Yan Container−準備

Yan Containerとは

Yan ContainerはDependency InjectionやInversion of Controlを実現するためのプログラム（以下DIコンテナ）である．DIコンテナと言えば，Spring frameworkやSeasarが有名である．

Yan Containerは“Yet Another Non-intrusive Container”の略で，“もう一つのでしゃばらないコンテナ”ぐらいの意味である．少しバージョンは古いが，日本語での紹介記事がもうひとつの軽量IoCコンテナ - Yan Container 0.7.1公開で読むことができる．

Yan Containerを作っているCodehauseは，他にもPicoContainerやNanoContainerといったDIコンテナも作っている．

ダウンロード

ダウンロードのページからダウンロードできる．“Source And Documentation”と“Binaries”があるが，使うだけなら“Binaries”で問題ない．

この文章を書いた時点での最新バージョンは0.8.2で，“Source And Documentation”をダウンロードした場合はyan-0.8.2.zip，“Binaries”をダウンロードした場合はyan_bin-0.8.2.zipというファイルができる．

インストール

yan_bin-0.8.2.zipの中にjarファイルが３個（xml-apis.jar，jfunutil.jar，yan.jar）ある．以下のどれか一つを行えばコンパイル＆実行が可能となる．

これらのjarファイルをCLASSPATHにあるディレクトリに配置
これらのjarファイルを置いたディレクトリをCLASSPATHに追加
javac/javaの-cpオプションにjarファイルのあるディレクトリを追加

xml-apis.jarはYan Containerで使うxmlの設定ファイルNutsを使わなければいらない．

また，antを使う場合は，CLASSPATHに追加しないで，build.xmlに記述することもできる．次の例の場合，

$YAN_HOMEにあるYan Containerを使い
カレントディレクトリにあるファイルをコンパイル
Main.classを実行

している．

<project name="yan" default="all" basedir=".">
  <property environment="env"/>
    <path id="yan">
        <pathelement location="${env.YAN_HOME}/yan.jar"/>
        <pathelement location="${env.YAN_HOME}/jfunutil.jar"/>
        <pathelement location="${env.YAN_HOME}/xml-apis.jar"/>
        <pathelement location="."/>
    </path>

    <target name="compile">
        <javac srcdir="." destdir="." classpathref="yan"/>
    </target>

    <target name="main" depends="compile">
        <java classname="Main" classpathref="yan"/>
    </target>

    <target name="all" depends="main"/>
</project>