エンティティのライフサイクルの定義
プロセスの抽出
業務概要よりプロセスを抽出する.後述するエンティティのライフサイクルでCRUD図を作成し,これらのプロセスによるエンティティの作成・参照・更新・削除を確認する.抽出したプロセスは以下の通り.
- トップ画面表示
- ユーザからのURLの要求に対してトップ画面を表示する
- ログイン
- ユーザが入力したユーザidとパスワードを受取り,登録の有無を判定する
- ユーザ登録・削除・変更
- 未登録ユーザからのユーザidとパスワードを受取り新規ユーザとして登録する.登録済みユーザからの削除要求に基づき,ユーザ登録を抹消する.ユーザidとパスワードを変更する
- 検索
- ユーザが入力した文字列で検索を行う.検索対象は書名と著者名
- 分類一覧
- 分類(カテゴリ)内の著作の一覧を表示する
- ダウンロードランキング
- 昨日のランキング・先週のランキング・先月のランキング・昨年のランキングを表示する
- お勧め
- 過去のダウンロード履歴より,該当ユーザが興味を持ちそうな著作の一覧を作成する.登録ユーザのみ利用可能
- ダウンロード履歴確認
- 自分のダウンロードした著作の履歴を表示する.登録ユーザのみ利用可能
- ダウンロード
- 著作を記録したファイルをダウンロードする.ダウンロード可能フォーマットはテキスト・HTML・PDFの3種類
- データの維持・管理
- 運用担当者による新規データの登録,公開しているデータの変更・削除
- 不要データ削除
- 一定期間ログインのないユーザ,保管期間を過ぎたダウンロード履歴・ダウンロードランキングデータを削除
「データの維持・管理」はもっと細かいプロセス,例えば「著者登録・削除・変更」「著作登録・削除・変更」に分割したほうが良い.今回は紙面の関係で一つのままである.
エンティティのライフサイクル
ER図のエンティティと,業務要件から抜出したプロセスでCRUD図を作成する.作成“C”がないのに参照“R”があったり,削除“D”がないのでデータが無制限に増加したり,矛盾点を解消しておこう.
著作 | 著者 | 著作・著者 | 分類内著作 | 分類 | ファイル | ユーザ | ダウンロード履歴 | ダウンロードランキング | |
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トップ画面表示 | |||||||||
ログイン | RU | ||||||||
ユーザ登録・削除・変更 | CUD | D | |||||||
検索 | R | R | R | ||||||
分類一覧 | R | R | R | R | R | ||||
ダウンロードランキング | R | R | R | R | |||||
お勧め | R | R | R | R | R | R | R | ||
ダウンロード履歴確認 | R | R | R | R | R | ||||
ダウンロード | R | R | R | R | CU | CU | |||
データの維持・管理 | CUD | CUD | CUD | CUD | CUD | CUD | D | D | |
不要データ削除 | D | D | D |