”...奥!!”
真菜は小谷の要求に思わず、行為を止めた。
今、半強制的に真菜は小谷の肛門に、自らの唇を宛がい、舌で舐めさせられている。
それだけでも屈辱的だった。
もちろん、普段、二人でじゃれ合いながら、同じ様な事はした事があった。
その時は、真菜が主導的に、小谷の反応を見ながら、”攻める”状態だった。
ただ、今は”券”のおかげで、無理やりやらされてる。
それだけでなく、今度は排泄器官に舌を入れ、”掃除をするウォシュレット”を要求されたのだった。
真菜は必死に小谷から離れる。
「酷い! そんな事無理!」
真菜は悲しそうな顔をする。
すると、小谷は不思議そうな顔をする。
「だって、性欲処理係なんでしょ?」
まるで、当たり前の事を言っている様な口ぶりで話す。
「...! そ、そう言ったけど...悲しくなっちゃう。」
真菜はどうにか許しを貰えるように、上目使いで、小谷を見上げた。ただ、小谷は不思議そうな顔をする。
「悲しいか悲しく無いかは解らないけどさ....じゃあ、真菜は、そんな悲しい事してるのに、何で欲情して、濡らしてる訳?
」
小谷は、笑い始める。
「!...そ、それと、これとは話が....」
真菜は眉間に皺を寄せる。
確かに、蔑まされるのは嫌なはず何のに、自分の下半身は小谷の指摘通りだった。
小谷は、すかさず、真菜の太ももから、手を差し入れ何の躊躇も無くショーツの隙間に指を入れた。
「何が話が違うだよ。 これなんだ...ぬるぬるを通り越して漏れてんじゃん。さすが性処理便器。」
直接的に小谷は真菜を苛める。
「死ぬほど嫌なら、濡れる訳無いだろ?」
小谷はそう言いながら、真菜の溝で指を前後させた。
「...だって...酷い扱いするから...あっ。」
真菜は小谷の指で、我慢できなくなっていた。
小谷はその真菜の反応は百も承知で、小刻みな刺激を与え続ける。
「...き、気持ち良い。」
真菜は小谷の指の刺激に、我慢できなくなっていた。
「ゆ、指...中に入れて。」
もうゆっくりと動く小谷の指の刺激では我慢できない。
膣の中を何かで満たしたかった。
ただ、その要求は答えられなかった。
寸止め状態で、小谷はショーツの中の指を抜く。
そして、また冷徹な表情を作った。
「便器が感じてどうするんだよ。 ”何が、指入れて?”」
小谷は、自分の欲求を曲げるつもりは無さそうだった。
皮肉な笑みを小谷は浮かべると、あざける様に真菜に言い放った。
「ご褒美は、便器らしく、ウォシュレットしてからだろ? 大体、使ってもない便器なんか掃除するか!」
小谷は、真菜を半分からかいながらも脅迫を始めた。
「ほら、その机の上に仰向けになって舌突き出せ! 乗ってやるから!」
小谷は机を指差す。
それだけでは無かった。
「カスがこびり付いてたら、しっかり舐めとれよ。」
小谷は、真菜を女性としても見ていない様な、言葉を吐いた。
”やっぱり、やらせるの....私の事なんて...本当に処理としか....”
真菜は、悲しそうな表情をする。
ただ、言われた行為を自分がしている姿を想像すると、悲観的にも関わらず、下半身が熱を帯びる感覚は止められなかった。
悩んでいる真菜を尻眼に小谷は余裕でコーヒーに口を付けた。
「嫌なら、止めれば? 僕がしてほしいだけで、真菜が嫌なら嫌って言えば良いんだよ。」
小谷は何の事は無さげに真菜に話しかけた。
「い、嫌....じゃないけど....本当に便器としてしか想われてないと思っちゃう。」
真菜は小谷に答える。
それが本心だった。
「は? 便器?」小谷は笑っていた。
「真菜の事はそれ以下としか想ってないけど? 本物の便器がかわいそうだろ?」
小谷は真菜に答えた。
「酷い!!」
真菜は小谷を睨む。
ただ、それが本心で無い事は理解していた。
小谷もそう言いながらも、少し困った顔を一瞬見せる。
ただ、その表情を見せまいとしてか、小谷は無理やり行動に移した。
机の上に小谷は真菜を無理やり仰向けに寝かせると、また表情を陰湿な顔に戻す。
「口を開けて、舌をだせ!」
”逆らえない....私。舐めさせられる...”
