テレビ出演(平成10年5月10日放映) ホームへ戻る

    平成10年に初めて中京テレビで半年間の取材を受け、放送されたのも息子でした。
   

 事故前の記憶は鮮明に残っているが、事故後の出来事は記憶することができなくなってしまった。「朝、自分がどの道を通ったのか分からない」「食後何を食べたかも分からない」など日常生活の中で5分前の記憶がほとんど消えてしまう。そんな彼がインタビューに答えたのは「手帳が僕の脳の代わりなんです」と。
それから、平成13年には東海テレビ、NHKなど次々に放映され「高次脳機能障害」「見えない障害・脳外傷」などとマスコミで取扱ってもらえるようになりました。
        
 テレビ出演をして、広告塔と覚悟はしていましたが、息子の顔がテレビでアップに映る姿はみじめでした。なぜなら、事故前の息子はとても朗らかで、明るい誰とでも気さくに付き合いの出来る青年でした。それが事故の後遺症で重度な障害「脳外傷」が残り、記憶障害、注意障害、認知行動障害(感情のコントロールが出来ない)人とのコミュニケーションがとれないなど多くの後遺症が残りました。何よりも難しいのは私がこの障害を理解しているのに「普通の扱い」をしてしまい、彼が失敗をしてからいつも長々注意などをしてしまう自分が情けなく思う。長く注意をしていても明日には忘れているのに・・・
   
これからも毎日が新鮮な一樹と前向きに生きて少しでも長生きをし、彼が一人でも生きていけるように後押しをがんばります。