Maggie's J‐POP論
その23 私をコンサートに連れてってI
     ―米米CLUB「再々感激祭『ホントマツリ編』
      マエ編とアト編で忙しくて忘れてました
」2007.10.6@代々木第一体育館―

昨年の今頃に彼らの「再会感激祭」を見て、ミュージシャンとしてからライブパフォーマーとして米米が好きになったんですが、その最終公演では限定復活から完全復活への撤回宣言。有り難かったですね。あれから1年経って、また米米に会うことになるとは思わなかったです。今回は、比較的楽にぴあのプレオーダーでチケットが取れましたよ。

正面玄関の脇にはグッズ売場。プログラムやTシャツに加え、コンサートで使うグッズが売られています。時間があったので寄りました。「今回の必須アイテムはハンカチ」だそう。あと、もう一つありますが……そういえば、「ハンカチ回し」は米米が最初にコンサートでやった、とカールスモーキー石井氏(以下「石井氏」)が言っていましたね。
結局、私が買ったのは5000円のプログラムと4000円のTシャツでした。プログラムは、今回のコンサート単独のものだと2500円。昨年の「再会感激祭」のダイジェストとのセットで5000円。私は後者を買いました。今回はビニール袋がつきましたが、向こうでは袋に入れてくれません。
座った席は1階南スタンド。ステージは左に見ることになります。真ん中がアリーナ席。その上が1階北スタンドで、私の席の対岸となります。その上が2階北スタンドですね。

19時開演。赤いぼんぼりというか擬宝珠がバックにそびえるセットが現れると、まず1曲目は「愛 Know マジック」からスタート。昨年の再会感激祭でもダンサーとして活躍したバグス・アンダー・グルーヴが、今回もシュークリームシュ(以下「SCS」)と一緒にダンスしていました。次いでミュージカル「ドラリオン」のテーマソングとなる新曲「俺たちの想い」。王道の米米ミディアムポップスという印象です。石井氏いわく、10年ぶりの再会後最初に作った曲とのこと。
曲が終わって石井氏によるMC。「イェー!」に「イェー!」、「乗ってるかー!?」に「乗ってるよー!」で返す“コール&レスポンス”などをやりました。石井氏、「よくぞお越しいただきました」の後にさりげに「のこのこと」と入れて場内爆笑。このあたり、ひょっとして綾小路きみまろ氏の世界とそっくり。だいたい、場内の客層も私と同世代かそれ以上の方も結構多いし、あと20年も経てば、きみまろ氏のライブやCDで「ガハハハ」と爆笑するおばちゃんと何ら変わらぬ状況になるんでしょうね。
あわせて、このライヴが2部構成であることを発表。第1部は“大人のコンサート”で、石井氏いわく「お子さんには刺激が強いと思ったら、目隠しなり耳をふさぐなりしてください」とのこと。第2部は、これまた「変態色たっぷり。こちらも、お子さんには刺激が強いと思ったら、目隠しなり耳をふさぐなりしてください」――ということで、結局のところ「全編、変態です」。場内爆笑。あとは、ギターのジョプリン得能氏とのうざい絡み(笑)もありました。
次いで、最新アルバムから「しょうがねえな」、8月の企画ライブでも披露した、石井氏いわく「(カメラを回していた)NHKもドン引き」という「ほんとにいいのかい」、フラッシュ金子氏リードヴォーカル&ピアノソロの「出てきておくれ」を披露。何だか中途半端に聴かせるバラードでしたが、石井氏が必死で義弟の金子氏を「はい、ここで拍手〜!!」などど盛り立てていました。
終わると早くも「JO」コール。石井氏の「ジェームス!」に観客が「小野田!」と返したら、「そうじゃなくて、ジェームスにはジェームスでしょう!」とは石井氏。場内爆笑。そう言われればそうだ。「ジェームス!」に「ジェームス!」で今度は返すと、金髪のウイッグ姿のオカマ“JUNKO”として登場。「LIFE IS JUNKO」なんて、越路吹雪氏のようなシャンソン系の曲を歌っていました。次いで、石井氏いわく「永遠の28歳」(一応、昨年より1歳年は重ねているわけですね(笑))というSCSによる新曲「フルーツ天国」披露。「マンゴー♪ パパイヤー♪ ピーチ♪」なんてフレーズで、しっかり観客がSCSの振りつけに合わせていました。
SCSの後は、石井氏扮するオカマダンサー“ジュン・サワダ”氏と、バグス・アンダー・グルーヴ扮する“ホモミルクス”による寸劇。サワダ氏のいでたち、リーゼント髪のお面をかぶって、声はヘリウムガス吸ったみたいな声でした。品がどうのこうのと言ってみたり、しきりにホモミルクスに「腰を突き出せ」と言ってみたり、ホモミルクスが目の前で踊っている間は、自分はダイエット乗馬マシーンに乗っかってリズムに乗ってみたり、気に入ったホモミルクスのメンバーには「後でいらっしゃい」と誘うと、メンバーから「勘弁してください」と言われたり……上手く書けません。あの場にいないと面白さが伝わらないなぁ。単なる寸劇なのに、小道具一つにおいても、リアクションや台詞一つにおいても、実に細かい細工がなされているんです。ひょっとして、歌以上に力入れてるんじゃねーかってくらい(笑)。
やがて、ジュン・サワダ氏が「踊りとは、こうやるものよ」と啖呵を切ってステップを踏んでいると、そこに出てきたのは上記“JUNKO”氏。ジュン・サワダ氏のジュンは、“JUNKO”氏からいただいているというオチ。ここから石井氏とジェームス小野田氏とのからみが始まって「Eーヨ」へ。サビの「Eーヨ、Eーヨ」では、大きなアクションから次第に声を落としていって、最後にはささやきモードから「心で言って」モードへ。
場内が静かになると(一応は心で言っているわけだけど)、ここで場内放送。いわく「これより15分の休憩時間に入ります」。笑いがこぼれると、石井氏が「じゃ、1部終了。これから15分休憩」――ホントにここで15分の休憩タイムに入りました。場内、軽くどよめいていましたね。「ホントに休むんだ」みたいな。普通、コンサートって始まったら、最後までぶっ通すもんでしょうけどね。時計をみたら、始まってから1時間ちょっと経っていました。皆さん、一斉にロビーへトイレタイムに降りていっていましたね。私は親から携帯に着信があったので、電話なんてしていました。

