”悠一....”
由紀は自分の行動を後悔する。
”け、けど..無理やりやらされたの....”
そう思っても、実際には、感きわまり、逝ったのも沙織自身だった。
体にまだ脱力感が残っていた。
「ほら、私の彼が風邪引いたらどうするのよ。」
床にしゃがんでいた沙織に由紀は一枚のタオルを投げた。
「あっ...はい...」
目の前に悠一の裸体がある。 ジャグジーの滴が光っていた。
沙織は、もう彼氏でも無い悠一の体を拭く。悠一の足、太ももの滴を拭き取ると、
いやおうもなしに、悠一自身が沙織の視線に入った。
”悠一の.....”
昨日まで、それを口に含む事すら、何の許可も要らなかった沙織の物が、今は他人行儀の様に上を向いていた。
”大きくなってる....”
ただ、それをそのようにしたのは、沙織では無かった。
沙織は、悠一の物をタオルで包んだ。
「ほら、それは私の物でしょ?あなたは私を拭きなさい。」
由紀は命令する。
”由紀さんの...物”
”綺麗....な体..”
沙織は、断ることもせずに、由紀の体を拭くしかなかった。
同性の自分ですら驚く様な由紀の四肢をタオルでなぞった。
”この人と私は平等では無い...”
沙織は黙々と由紀の全身を拭き取る。そして、張りのある胸を触る。
”柔らかい....”
見た目は張りのある胸だったが、タオルを当てると驚くほど、柔らかだった。
そして、中心の乳首は、色、形、共に完璧だった。
”うらやましい....”
全てを持っている由紀は、完璧だった。
沙織は由紀の体に見とれてしまった。
「ちょっと、いやらしい目で見ないで! 変態生ごみ女。」
由紀の愛くるしい口から出た言葉とは思えない、侮辱の言葉だった。
「そ、そんな目では...」沙織は、言い訳をする。
「悠一、先にベッドに行っていて。」
由紀は、所払いをする様に悠一をシャワールームから出す。
由紀が沙織に何かするという空気が流れるが、
悠一も、もはや沙織を庇おうとはしなかった。
「ベッドで待ってる。」
悠一は返答すると、ベッドルームに向かった。
それは、沙織では無く、由紀に向けた言葉であった。
沙織には、変態女への一瞥の視線だけを残した。
”悠一.....さん。”
沙織は、心の中の言葉さえ、悠一に敬称を付ける様になってしまった事が、情けなかった。
「そこに正座しなさい。」
由紀は、悠一が出ていくと、自分は洗面台の椅子に座り足を組む。
そして、洗面室の床を指さした。
「...はい。」
沙織は由紀の目の前で、正座をする。
もう逆らうことも無かった。
「私が裸なのよ。」 由紀は沙織のショーツを指差す。
「...すみません。」沙織は床で、ショーツを脱ぐと、生まれたままの格好になる。
沙織は無意識で従順になっていた。
ただ、従順な沙織ですら、驚く。
「どれだけ、変態か、脱いだショーツ、見せてみなさい。」
由紀の命令だったが、それだけは、女性としてできなかった。
”む、無理よ....”
沙織は、今朝から替えていないショーツが、どの様になってるか知っていた。
今日は、もう何度ショーツを汚してしまったか数えきれないほどだった。
「こ、これだけは....お願いします。許してください。」
沙織の必死の心の叫びだった。その叫びに由紀が答える。
「変態って、どれくらい汚いのか、自分で確認する必要があるわよね。」
由紀は、許さなかった。
沙織は恥辱にまみれながら、由紀の視線を外す様に俯く。
「こっちを見なさい!」
その言葉に恐る恐る沙織が視線を上げると、由紀の手に恐ろしい物があった。
それは、裸で正座している沙織の姿を記録するビデオカメラだった。
「厭!!!!!!!!!!!」
沙織は驚いて、カメラを由紀から取ろうとする。
ただ、由紀は、足で沙織を抑えつける。
「刃向うの? 私に? 言うこと聞かないならこの映像ばら撒くわよ?」
絶対的な由紀がさらに沙織を服従させる武器を得ていた。
”もう...どうする事もできない...”
沙織は観念するしかなかった。
「ほら、カメラに映る様に広げなさいよ、あんたのパンツ!」
由紀は残虐な表情を浮かべ笑っていた。
”こんなの見て何が楽しいのよ....”
沙織は丸めた自分のショーツを広げるしか無かった。
「返事は? せっかく録画してるんだから、解る様に言ってからでしょ?」
由紀はカメラを沙織の目の前に持ってくる。
”.....”
