A.5●じゅらく壁のすきまについては、
湿式で施工する建築材料(じゅらく、モルタル、コンクリート、その他の塗り壁等)
は乾燥する時には必ず収縮します。
収縮の度合いは品物や混合する材料の比率により変化しますが、
多少の隙間が生ずる場合はあります。
(逆に温度が高い時には外部で膨張する場合もありますが)
●御質問の隙間が収縮による物か又は地盤沈下によって生じたものかどうかは
実際の現地で立ち会わない限り判断はできませんし、
安易なコメントは差し控えたいと思いますが、
地盤について心配であれば、簡単なチェック方法(軟弱地盤の見分け方)はあります。
ホームページに掲載している内容は、概ね以下のような内容です
1. 地名から判断する
基本的には水の集まる所の近く(川、沼地、田)は注意が必要
川の近く、沼、湿地帯、田、埋立地等
(登記簿の地目や、町名<○○田、○○沼、○○谷>も参考になります)
2. 造成地等で盛土を施している所
道路から地盤自体が上がっているところなどは、盛土をしているケースがあり
この場合かなり綿密につき固めをしないと沈下する恐れはあります。
3. 近隣の状況を確認する
建物の基礎にひび割れ等がある
建物に変形・沈下がみられる
塀等にひび割れがある
道路に凹凸が見られる等
4. 近所の人に聞く
玄関ドアや窓の開閉がスムースに行えない
過去の冠水の状況(有り)
地下水の水位(井戸等)―水位が高い場合それだけ地盤は悪いということになります。
●中古住宅の場合は、この内の3・4の部分で判断されるとよいと思います。
また、実際の建物の玄関ドアや窓の開閉の具合、基礎のひび割れ、亀裂等も実際に確認することをお勧めします。
●蛇足ですが、地盤沈下により建物が傾いた場合、修復するには、新築する時とほぼ同額くらいの金額が必要となりますので、
ご心配であればよく調べられた方がよろしいかと思います。
私共が設計をする場合は、施工する前に必ず地盤の調査を行います。
基礎部分は建物の要であり基礎及び地盤がしっかりしていないといくら上にのる建物が立派な物でも、
家としては価値のない物になってしまいます。
●その他の地盤を調べる方法としては、近くに3〜4階建て以上の建物があれば、市役所の建築課に行って、確認申請時に提出された近隣のデータを閲覧することが出来ます。
市役所等の建築課にいってボーリングデータを閲覧したいと言えば無料でみることが可能です。ボーリングデータとは、3〜4階建て以上の建物の支持層を調査する場合の物ですが、表層の土質等の記載もありますので、2階建て程度の建物を建てる場合でも参考になります。また孔内水位の記載もありますの実際の地下水位の位置(レベル)も確認できます。(ほとんどの場合孔内水位よりも実際の水位の方が下がりますが参考にはなります)
●平成12年に施行された品確法(建物の品質確保に関する法律)では、建物が傾いた場合、
瑕疵であるかどうかどうかを判断する技術的基準として
「 床の傾斜が1000分の6を超える場合に瑕疵である可能性が濃厚である」と言う表現が用いられています。
要は10メートルの間口の建物で6センチメートル傾いたらそれは瑕疵である可能性が高いと言うことになります。
●不安を助長させるような事ばかり、記載してしまいましたが、(すいません)ご質問の隙間が地盤沈下によるものかどうかはさだかではありません。
ただし、地盤の調査は重要な事項であり、一度確認された方がよいと思います。