第2部は、「WE ARE MUSIC!」「SO COOL」でスタート。第1部のオープニングと同様、米米ポップスから入っていきました。「SO COOL」は初めて生で聴いたけど、ホントにCOOLでしたね。でも、こればっかが続かない…というか、続けないのが米米流。再びSCSが登場して、またも新曲「JUNGLE」を披露。この後で、JO再登場のテーマ…と思いきや、「小(こ)ジェームス」というフレーズを途中から繰り返す展開。何が出てくるのかと思ったら、たしかに小ジェームスっぽい格好をしたジョプリン得能氏が登場。そんな前フリがあって、本物のジェームス小野田氏が登場。「Oh!米 God」「かっちょいい!」「微熱少年」の合間にジェームス・ブラウン氏の「セックス・マシーン」を入れたメドレーを披露。うーん、個人的にはどれか1曲でもフルバージョンで聴きたかったなーって思いました。
再び石井氏のリードヴォーカルに戻って2曲ほど披露の後、印象的なイントロからジェームス小野田氏による「狂わせたいの」。いよいよ会場一体になって、ノリノリな終盤へと突入する予感。その予感通り、やっぱり終盤にはこれをやってくんないといけない「SHAKE HIP!」へ。もう20年以上前の曲ですが、まったく色褪せません。すっかり、振りつけも真似できるようになりました。そして「ごきげんよう!Party Night」へ。ここで、上述の“本日の必須アイテム”ハンカチが登場。場内で一斉の赤・白・ところどころ緑のハンカチ回しが展開され、第2部すなわち本編終了。

“ボーナスコール”と手拍子の後、まずドラムスのRYO-J氏とパーカッションの三沢またろう氏が登場。2人による打楽器アンサンブルがあって、アンコール@のオープニングは「MATA(C)TANA」。次いで、サビの部分が20年前に流行った大ヒットユーロビートと酷似している「御利益」、ややテンポが速かったですが「FUNK FUJIYAMA」も披露。はじめ思い出せなかったのですが、サビの「エービバーディ〜♪」のところで「お!」とひざを打ってしまいました。この3曲でアンコール@終了。
再び“ボーナスコール”と手拍子の後、最新アルバムのラストに入っているバラード「ひとりじゃないだろう」。これが終わってたしか、メンバー紹介があったんじゃないかな? で、ホントのオーラスが「嗚呼、浪漫飛行!」。ここで、グッズ売場のとこに書いた「もう一つの必須アイテム」が登場。その名は“金ボン・銀ボン”。その名の通り、金色と銀色の紙を細く切って“ボンボン”のようにしたものです。グッズ売場では一対1000円で売られていたようですが、私がグッズ売場に行ったときはすでに売り切れ。まあ、1000円も出して買わなくても、100円ショップで金と銀の折り紙を買って自前で作れば、かかってもせいぜい半分くらいのコストで済むでしょう(笑)。22時終演。(おわり)

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