暑熱順化


猛暑日という単語がすっかり定着しました。子供の頃の記憶では33度ともなれば相当な暑さだったのですが。

天気予報でも熱中症へ注意が呼びかけられています。今回は熱中症の対策として「暑熱順化(しょねつじゅんか)」をご紹介します。

暑熱順化とは、暑さに体が適応した状態を示します。暑さに適応できない状態では夏の暑さで汗をかくと、汗から水分と共に塩分(ナトリウム)が多く出てしまい、体液の組成が変わるため体調を崩しやすくなります。

暑さに順化すると汗腺の機能が高まり、汗をかく時に汗腺でナトリウムが再吸収されます。順化した人は、塩分の少ないサラサラした汗がかける。

昔であれば梅雨の時期からじょじょに暑さが高まるにつれて順化できたのが、今は冷房完備の環境で積極的に順化をする必要があるようです。

順化で変わるのは上記した汗のかき方。汗腺の働きが良くなり、汗とともに出るナトリウムの量が減ります。また、体温が上昇した時、汗をかきはじめるタイミングが早くなり、水分減少時の異常に反応しやすく、回復しやすい身体になるのだそうです。


暑熱順化のためには自力で汗をかくことが必要。空調が完備された現代では意識的に汗をかく必要があります。

運動はもちろん、半身浴やサウナで汗をかくのも効果的。運動の強度が高いほど順化もすすみやすいので体調と相談しながら進めてください。1週間あれば暑さの感じ方、バテ方が変わったことを実感すると思います。