強くなれ

 はちはちまるは「今日は住之江、明日はアマ(尼崎)」というロクデナシだと思っている人も多
いようだが実際にはあまり行っていない。お金以上に休みがないし独り者とはいえこの歳にな
るとそれなりの用事もあるから数少ない休みだからといって遊んでばかりはいられない。
 というわけで私がアマに行くのは月イチ程度なのだが行く度に水面を走っている選手がい
る。もちろん斡旋されているわけではなく練習に来ているのだが私の月イチのタイミングとそう
何度も合うわけはなく練習できる日、つまり前検日や開催日は毎日練習に来ていると考えてよ
かろう。次の日は三国の前検だしさすがに来てないだろうという日さえ来ていたのだから。
 素質があるわけじゃないのはやまとでビリだったことが証明している。でも訓練所の教官が
卒業させたのは何かしら選手としてやれるものがあると判断したからであろうしその一つがこ
んな練習熱心さなのかもしれない。
 びわこでデビュー2勝目をあげた児玉旭選手には毎日練習に来ている甲斐があった。よかっ
たな、おめでとうという祝福とともに負け戦の1勝だけで喜んどったらアカンぞというゲキを送ろ
う。



イン固定競走

 最近(2006年)インが強すぎると思われる競艇だが実際どれくらい強いのか。15年ほど
前、インが強いとされる住之江あたりで1コースの勝率は30%くらい、弱い尼崎あたりで20%
くらいだったと記憶している。だいたい平均は25〜27%くらいではなかったろうか。仮に全コ
ースがイーブンだとすると16.7%なのだから5割程度他コースより有利だったということにな
る。
 で、現在はどうかといえば常滑、住之江では40%を越え最も弱い多摩川で23%になってい
る。(データはファン手帳による)
 勝率4割以上となると圧倒的に有利なわけだがそんな状況であっても一部の選手を除きが
つがつとインを取りに行くことは無い。敢闘精神欠如と判断されても仕方ないのではなかろう
か。
 というわけで「1コース固定競走」なるものを考えてみた。現在の競輪は「先頭固定競走」であ
るがかっては「普通競走」も存在した。9人の選手のうち一人が最も不利となる道中の風除け
役をつとめるというものなのだが今にして思えばせっかく勝ち上がったのにどう考えても理不尽
である。そんなわけで現在のような車券の対象とならない10人目の選手が先頭誘導員として
風除け(もちろん風除けだけでなく周回ペースが速すぎたり遅すぎたりしないよう審判の指示で
ペースを作る役割もある)をつとめる先頭固定競走が現在の競輪の「普通」になっている。
 同様に1コースが強すぎる競艇においては7艇で走り1コースは舟券を売らない艇が必ず入
ることにする。これにより1号艇であっても必ず2コースに入らねばならなくなり1コースほどアド
バンテージはないだけに配当は大きくばらけることが予想される。
 さて、問題点としてはまず「1コース艇」がどこで引っ込むかか。当然1マークを回らないと意
味は無いが最後まで走る必要もない。1周バックで引っ込むのが妥当だがトップを走っている
可能性が高いだけに他艇の妨害にならないよう避けるのは結構難しいだろう。そして「1コース
艇」が振り込んだ場合、さらには他艇を転覆させたりすると洒落になるまい。さらにコース幅の
問題もあろう。ま、これはターンマークを移動させることで対応できるか。
 んなアホなことと考えずどこかで実験してもらえないですかね。1号艇取ったもん勝ちの競艇
に飽きているのは私だけじゃないと思うから。


勝負名

 かって名古屋の名鉄バスセンター(あのナナちゃん人形の横からエスカレータで上がる)から
は東海地区のほぼ全場へのギャンブルバスが出ていた。そんなこともあってか名古屋を走る
電車には東海地区の公営競技の広告が必ず出ていた。
 昔、浜名湖競艇は若手選手をモデル風に撮影した広告を使用しており20代だった服部幸男
や野長瀬正孝といったところが出ていた。そしてそのシリーズの渥美敏バージョンを見たとき
「おいおい、渥美敏男(2803)みたいなオッサンにこんなことさしたらアカンやろ」と思ってしまっ
た。情報の少ない時代だっただけに私は渥美敏(3489)を知らなかったのである。え、写真見た
らわかるやろって?車内吊りの広告だから顔までは確認できなかった。
 紛らわしいせいか(双方とも静岡だし)どうかは知らないが渥美敏は大場と改姓しその後の活
躍についてはいうまでもないが守田(旧中川)俊介など改姓して活躍する選手は結構多い。も
ちろんたまたまタイミングが合っただけで改姓しただけで勝てるわけはない。
 競艇の場合本名で走る必要はなく旧姓のままの女子選手もいるし韓国国籍で通称名を使用
している選手もいると聞いたことがある。ならばそれらしい名前で登録してもいいんじゃないか
なと思う。もちろんプロレスラーみたいなのは論外だが。 