沙織は、カメラの録画ライトの点灯を凝視しながら、従うしかない。
「しょ、ショーツお見せします....」
沙織は情けない声を上げる。ただ、由紀は当然の様に、そんな返事では許さなかった。
カメラの録画を一旦切ると、沙織に近づき、飛んでもない指示を長々と出した。
「そ、そんな事...できない...ろ、録画するんでしょ?」
沙織は、必死に首を横に振るが、由紀の視線を浴びると、蛇の前のカエルの様に俯く。
「元彼の前で、私のショーツおかずにして、失神した、生ごみ女でしょ?
ごみに羞恥心なんて無いんだから、やりなさいよ!」
由紀は笑って、シャワールームから、出て行った。
沙織は、その後姿にさえ、視線を向ける事が出来ず、洗面台の前でうずくまった。
シャワールームから出た由紀は、悠一の元へ向かった。
「悠一、あの変態がお芝居を見せたいんだって!」
由紀が笑った。 笑いながら悠一に纏わり付くと、躊躇無く、悠一自身に手を伸ばす。
既に肥大した物を満足そうに由紀はさする。
「後で私で満足させてあげる...その前にあの女の小芝居を観覧しましょう。」
由紀は、シャワールームに視線を向けた。
「早く初めて!」
由紀が沙織に催促した。
”悠一の前で....”
由紀は、全裸のまま、二人の恋人の前に戻った。
悠一と由紀は裸で抱き合ったまま、自分たちの奴隷のを見るかの様な視線を沙織に向けた。
沙織は、由紀に言われた様にするしか無かった。
ここでOKを貰わないと、この姿を裏で流されてしまうと脅されていた。
”...なんでこんな事に..”
沙織は悔やんだが、もう由紀を早く満足させて終わらせるしかないと腹を括るしかない。
ただ、悠一の視線がいつもの優しい視線では無く、性欲の道具を見る視線に変わっている事がさみしかった。
「わ、私は生ごみ女です。だから....だから...。」
口にしながら、沙織は嗚咽した。
「こんなに汚い....まん汁が、ショーツに何時もこびりついてます。」
沙織は、自分の顔面が真っ赤になっていく事を鏡も見ていないのにはっきりと悟る。
それでも、沙織は、自分のショーツの一番汚れている場所を広げると、
由紀と悠一に見せるしか無かった。
午前中から、乾いては濡れ、乾いては濡れを繰り返した白い綿の布地は、黄色に変色し、
所々、白い塊がこびり付いていた。
「汚ねっ!」
悠一だった。 明らかに眉間に皺をよせ沙織の汚物を嫌悪する視線だった。
「ご、ごめん...」
思わず、沙織は素で謝ってしまう。
ただ、それだけでは済まなかった。
沙織は、その汚物付きのショーツを顔面でかぶれと言われていた。
丁度、目は足の穴で遮られる事は無かった。鼻と口の前に汚れた場所が被さる。
「あ、ははは....似合いだわ ほら!」
由紀が、けたたましく笑った。そして、壁の鏡を指差す。
沙織は、全裸で、ショーツを被った自分に視線を移す。
”変態女....”
鏡に映った自分の姿にぴったりの言葉だった。
「ぁぁ...」
沙織が嗚咽を漏らした。
その後の呼吸で、自身の汚物の臭気でむせ返った。
”く、臭い...”
饐えた様な臭いは、臭かった。
”私の....臭い...”
沙織の心の叫びだった。それは、先ほどの由紀の臭いより、より腐った生ごみ臭だった。
”に、臭いも、私が臭い.....”
脅迫されて、ショーツを被っている行為より、”臭いでも”負けている自分が寂しかった。
今まで、沙織の性欲を受け止めていたショーツが、今度は涙を受け止めていた。
”生ごみの臭い....生ごみ女。”
饐えた臭いは真さに、自分の臭いだった。
「もう良いわ。ここまで気持ち悪いとは思わなかった。そのまま、そこで立ってなさい。」
由紀は、沙織を制止した。
そして、由紀は悠一との行為を始めようとする。
”やっと終わった....”
沙織はかぶっていたショーツを取ろうとした。
「何してるのっそのまま立ってなさい!」
由紀は、沙織を普通の女性に戻す事は許可しなかった。
「しょうがないわねぇ。」
そう言いながら、由紀はベッドサイドの引き出しを開ける。
「貴女が来るって言うから用意しといたのよ。」
由紀は笑いながら、芝居で使った手錠を取りだす。由紀にとっては計画通りだった。
沙織は、まるで奴隷の様に、後ろ手に手錠を掛けられる。
鏡に映ったパンツを被り、手錠をされた姿は、沙織では無く、変態女の逮捕の様だった。
”酷い....”
沙織は、なすがままにされるしかない。”これから何させられるの...”
そう思うだけで、屈辱だった。
ただ、パンツを被り、自分の臭いを嗅ぎながら、屈辱を味わう。
それでもショーツを失った場所が、疼いていた。
ただ、由紀はそれ以上の事はしなかった。もう沙織をもてあそぶ事に飽きた様に、
今度は、悠一を相手にする。
「悠一...」由紀は、突然、甘ったるい声を出す。沙織などこの部屋に居ないかの様だった。
”な、なにこの子....”
