  
お土産に「ごま入り黒糖」を購入(値段忘れた)。ごまがいい苦味のアクセントになり、結構美味かった。
 
11時5分、予定通り喜界空港を出発。島内滞在は21時間だったが、観るべきはしっかり観られたので満足な旅だった。(「クレオパトラ☆バンガロー」おわり)
  
  
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