齋藤彩夏ちゃんリスト

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役名: 飯野未来 (いいの・みき)

ミュージカル 『BEST☆DREAM'04!』 (2004)

スタッフ・キャスト

主催 KM企画
脚本 菅谷英一
演出 佐藤明子
出演(役) 齋藤彩夏(飯野未来)、深谷えりか(山田優子)、阿川麻美(金城早苗)、滝沢路子(伊藤明日香) 他

出演公演

公演期間 公演会場
2004-12-21 〜 2004-12-22 [東京] 江古田STORE HOUSE

筆者の個人的な感想

初の主役?

彩夏ちゃん主演のミュージカルです。『フラワー』のさと役は主役と言い切っていいか意見が分かれるところでしょうから、ミュージカルで明確な主役をやるのは実質初めてですね。

未来(みき)は、ひたすら明るく元気な女の子。この手の演技はもう彩夏ちゃんにはお手のものかな? 主役なので出番は多いし、彩夏ちゃんの演技は、はっちゃけていて面白かったです。

舞台が近い…

今回は、定員80人という非常に小さな劇場。客席と舞台がとてつもなく近いです。最前列に座ると足の爪先がもう舞台の側面に付いてしまいます。舞台の高さも10cmぐらいしかありません。ダンスの時には、出演者に蹴られそうになるかと思うぐらい近い(笑)。まあ、実際には1メートルは離れているので、足が届くことはありませんが(笑)、歌ならともかく、ダンスをこんなに至近距離で見たのは初めてです。彩夏ちゃんが髪を振り上げたときなんて、ふわっとその風が私の頬に届くぐらいです。いい!!(笑)

ド平日の昼間に公演があったのには閉口しましたが、こんな小劇場での公演もいいですね。……って、ド平日だから小さな劇場にしたのか?(笑)

気になったこと

内容もそれなりには面白い舞台だったのですが、脚本についてはちょっと気になる部分があって、まず主人公・未来の動機付けが弱いこと。将来の夢が見つけられなかった未来が、第1幕のクライマックスで歌手を目指すことを思い立ちます。ここは、何かきっかけになる事件があってほしかったです。単に幼い頃に歌手になりたかったことを思い出しただけで目指すというのでは動機として弱いなぁ。おかげでその後のシーンが、男の子の言葉に流されて行動しているかのように見えてしまいます。

真面目なシーンにつまらんギャグを入れて台無しにしているところも多かったです。他にも挙げると色々ありますが、もうちょっと脚本を練り込むといい作品になっただろうに、もったいない部分が多かったように思いました。救いなのは彩夏ちゃんです。弾けるシーンは思いっきり弾ける一方、夢に向かって進む真剣な姿をきちんと演じていました。彩夏ちゃんの演技が良かったおかげで脚本のアラが目立たなくなったという感じがしています。

イベント「STAGE 20」

歌は、先行のイベントで聞いて、正直に言ってこの作品は楽曲にはあまり期待できないなと思っていました。でも実際は、その時の歌(「乙女の心」)がパッとしなかっただけで、他の歌は良かったです。……と思っていたら、他の人の感想で「乙女の心」が一番好きと書いている人がいるのを見て、人によって感覚はまったく違うものだなと(笑)。私にはこういう曲はイマイチかな。リズムだけノリノリなのに、メロディがきれいじゃないんですよね。

それから、舞台衣装かと思っていたイベントの時の衣装が本編では出てきませんでした。あれはイベントのためだけの衣装だったのかな? 髪型も違うし、まさか私がコスプレみたいと書いたから変えたんじゃないよね?(汗)

総括

千秋楽の帰り際にふと見ると、なんと出演者が搬出作業をしていました。主役だった彩夏ちゃんも大道具をトラックに運び入れていました。色んな意味で手作り感のある舞台だと思っていましたが、本当にスタッフがいない所なんですね。出演者がそこまでの作業をやるとはびっくりです。

千秋楽では久々に泣いた彩夏ちゃん。この涙を見てしまうと、すべて良かったような気持ちにさせられてしまいます(笑)。まあ、脚本はアラだらけでも、彩夏ちゃんはとてもがんばっていたと思います。歌は張りがあって良かったし、今回は特に演技がとても良かったです。


著者

<t-wata@dab.hi-ho.ne.jp>