記念投票券

  私が公営競技を始めた頃は既にどの窓口でも全ての組み合わせの投票券が買えるように
なっていたが(大昔は組み合わせごとに窓口があり多点買いする時は複数の窓口で並ぶ必要
があったらしい)JRAを除き単勝や複勝は特定の専用窓口でしか買えないようになっていた。
それだけ売上が少なくさらに場によっては単勝や複勝の窓口がないところさえあった。払戻金
の発表では「単勝式、複勝式は無投票でした」とアナウンスされていたが無投票以前に投票で
きないじゃないかと突っ込みを入れた覚えもある。
 そして競輪ではついに3連単の発売と同時に単勝や複勝の発売をやめてしまった。開発費
がペイできるほどの売上がないというのが理由だったがじゃあ拡大連勝式はペイできるほど売
れているのだろうか。
 2006年有馬記念のディープインパクトの単勝馬券が1億2000万円も未換金になっている
という。有馬記念の1着賞金にも近い金額がそのまま収入になってしまうのだからJRAは笑い
が止まらないと思うが言い換えると競輪はそんな収入源を生み出す可能性さえ失っていること
になろう。2006年の競輪グランプリで吉岡稔真の単勝があればどれくらい売れただろうか。 


笹川賞

 競艇笹川賞のファン投票が各地の競艇場やネット、郵送で行われている。2007年は久々
の住之江開催なので地元の私も楽しみである。中間経過が発表されたがまあふさわしい選手
が上位にいるといえよう。ちなみに私はG1覇者からのみ選ぶことにしている。なにしろ競艇を
する前、つまりは小学生の頃から私は笹川賞の存在を知っておりそして競艇で一番大きなレ
ースだと思っていたからである。そんなレースに出場するならG1は勝っておかねばなるまい。
 私の親も競艇はしないのになぜそんな印象があるのか、例えばあの笹川氏(当時のガキで
笹川良一の名前を知らない奴はいない。「戸締り用心」CMでおなじみだった)の名前を冠して
いるからかなとか考えてみたがどうもぴんとこない。
 で、最近ようやく気づいた。当時の笹川賞はゴールデンウィークに開催されていたのである。
土・日の場合サンテレビは競馬中継をするのでガキどもが競艇や競輪中継を見ることはない
が祝日なので見ることができる。またゴールデンウィークはたいてい雨になる日があるのでそ
んな1日家にいる日は見ていたに違いない。そんなときに見た競艇と笹川賞というタイトルが強
く残っているのだろう。
 混雑で切符を取りにくくこの時期は移動が面倒だと選手会からクレームが出て開催日程が
ずらされた、と噂に聞いたことがあるがそれによって新たなファン層の獲得チャンスを逃してい
ることは否定できまい。え、そんなサンテレビしか見ないガキはお前だけだって? 


名は体を表す

 京都競馬場で行われる「若駒ステークス(3歳オープン)」というレースに武豊騎手は平成14
年から5年連続で勝っていた。ちなみに5頭にはフサイチジャンク、ディープインパクト、リンカ
ーンも含まれており一流馬への第一歩ともいうべきレースである。平成19年、6連覇をめざし
た武騎手はクルサードに騎乗し圧倒的1番人気に推された。

 勝ったのは正月競馬でようやく未勝利を卒業したモチだった。先頭を奪いクルサードをハナ
差で逃げきった。直線で並びかけられても脅威の粘りを見せ再び先頭を奪い返したのだが「や
さしい名前をつけたこは愛されやすい」なんて歌のとおり名は体を表すようである(笑) 
 弥生賞で、さらにクラシックでも粘りを見せることができるだろうか。


当たったものの

 普段競馬の場合は馬番連勝複式が、その他の競技は2連勝単式が基本だと思っているの
で3連単を買うことは殆どない。競馬にいたっては誕生日馬券「12−2−9」を買うくらいだし他
競技もアタマが固いな、2連勝単式じゃつかねえやと思うときに買うくらいである。そんなわけで
競輪、競艇、オートでは3連単を購入し的中したことがあるのだが競馬はなかった。
 平成19年9月16日に阪神競馬場で行われたローズステークスは非常に興味深いレースと
なった。桜花賞で後にダービーを勝ったウォッカを破ったダイワスカーレット、その2頭のいない
オークスで2着となり鞍上は武豊のベッラレイア、NHKマイルカップを制したピンクカメオ、春は
振るわなかったものの夏場から連勝中のレインダンスといったところが有力だがやはりダイワ
スカーレットとベッラレイアは別格だろう。他の馬は3着までか、ということで3連単を買ってみる
ことにした。3着候補は先に挙げた2頭と12番サプライズユーにしたがダイワスカーレットとベ
ッラレイラのどちらがアタマかは決められず結局両方とも買うことにし6点で勝負した。

 レースは予想通り2頭のマッチレースとなり勝ったのはダイワスカーレットの方だった。3着に
はレインダンスが入りこうして初めて3連単馬券を的中させた。
 14頭立てだけにどれくらいの配当がつくのかな、いくら本命サイドとはいえ20倍はいくかな
(前売りで買っているのでオッズは見ていない)と期待していたらなんと配当は1080円。競艇
でもこんなオッズだったら買わないというような配当である。私が3連単を的中させたら必ず安
目というジンクスはウマでも例外ではなかったようだ(涙)