沙織も驚いた。 これが根っからの女優なのか、まるで少女の様になった由紀が、悠一に迫った。
そして、由紀は悠一に跨る様に乗る。
「入れて良い?」
恐ろしいほど愛くるしい笑みを浮かべていた。
これを拒否できる男はいないだろう。悠一も頷く。
平静を装っていた由紀も興奮していたのだろうか。
愛撫の無しに由紀は、悠一の物を掴むと自分の中へ引きずりこんだ。
「ううっ。」
由紀の嗚咽と共に、悠一自身が見えなくなった。
”悠一.....”
沙織は、自分の目の前で、由紀の体の中に消えていく物を凝視していた。
”奪われた...”
その言葉が最も適切だったが、悠一には、自分の痴態を厭というほど見られている。
”もう私に戻る事は無い....”
沙織はそう思った。
ただ、当然の事ながら、のみ込んだ由紀はすぐに悠一を吐きだす。
そして、直ぐにのみ込むこの繰り返しが始まった。
沙織は、初めて他人のその行為を真の当たりにする。
しかも、由紀の下の唇が、悠一にまとわり付きは伸び、また咥えこむ様が何の妨げも無く、
目の前にあった。
「あっ...あっ..」
定期的に繰り返す、由紀の喘ぎが沙織を襲った。
沙織は今までの妄想とは比べ物にならない衝撃を受ける。目の前で悠一の物が見え隠れし、
他人の女が、喘いでいる。
そして、自分は、手錠を掛けられ、パンツを被って自分の臭いに苛まされる。
座ることも許されず、自分の溢れる物を抑える下着すら身につけて居なかった。
「ああっ。」
由紀の声が大きくなった。それは、由紀自身が動いているのでは無くなってきたからであった。
悠一の鍛えられあげられた臀部が動き出す。
のみ込まれていた物が、少しづつ、突き刺す様になっていた。
付きたてられた由紀の体が、透き通る様な白から、ほのかなピンクに染まっていく。
単純な行為であった。
ただ、立ち尽くしながらも凝視してしまう沙織は欲しいと思ってしまう。
”私も....”
そう思うと、由紀は溢れていく。
”だ、駄目..我慢...”
ただ、そう思えば思うほど、押さえる物も無く、手を添える事もできない沙織は、太ももまで濡れていくのが自分でも解った。
沙織にとって永遠とも思える時間が流れる。悠一は休む事無く、由紀を求めている。
由紀は気持ちよさそうに喘いでいた。
「良い?」由紀が喘ぎながら、悠一に確認する様に確認する。
「凄いよ。締まってくる。」
悠一も嗚咽をこらえながら、答えていた。
”悠一...”
沙織の目の前で、二人が盛り上がりを見せる。
「前が、緩々だったんでしょ?」
由紀は大きくグラインドする。
「そうでしょ?...言って。」
その会話に沙織は冷や汗を感じる。
悠一は答えてしまった。
「ああ..前のは締まんなかった。」
沙織は頭を殴られた感覚に陥る。
”前のは??” ”締まらなかった?”
今日、何度めだろう。愚弄され、プライドを壊された。そして今、悠一に自分を”前”と言われ、あれだけ優しく抱擁してもらっていた行為で、悠一が”緩い”と感じでいた事がショックだった。
”変態....”
沙織は、ここまで愚弄されながらも、今まで以上に、興奮している自分を変態だと思った。
「逝くわ..」
由紀が最後の声を上げる。
沙織は、触れることのできない格好のまま、自分もそうなってしまう感覚に襲われる。
由紀は満足したかの様に、のけぞる。
沙織は立ち尽くしたまま、脳内で逝っていた。
”逝く...”
沙織が小刻みに膝を震わせている最中、悠一も最後を迎えそうだった。
もう悠一にしなだれかかった由紀の体で、悠一も果てようとしていた。
悠一は、由紀の下でさらに大きく動く。
由紀はそれを感じた様だった。
「大丈夫よ。」
それは、沙織ですら許さなかった行為だった。
悠一はその言葉を聞くと大きく動き、そして動かなくなった。
”二人が繋がった...”
沙織は悔しかった。
二人は満足そうに抱き合い余韻を楽しんでいる。
沙織は触る事もできず、二人の余韻を垂らしながら見つめることしかできない。
数分の間だっただろうか、二人は抱き合い、キスをしていた。
そして、由紀が悠一から離れると上向きに寝そべる。
満足そうに深呼吸をすると、沙織に声を掛けた。
「拭いて。」
手錠を掛けられている沙織に、冷酷な命令をした。
6話へ続く