防水バッグを使ってみました

以前から、オルトリーブ(ORTLIEB )の防水バッグが欲しいと思っていました。
欧米のツーリストがよく使っているバッグなのですが、私が欲しいと思っていたのは、一番大きなフロントバッグと、外にメッシュと防水のポケットが付いたヘビー級のサイドバッグですが、ようやく手に入りました。
使ったのは、たった二日とちょっとのツーリングでしたが、適度に雨も降ってくれたり、焼け付くような暑い夏もあったりと、いろんな条件が揃いました。
この時のツーレポも、併せてアップします。
それでは、バッグを検証してゆきましょう。

フロントバッグ( ULTIMATE L )

先ず、27センチ四方のでかいマップケースが目を引きます。
通常は、二つ折りにしてバッグに固定していますが、地図を折り直したりする事が確実に減るので、破れなくて助かります。
ただ、ダウンヒルの時に、折り返した先端がバタバタするというのが弱点ですが、サイドバッグを使っているなら、外してその中になおしてしおくか、ガムテープで留めるなりすると良いでしょうね。
前に付いたメッシュのポケットは、あまり使い心地が良くありません。
レーシャツの後ろポケットひとつ分位の容量しかありませんし、ラミネートチューブ入りの虫除けを入れておいたところ、ちょっとした段差で飛び出してしまいました。
メインコンパートメントの容量は、以前使っていたモンベルのバッグと比べて、アンパン3個分ぐらいが余分に入るといった感じですが、ここまで必要ないように思います。
内部に付いた小さなジップポケットは、ちょっと出し入れが面倒なので、普段使わない物しか入れられません。

以上の使用感と一万円台後半という値段から考えて、普通は通常サイズで前メッシュポケットの無い Ultimate 3, CLASSIC で充分だろうと思います。

サイドバッグ( Bike-Packer, light )

一番ポピュラーなオルトリーブは、外にポケットの無いBack-Rollerなのですが、日本の夏には蒸れそうだ、という事で、どうしても、防水とメッシュのアウトポケットが付いた「バイクパッカーライトが欲しい」と思っていました。
メッシュポケットは、薄手のレーシャツとレーパンそれにサマーインナーがちょうど入るという微妙な容量ですが、着替えの量を減らして、毎晩洗濯をする派の私には、ギリギリぴったりのサイズです。
防水ポケットは厚みがありませんが、でかい地図帳やノート等が入るので、長期ツーリストには便利物です。
これが便利なんですよね。普通のバッグだと、メインコンパートメントは防水のスタッフバッグを使えばすみますけど、ポケットに入れた物を濡らさないようにするのが面倒ですからね。

メインコンパートメントはデカイです。
私は普段ツーサイドとフロントバッグに、テントポールやマットを含む全装備を入れていますが、これなら、初冬のツーリングでも、ゆったりとパッキングが出来そうです。
問題は蒸れる事で、濡れたテントや汚れ物は、防水のスタッフバッグに入れる必要があります。
また、オプションで側面に付ける縦長の防水ポケットが用意されていますが、開口部が小さく、ちょっと使いずらそうな感じがします。
開口部の大きな普通のポケットを付けて、濡れても困らない物を入れるようにした方が使いやすそうですね。
ポケットを付けずにマット等を直接止める、という使い方も面白いかもしれません。
ただ最近は、コインランドリーがあちこちで利用出来るようになってきましたから、人によっては、バックローラー系でも充分かもしれません。

プラスチック製のフックはなかなか信用できそうです。
以前プラスチック製のフックが付いた、ドイターのバッグを購入した事があるのですが、10ミリパイプでは、フックにストレスの掛かりそうな形状が心配になり、金属製のフックが付いた、モンベルに買い換えました。
ところが、このバッグ、ラフロードを気持ちよく走っていると、落ちる事があり、ロック機構が欲しいと思いましたし、信頼できるはずの金属フックは、鋲が飛ぶという離れ業まで披露してくれました。
そこで、一番気になったのはオルトリーブのバッグで、それを使っている人に合うたびに、「落ちないか?」とか「フックは折れないか?」と尋ねたのですが、誰一人として、そういうトラブルに会ったという人はいませんでした。
ただ、世界一周を果たした 待井 剛さんからは、「フックを二重にしている」と教わり、予備をワンペアー購入したのですが、これだけで五千円弱とはちょっと驚きました。
勿論待井さんも、オルトリーブのユーザーです。

弱点は、2.1キロと言う重量と、二万円台後半と言う価格ですが、ポケットの在る無しは使い勝手に雲泥の差が出るように思います。
ポケット無しなら、普通のバッグの内側に、防水のスタッフバッグを入れるのと、そんなに違いは無いように思うのです。
特に長期のツーリングには絶対のお勧めですが、側面バッグを付ける事で、ほぼ完璧になるでしょう。
前述しましたが、マット等を直接止める、と言う使い方も面白いかもしれません。

余談ですが、オルトリーブと言えば、赤色がスタンダードのようですが、私は艶消しの(軽量タイプは艶消しです)グリーンを選びました。
フロントサイドに赤いバッグを付けると少々目障りかなと思っていた時に、グリーンのバッグを使っている人に会いました。
なんとも渋い色合いに、「コレダー」と思いました。

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