Maggie's J‐POP論
その27 私をコンサートに連れてってL
 ―DCTgarden“THE LIVE” WINTER FANTASIA 2008
   2008.11.15@さいたまスーパーアリーナ―



要は、DREAMS COME TRUE(以下「ドリカム」とする)とかが、音楽とかアートとかグルメとか、いろんなものをジャンルを絡めたパフォーマンスをします。私たちドリカムが一応メインで、テーマに沿って冬の歌ばかり歌いますが、ほかのアーティストも出ますよ、ってことです。
…え〜、正しい趣旨は以下のURLをご参照ください(笑)。http://www.dctgarden.com/winterfantasia2008/

ま、こんな感じで一足早いクリスマスイルミネーションがされていました。いつのまにか、葉っぱも色づきはじめたんですね。気付かなかった…っていうか、よく考えてみると、クリスマス以前に11月15日って、七五三ですよね?(笑)
 
入場前にグッズ売り場へ。前もって目をつけていたTシャツを購入。3500円。
 
実は、チケットを取ったのは前日の夜。ぴあでいろいろ検索していたら、このコンサートのことを知ったんですが、何とまだ席が空いていた! 上段の階ではありましたが、最前列。ステージはほぼ真正面で、しかも座って観られるのでよかったです。ただし、私の席だけドリンクホルダーが壊れていたので、しかたなくコンビニの袋を手すりに巻きつけたのでした……。

17時10分、開演。今回のコンサートではドリカムと、LOVEという女性シンガーによるアクトだと、前もって公式ページで確認していたのですが、はたして、前半はそのLOVEによるライブ。全体的にロックしていました。昨年のWINTER FANTASIA 2007に出演したそうですが、はたして彼女の存在を知っているオーディエンスはいかほど……ってな感じで、ほぼ全員が座ったまま。曲が終わると演歌のリサイタルのように拍手するというお行儀のよさ(笑)。
私は、このLOVEによるライブ、失礼ながら前座的な位置づけだと思っていたんですが、5曲終わった後でまだ終わらなかったとき、実は“タイバン”みたいな感じだと初めて分かりました。ま、まだセカンドアルバムが来年にリリースという新人さんですし、ある程度は“度胸試し”みたいなところもあったんでしょうが、「早くドリカム出せよ」的な感情を抱いたのは、たぶん私だけじゃなかったはず(笑)。99%がドリカム目当てと思われるオーディエンス。手拍子も拍手もしてくれるし行儀もいいけど、実はその状況こそ、「どアウェイ」の証拠だったりして(笑)。唯一盛り上がったのが、後半に出てきたアコーディオン奏者・coba氏が入ってきてから。飄々としたイメージのcoba氏が、奇声を発するなどいつになくテンションを上げていたのが、逆に痛々しかったっす(笑)。
10曲やったけど、唯一覚えているのが、ドリカム・中村正人氏(以下「中村氏」)をスタンディングベースに、母国では大御所と思われるドリカムのライブのゲストギタリストであるデービッド・T・ウォーカーズ氏(以下「ウォーカーズ氏」)をクラシックギターに従えてのオープニングアクト「ホワイト・クリスマス」です(笑)。はい、「アーイム・ドゥリーミン…♪」ってやつですね。