真菜は諦めるしかなかった。
まだ若い女性としては、あまりに下品で、低俗な行動であったが、真菜は口を半開きにして舌を出す。
自分のその格好を想像するだけで恥ずかしかった。
小谷は満足した様に、真菜を見下す。
そして、真菜の顔の上に、何の躊躇も無く跨った。
”あっ....”
真菜は自分の唇に古谷のその感触を覚える。
”.....”
真菜は思考が回らなかった。
”...小谷さんがしたいなら...”
自分をそう思って納得させる。
そして、真菜は必死に小谷の肛門を舐めあげていた。
「ほら、奥まで、舌を入れろ!」
小谷はまた同じ要求をする。
真菜は今度は何の拒否もせず、自分の舌で、小谷の要求に答えた。
”...狂いそう。”
真菜は自分のしている行為に酔い始めていた。
もう我慢できなくなっている。
空いている手が自分の股間に向かってしまう。
”わ、わたし....好きな人の肛門に舌入れながらオナニーしてる”
そう思うと、真菜は自分の脳裏が真っ白になって行く。
「逝く...っく逝きそう!!」
真菜は思わず喘ぐ。
その声に驚いたのは小谷だった。
「声が大きい!」
小谷は、真菜から慌てて離れる。
”あっ...オフィス...”
真菜はいきなり現実の世界に引きづり出されると、今までの行為とは別の、
それ以上の羞恥が全身を襲った。
”き、聞かれてないわよね....”
万が一の事を考え、
二人は、あたふたしながら、衣服を整える。
それとほぼ同時に、会議室のドアに、ノックの音が響いた。
小谷は冷静を装いながら、「はい。」と返答する。
ノックの主は一美だった。
小谷は安心した表情を浮かべると、ドアを開けた。
「どうした?」
一美に小谷は声を掛ける。
小谷は会議室に入ってくると、真菜に視線を向けた。
そして、全身を眺める様に視線を向ける。
”えっ....まさか....”
真菜は最悪の事態を想像してしまった。
「いえ。特に何もありません。」
一美は小谷に返答していた。
小谷は一美の手を取った。
「他に誰か居た?」 小谷は笑っていた。
一美もその問いが理解できている様だった。
「他は大丈夫そうですけど......」
それは、一美は気付いていた事を意味する。
「なら良かった。今度食事でも御馳走するよ。」
小谷は一美に普段通りにはなす。
ただ、真菜は、死にそうだった。
”き、聞かれてた...こんな場所なのに...見られてる....”
同性の視線が痛かった。
ただ、一美はそれで会議室を出ようとしなかった。
「食事じゃ、足りないわ。 小谷さん。」
一美はそう言うと、会議室のドアを閉めると、何事も無かったかの様にかぎを掛ける。
「この子が、こないだ話してくれた小谷さんの好きな子?」
一美は、真菜から視線を外そうとしない。
「おいおい。一美。真菜を苛めないでくれよ。」
小谷は一美に返答する。
その受け答えに、真菜は、小谷と一美に以前なにかあったかの様な感じを受けた。
「だ、誰?この人.....」
真菜は恐る恐る、二人の会話に割って入る。
小谷は真菜のその質問に、少し慌てた様に、返答する。
「ああ。前にちょっと、つまみ食いをした相手。」
小谷は一美の目の前にも関わらず、”つまみ食い”の表現をする。
それに一美が反応する。
「はじめまして。つまみ食いされた女です。小谷さんの”ドS”に付いていけなかったけど」
一美は笑っていた。
「この子は付いて行けるみたいだしね。」
ただ、一美は、その一言で済ませなかった。
「貴方、便器になれるんでしょ? 見てみたいわ。」
一美が、真菜に、無理な注文をし始めた。