好きまでの距離感〜第七話〜



姉貴に殆ど追いやられるようにして洗面所を出て、自分の部屋へと戻る。
さすがに急いで学校へ行く準備をしなきゃいけない時間帯だったしね。
パジャマを脱ぎ捨て、学生服に着替えて頭の寝癖を直しにかかる。

あ〜もう。
どうにかなんないかなぁ。この猫っ毛は。
女達からはサラサラしてていいわねぇとか言われるけど、毎朝のこの寝癖を直すのが、スッゲー面倒くさいんだけど。
どうにかこうにか髪を落ち着かせて、学校へ行く支度を整える。

さてと学校にいくべぇかと時計を見れば、結構いい時間になっていた。
急がなきゃと部屋を出て、台所へと向かっていった。
「母さん、俺の弁当は?」
台所で朝食の片づけをしていた母親が振り返る。
「そこのテーブルの上に乗っているわよ。桂君の分もあるから、ちゃんと忘れずに持って行ってね」
「へーい」
テーブルの上には普通サイズの弁当箱と、特大サイズの弁当箱が二つ並んで置いてあった。

それを手にしてバッグに詰めて、家を出て行ったんだ。

家から俺の通っている城北一高校まではバスで約三十分くらい。
そこそこ混んでいるバスに揺られて、学校へと向かう。
車中でクラスメイトと会い、他愛ない話なんかして時間をやり過ごす。
バスを降りてからも学校まで一緒に歩き、校門に入ってからは彼らと別れる。

教室へ向かう友達とは違う方向。
俺はとある方向へと向かって歩いていく。

ま、俺のいつものコースってやつだな。





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