日本一周の為にやったこと


●ソーラーパネルで快適発電●

 

普通、家にいるとほとんど意識をしませんが、イザ、アウトドアに出ると、電気(メーカーじゃなくて東京電力)のありがたさを感じます。
やはりヨットでも使い放題にバッテリーを使うと、自動車と同様にバッテリーが上がって、エンジンをスタートすることが出来なくなります。昔のヨットのエンジンには、大きなフライホイール(鉄の重たい円盤)がついていて、手動ハンドルでホイールをまわすことによってバッテリーが上がってもエンジンをスタートすることが出来ました。
しかし、現在の小型軽量エンジンではこのホイールがなくなって、いかなる力持ちでも手動でエンジンをかけるこができなくなっています。(でもなぜかエンジンには、純正のスタートハンドルがついている??。ヤンマー!!使い方を教えてくれ!!!)
さらにバッテリーが上がっても、車のように、近くの人にお願いしてバッテリーをケーブルで繋いで・・・などということが出来ないヨットではバッテリー上がりはかなりの致命傷となるのです。

 そこでKasayanはバッテリーを、スターターバッテリーとユーティリティー用バッテリに分けるとともに、大きなソーラーパネルを設置して、太陽が照っている限りには、オートパイロット(自動操舵装置)や、無線、GPSで消費する電気は十分補充できるシステムを構築することにしました。
やはり長期航海にはソーラーパネルはつき物。多くの長距離航海者の本や、HPを見てもソーラーパネルの有用性がうたわれています

まず、マリン用品を扱っているお店を訪ねたり、雑誌の広告に電話で問い合わせたところ、11W/hの出力(フルの発電でGPS作動程度)のソーラーパネルで、4万円から4万5千円もすることがわかりました。
貧弱な能力の割にはあまりの高価さに愕然。
そこで、無線機を買いに行くついでに、秋葉原でパネルを物色。在庫を置いてある店はほとんどなく、カタログで価格を調べてもらうと、数少ない、高価な日本製のパネルにまじって、その筋ではかなり有名な国際電気メーカーシーメンス社の単結晶シリコンパネル46W/hが7万5千円で手に入ることがわかりました。
出力は申し分なく能力的には「買い」なのですが、価格がいかんせん高すぎる。でも・・・・待てよ・・・・・・シーメンス社なら外国物・・・・・・。ヨット用品で外国物が安いのはこの世界の常識です。
ひょっとして外国のヨット用品(ソーラーパネルは別にヨット用品というわけではないけれど)の通信販売で安く購入できるかも・・・・・。早速、この世界では有名なウェストマリン社のカタログを物色。
・・・ありました!!!・・・・。
シーメンス社の同じパネルがなんと日本円で3万8千円。送料を入れても4万円そこそこ、さらに円高中・・まさに「いまが買いってこと」。あまりの安さに充電レギュレーターも一緒に購入しました。

 


船尾に取りつけたソーラーパネル(L=1080 W=330 D=40 46W/h)

 

取り付けには、L字のアルミ棒を購入、金ノコ、ヤスリ、ドリル、タップにダイスを使って、まる1日で満足のいく設置ができました。また、船内の配線、充電レギュレーターの取り付け、切替ボックスの自作等にも、まる3日を費やしました。

 


チャートテーブル下、右が充電レギュレーター、左がサブバッテリ等の切替ヒューズボックス

 

 取り付け後、バッテリーの電圧は常に13ボルト以上をキープ。晴れていればGPS程度では電圧計の針はピクリとも下がりません。オートパイロットを使用しても13ボルトをやや下回る程度。
また、ソーラーパネル設置にあわせて取りつけた、ユーティリティーバッテリーとエンジン始動用メインバッテリーのセパレーターは電圧が12.4ボルトを下回ると自動的にメインバッテリーを切り離して保護する優れもの。負荷を大きくして動作を確認したところ、正確に12.4ボルトで作動します。
ソーラーパネルとあわせて、長期クルージングでなくとも、早く取り付けておけばよかったと思うような優れものでした。

 

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