日本一周の為にやったこと


 

●マイナーなGPSとROMの取り付け

 

かつて、ヨットにしろ、大型の外洋船舶にしろ、航海で自船の位置を知るためには昔ながらに六分儀を使い、太陽や星の高度角を測定し、正確な時計や暦を使って計算をしてようやく緯度・経度を算出、海図にプロットしていました。
計算がややこしいのは勿論、ゆれる船の上での高度角の測定は職人ワザで、正確な位置測定は素人ではそうやすやすとは出来るものではありませんでした。
 近年になって、ロランやデッカ等、長波の電波を使用した船位測定方法が広まりましたが、北海道はサービスエリアに入っていなかったり、夜間になると精度が落ちるなど、十分なものではありませんでした。(GoldenWistariaの前のKasayanの船ではロランCを使っていました)。
 ところがこの10年あまりの間に、カーナビの普及とともにGPSが見る見るうちに安くなり、Kasayanのような人間でも簡単に手に入るようになってきたのです。最近ではディファレンシャルGPSなど、精度がほんの数メートル以内というものも出てきましたが、カーナビでご存知のように、普通のGPSでも誤差はわずか道路一本分(十数メートル)。
 当然Kasayanも日本一周にGPSを持参することにしました。
 これまでもハンディータイプ(タバコ2箱分の大きさ)のGPSを持っていましたが、バックアップをかねて、カーナビ同様海図上に自船の位置がプロットされる「GPSプロッター」を購入することにしました。
カタログを綿密に調べると、12〜13万円あればそこそこのものは手に入ることがわかりました。・・・・・・・・・が・・・・・・・・しかし・・・・・・・・・本体は手に入っても、海図のソフトが必要になります。
海図ソフトはROMカードになっていて、必要なエリアのカードを差し込むようになっていますが一枚がなんと2〜3万円前後。日本一周に必要な海図を全部そろえるとなんと10枚前後買い揃える必要があります。
海図だけで30万円前後といえば、本体の2倍以上。なにかバカバカしくなって、今までどおり緯度・経度を自分で海図上にプロットしようかと考えました。
どうせ、海図は全部そろえるのだから・・・・・・・・・・・・・ですが、そこは時間がたっぷり、執念のKasayan.。
 インターネット上で、片っ端からGPSメーカーのホームページを探し、ついに本体と日本全国の海図で15万円以内に収まるGPSプロッターを発見したのです。 
 ただし、海図ソフトは多くのメーカーが採用しているカード方式ではなく、メーカーが必要なエリアの海図ROM(ゲジゲジの形をした素子)を事前に基板にセットして販売するものでした。ROMの値段は1個8千円。そして日本全国たったの5個のROMでカバーしています。いいかげんな海図では?と思い、現物で確認しましたが、海図の最大縮尺は十分に足り、なおかつ等深線や灯台、ブイまで表示されます。
 Kasayanは一変で、このメーカーが気に入り、電話をして、販売店を聞き出しました。また、自分で本体のフタを開けて、ROMを交換する方法も聞き出し、なおかつ万が一素人仕事でROMを壊しても一年は保証の対象にしていただく約束までいただきました。(執念)
 それから一週間・・・GoldenWistaria号には誰もしらないメーカーのGPSプロッターが鎮座し、正確な位置を示しています。・・・・・・・・・・・ただ・・・・・・・・・・・こういうものは、イザっていうときに壊れるんだよね!?!?

 

右がGPSプロッター SLP-101
メーカー:葵ソニック(株)
これからメジャーになって欲しい!!!

左のモニターは液晶TV(古い車から取り外したカーナビが映る:ガソリンスタンド、郵便局検索用)


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