pserver経由でcvsを使う

はじめに

サーバ（Solaris）にあるcvsをpserver経由でクライアントから使うための設定方法である．以下の作業にはroot権限が必要である．

/etc/servicesの変更

まず，/etc/servicesに以下の記述を追加する．cvsが使用するポート番号（デフォルトは2401）と通信方法を記述する．

cvspserver 2401/tcp
        

/etc/inetd.confの変更

続いて，/etc/inetd.confに以下の記述を追加する．クライアントからの要求で動くコマンドの設定である．

cvspserver stream tcp nowait root /usr/local/bin/cvs -f --allow-root=/export/home/alpha/cvs-rep pserver
        

/usr/local/bin/cvsはcvsをインストールしたディレクトリ，--allow-rootには使用できるcvsのリポジトリのあるディレクトリを指定する．

inetd.confを反映する．

ps -ef|grep inetd
kill -HUP inetdのプロセス番号
        

kill -HUP後もinetdの起動時間やプロセス番号は変わらない．

複数リポジトリの設定

複数のリポジトリを指定する場合は/etc/inetd.confに複数記述する．

cvspserver stream tcp nowait root /usr/local/bin/cvs -f --allow-root=/export/home/alpha/cvs-rep --allow-root=/export/home/bravo/cvs-rep pserver
        

リポジトリをたくさん記述すると，文字制限で後ろの方が切れてエラーになる．その場合は，シェルスクリプトを作成する．/usr/local/bin/cvs-allow-root.shとしよう．アクセス権があればどこに，どんな名前で作っても問題はない．

#!/usr/bin/sh
/usr/local/bin/cvs -f \
  --allow-root=/export/home/alpha/cvs-rep \
  --allow-root=/export/home/bravo/cvs-rep \
  --allow-root=/export/home/charlie/cvs-rep \
  pserver
        

実行権限は忘れずにつけること．

chmod +x /usr/local/bin/cvs-allow-root.sh
        

/etc/inetd.confの記述も変える．

cvspserver stream tcp nowait root /usr/local/bin/cvs-allow-root.sh
        

kill -HUP inetdのプロセス番号でinetd.confを反映させる．なお，/usr/local/bin/cvs-allow-root.shの修正にはinetdのkill -HUPは不要である．

エラーが出た

リポジトリへのアクセス時に以下のエラーが出る場合がある．

入出力例外が発生しました．接続が拒否されました．cvs pserver: syntax error in /export/home/alpha/cvs-rep/CVSROOT/config: line '' is missing '='
        

CVSROOT/configの改行コードがCRLFになっているかもしれないので，LFに変える．