関心の高かった「ジョブコーチ」について紹介します。

平成14年度から各都道府県の地域障害者職業センターにおいて、障害者、事業主等の要請に基づきジョブコーチによる支援事業がスタートしました。正確には「地域障害者職業センターにおける職場適応援助者による支援事業」といい、ジョブコーチは「職場適応援助者」といいます。

ジョブコーチはどのようなことをするの?

障害者が職場に適応できるよう、ジョブコーチが職場に出向いて直接支援を行います。 障害者自身に対する支援だけでなく、事業主や職場の従業員に対しても、障害者の職場適応に必要な助言を行い、必要に応じて職務や職場環境の改善を提案します。事業所による支援体制を整備し、障害者の職場定着を図ることが目的です。支援は永続的に実施するものではありません。

ジョブコーチはもともとはアメリカの援助付き雇用の際に本人に付き添って、仕事の工夫や、会社とのさまざまな調整、家庭との連絡など、就労に必要な広い範囲の支援を展開する人のことです。ジョブコーチは役割の名称であるとともに、支援技法を指し、最近始まった通称「ジョブコーチ事業」のジョブコーチだけを、ジョブコーチと呼ぶわけではありません。 平成14年度のジョブコーチによる職場での支援が必要な障害者(求職者又は在職者)は、全国で約2,000人が予定されています。

ジョブコーチは2種類あります。

1)地域障害者職業センターに所属するジョブコーチ(配置型ジョブコーチ)  

2)社会福祉法人等の協力機関に所属するジョブコーチ(協力機関型ジョブコーチ)

現在、愛知県では障害者職業センターの他、7法人で8人、計16人です。

★ジョブコーチの利用状況等について、愛知障害者職業センターの岩波さんに聞きました。

利用してみたいと思われた方は、地域障害者職業センターの方へ相談してください。相談の結果利用できるかどうかが決まります。ご本人と雇用側の合意によって支援が行われます。支援期間は平均2ヶ月。必要に応じて出掛ける日数を決めます。同行して、1日の動きをとらえます。ご本人や雇用側の説明を聞いたり、ご本人の理解度をみたりします。ご本人・雇用側・家族の共通理解が大切です。どのような障害の方でも利用できますが、知的障害の方の利用が多いです。

愛知では視覚障害を対象としたジョブコーチもいます。 平成14年度の利用実績は10月末現在で43件です。

採用後に職場での不適応を起こしたケースへの支援や、採用と同時に職場での支援を行うケースの割合が高くなっています。ジョブコーチを利用した後、採用に結びつくケースも多くありますが、すべてが採用に結びついているわけではありません。

☆ジョブコーチ事業については、日本障害者雇用促進協会のホームページを見てね。

http://www.jaed.or.jp/