病室のこと

無菌室について

自分の入院していた病院には無菌室があり、移植時にその部屋で過ごしました。

このような感じの部屋です。

 

初めて無菌室で生活したときは、空調機の騒音(エアコンからの空気の流れる音)で

なかなか寝付けませんでした。

壁のまわりは空調機と鉄板の壁で間仕切られ、さらに入り口はビニールで覆われていて

いかにも重病人のためにある部屋のようで精神的にもいい感じがしませんでした。

闘病仲間の間では、宇宙部屋と言って嫌われていました。

移植以外の化学療法(地固め治療時)での骨髄抑制期は、部屋が空いていない時には

無菌室になる場合もあり、そんなときは運が悪かったなあと思いあきらめていました。

(宇宙部屋と言われる理由)

無機質で宇宙船の部屋みたいだったから。

確かに鉄板とビニールで覆われていて、さらに家族との面会も制限されてある意味、
孤独感がある部屋でした。
また、ベットのすぐ真横にトイレがあり独房のような感じです。

しかし、今になって思えば真横にあるトイレは助かりました。

 

移植時に、抗癌剤の副作用で毎日はげしい下痢が続く時期がありました。

そんなとき、トイレが遠いとトイレに行く間に、間に合わなくなる可能性がありますが

すぐ真横にあると、いつでもできますからね。

 

下痢になれば、待ったなしで腹痛がおそってきて、シャーシャーの下痢が続きました。

ヘをするのもミが出ないかと思いヒヤヒヤしました。(笑)

確かに肛門の感覚がなくなるぐらい下痢が続きましたから。

 

シャワーも鉄板で囲まれた無菌室(宇宙部屋)の中にありました。

いつもはシャワーの台座が立て掛けられていて、シャワーするときに倒して
カーテンで間仕切りをして使う感じです。
シャワーのお湯もチョロチョロしか出なくで、しかも空調の風が流れていて

肌寒い感じがしました。足もとも、ツルツルすべり、入りにくかったです。

 

(準無菌室)

準無菌室もありました。ワンルームマンションの一室的な感じの部屋だったので

精神的には長期間の入院生活も耐えることができました。

 

大部屋だと、消灯が早くて(入院していた病院では)21時が消灯時間でした。

なかなか眠れないときも、忍者のごとく読書灯をともして静かに本を読んだりしなければならなかったし
トイレに行きたくても隣にいる方々を気にしながらトイレに行く必要もあったし、
息がつまる思いがしたときもよくありました。

 

そんな時、骨髄抑制になり個室(準無菌室)へ移動できたときはうれしかったです。

 

ある意味、大部屋はまわりのメンバーに左右されることが大きいです。

意気投合できる仲間といっしょの部屋になれば、合宿気分のような感じがして時間が経つのも早く感じます。
治療がつらくても励ましあいながら過ごせますし、話もできます。

でも、病院側でも若者連中が固まらないように部屋割もすべてが楽しいメンバーではなかったのが事実です。