さあ、その得もいわれぬフラストレーション(!?)を吹き飛ばすドリカムによるコンサートが、多分18時ごろから開演したと思います。吉田美和氏(以下「吉田氏」)命名「THE WINTER FANTASIA BAND」が、オープニングアクト「初雪」をしばらく演奏していると、吉田氏がゴンドラに座ってステージの上から降りてくる……には降りてきたんですが、腕で目元を覆っているその姿は、明らかに感極まっている様子。とはいえ、長い演奏はてっきりそういう構成だと思っていたんですが、実は感極まって出だしから吉田氏が歌えなかったというハプニングでした。着地して間もなく演奏が終わると、「もう1回、やります。最初から」と吉田氏。改めて歌いなおしました。
2曲目は「SNOW DANCE」。吉田氏、43歳の年齢を感じさせないダンサブルな動きで、バックダンサーの男子2人といい感じに“スパニッシュ・グルーヴ”をしていました。次いで、ノリのいい「冬三昧にはまだ遠い」と、レゲエスカバージョンの「LAT.43°N 〜forty-three degrees north latitude〜」。後者はドリカムの好きな曲の一つですね。座席が座席だったんで、最後まで立たなかったんですけど、この曲は、思わず口ずさまずにはいられませんでした。
で、このあとは何の曲をやったのか分かりません(笑)。あまり、ドリカムの曲って聴かないもんで……吉田氏のように首をコキコキしながら(笑)箇条書きで書きますと、
○バラードは、あいかわらず圧巻の歌唱力でした。この歌声を受け継げる人は絶対いませんね。同じじゃないけど、似た系統で強いて「可能性があるかも」って個人的に思うのは、MISIA嬢くらい?
○ウォーカーズ氏が13年ぶりにアルバムを出すとかで、その中からフージョン系の曲を1曲披露していました。パッと見、いかにも好々爺って感じなんですが、実は相当いいノリしていました。中村氏が中学生の頃からファンだったということで、たしか中村氏は今年五十路ですから、私が生まれたころなんでしょうね〜。
○吉田氏「冬の曲じゃないけど、どうしてもやりたくて入れました」、中村氏「久しぶりにやりますね。7年ぶりとかでしょうか?」とコメントしていた曲が、特徴あるリズムが印象的ではっきり聴いたことがあるんだけど、演奏中なかなか思い出せなかったんです。で、家に帰ったら「カノン」という曲だと分かりました。
○さる12日に出た「連れてって 連れてって」「MIDDLE OF NOWHERE」も披露。これらとは別に、初披露という新曲をもう1曲やっていましたが、結構ノリのいい曲でした。今後の動きが気になります。
○その新曲計3曲のあとで、本編の最後に披露されたのは「WINTER SONG」の何とかダブミックスバージョンでした。

アンコール…の前に、中村氏とともに“東ックス”こと東貴博氏が登場。“DCT‐TV”とかいうインターネット動画だかをオーディエンス全員と録画することになって、みんなで2パターンのコールをしていました。内容は忘れました。私はいっさい参加しなかったもんで(笑)。あ、これまたその前に、本編中に上のほうから映像を撮るべくカメラを搭載したクレーンが上空を“右往左往”していたんですが、途中で見なくなったなと思ったら、どうやら倒壊したか何かのトラブルが起こったようで、中村氏が謝罪する一幕もあったな。
ようやっと(!)、吉田氏登場。ちょっと感極まっちゃうも、「歌えます!」と気を取り直してのアンコール1曲目は、「WINTER SONG」のオリジナルである「冬のクリスマス」。実は、こっちのほうが聴きたかったんで、聴けてよかったです。次いで、言わずと知れたスタンダードナンバー「LOVE LOVE LOVE」。最後のアウトロは、オーディエンス全員での大合唱。
2曲終わって「THE WINTER FANTASIA BAND」とともに万歳。バンドメンバーを1人1人紹介した後、吉田氏がオーディエンスから(恒例と思われる)コール「よしだみわ!」を送られると、もう完全に涙腺が緩んじゃったまま、中村氏と思いっきり長くハグ。でもって、とうとうもらい泣きをしてしまった中村氏。それを大きな拍手で見守るオーディエンス。美しい光景でございました、ハイ。そして、ホントの締めはウォーカーズ氏のクラシックギター、中村氏のスタンディングベース、吉田氏の「声」という楽器で送る「星に願いを」……あ、もしかして、ハグと「星に願いを」の流れ、逆かもしれないです……。

 
なわけで、コンサートは20時半に終了。すっかり暗くなって、イルミネーションは「いかにも」って感じの雰囲気を醸し出していました。(おわり)


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