CM戦略

 私のように最初から一人で公営競技場に行ったような人間はおそらく少数派だろう。友人
に、彼氏(女性の場合はこれが圧倒的か)に連れられてというルートが現在の主流かと思うが
かっては会社の上司や先輩など年配の人に連れられてというコースが圧倒的に多かったらし
い。そして2008年のJRACMはこのコンセプトで進んでいくようだ。
 競技としての魅力を伝えるのもCMの使命だが公営競技は購入してもらってのもの。そんな
買ってみようという気にさせる広告展開が他競技も必要ではなかろうか。競馬をする私の同僚
でも「競艇は3連単しかないんだろ。あんなもん当たる気しないよ」と誤解している人がいるくら
いである。 


名鉄バスセンター

 JR名古屋駅に隣接して名鉄ターミナルビルがあるがこのビルの3・4階に名鉄バスセンター
がある。17年ほど前に初めてここを訪れたときの驚きは形容しがたいものだった。バスターミ
ナルは平面という常識(当時の関西にはなく現在でもOCATバスターミナルや南海高速バスタ
ーミナルくらいしかないし規模もかなり小さい)を覆していただけでなくなんと4階はギャンブル
バス専門のターミナルだったのである。
 浜松オート、豊橋競輪、蒲郡競艇、名古屋競馬、名古屋競輪、ウインズ名古屋、笠松競馬、
大垣競輪、四日市競輪といった(常滑や津もあったかもしれない)東海地区の公営競技場行き
の無料バスのりばが並びそういう連中でごったがえしていた。休日など複数の乗り場にずらり
と列ができ案内係が「ウインズは1番乗り場、名古屋競輪は3番乗り場でお待ちください。お待
たせしました、大垣競輪行き2番乗り場に入りまーす」と声を張り上げていた。ウインズのバス
は普通の路線バスだったのに対し競輪は観光用のバスを使用しており(大垣や豊橋は東名・
名神高速を通るので当然だが15分くらいの名古屋競輪がなぜ観光用だったのだろうか)競輪
場に行く私は優越感を感じていたものである。浜松オート行きは9時ちょうど発で大阪から浜松
まで新幹線だと8000円くらいしただけに重宝したものである。
 そのうち高速バスの路線が増えギャンブルバス乗り場は片隅に追いやられるようになりさら
に経費削減で遠隔地の無料バスが廃止されだした。そしてバスセンターの天井にアスベストを
使用しているということで大規模な改装工事が行われこの1月に完成した。排気ガスの臭いが
充満しコンクリートの壁が黒くくすんだ昔とはみちがえってきれいになったバスセンターにはギ
ャンブルバスは似合わないということか、ついに名古屋競輪ゆきのみになってしまったらしい。
かって乱立していた公営競技の広告看板も1枚もない。
 先日浜名湖に行く途中、ウインズ名古屋に行こうとここに来たらこういう状態で初めてウイン
ズ行きの無料バスもなくなったことを知った。かっての賑わいを知るものには非常に寂しい光
景だった。 


特券勝負

 私が初めて姫路競馬場に行った○学生のとき、馬券はピンク色の特券と黄色の200円券の
2種類だった。当然1枚には1つの組み合わせしかないので場内には外れ馬券があふれかえ
り(今より売上も多かったし)つむじ風に渦を巻いていた。
 姫路競馬場もこの後すぐにマルチユニット式(複数の組み合わせと任意の金額が一枚の投
票券になる)となったので私は結局「特券」は買えずじまいだった。今の方が便利なのは言うま
でもないが専用の窓口で気合を入れて買ってみるのも面白かったろうなとも思う。 



馬場内

 私が競馬を始めた頃の阪神競馬場のスタンドは3階建ての小ぶりなものだった。一般馬主
席さえ吹きさらしでB指定席と同じところだった。5階建ての大きなスタンドを持つ京都競馬場
が羨ましかったが馬場内に入れ障害コースが間近に、しかもすぐ前の障害近くまで行けるとい
うことは京都にはない魅力で阪神の自慢できるところだった。
 昼休み前、障害戦の5レースが始まる時間が近づくとぞろぞろと地下道をくぐる人が増える。
そして思い思いのポジションに赴く。昔は襷コースにもっとも落馬しやすい水濠障害がありその
前付近や馬場内発売所の屋上はファンで埋め尽くされた。水しぶきがあがる(着地失敗)すると
「うわっ」と声が上がり騎手が体勢を立て直すと「おおぅっ」とどよめきが、落馬すると「あーっ」と
悲鳴があがった。当然馬場内からはターフビジョンは見えないしゴールだって見にくい。それで
もこうしていつもと違った視線で楽しもうというファンであふれていた。
 2008年の秋競馬から阪神競馬場の馬場内は閉鎖されてしまった。直線の伸びた部分に芝
生スタンドを作り新たに発売所ができたことで管理上面倒なので馬場内には入れないようにし
てしまえということなのだろう。なんとも杓子定規なことである。ちなみにどの競馬場でもターフ
ビジョンの下には売上集計を行う電算室がありもしものことを考えると馬場内には入れたくない
というのが本音かもしれない。 



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