伊勢崎オート


平成9年2月24日
 オートは関西出身者には馴染みがない上に開催場まで少々マニアックだったりする。浜松や
船橋ならともかく飯塚や伊勢崎、山陽となれば(そこに住んでいる人には悪いが)どこなのかさ
えはっきりしない。川口訪問時に購入した「オートレースマガジン」で行き方を見て青森まで旅
行するついでに立寄ることにした。

 高崎線の本庄駅から無料バスがあるということなので上野から高崎線に乗る。だんだん空い
てくるのはどこも同じである。空席が目立ち始めた頃女性の車掌がやってきた。後ろにはテレ
ビカメラがついており取材らしい。大阪から函館までの切符を出し本庄までと告げるとすんなり
と大宮から本庄の切符を発券した。カメラの前で恥をかかせたら可哀想かなと思い彼女から
切符を買うかどうか迷ったのだがその必要はなかった。高崎線の駅は同じような駅ばかりで景
色も単調とどこを走っているのかわからなくなる。そんなこんなでようやく本庄についた。

 本庄は埼玉県であり時刻表の地図を見てもそう伊勢崎と近いとは思えない。まあ30分くらい
かかるだろうなと思いつつ「伊勢崎オート」と書かれたバスに乗り込むと運転手に「オートだよ」
と言われた。あちこちでギャンブルバスに乗るがそういう客に見られなかったのは初めてであ
る。まあ大きなボストンバッグを持っていたからそう思ったのかも。十数人をのせてバスは発車
した。すぐに利根川をわたる。なるほど、利根川の対岸は群馬県だった。利根川をわたらずに
電車は川に沿って少々西向きに北上するので本庄から真北に上がれば伊勢崎は近いのだっ
た。予想通り25分くらいバスは走り4車線の道路にファミレスや郊外型のホームセンターなど
が立ち並ぶ北関東によくある風景が展開されその一角に伊勢崎オートはあった。
 伊勢崎オートはかって大井競馬場に併設していた大井オートがアホな都知事によって閉鎖さ
れその代替地として作られたというがそれにしては大きく離れたところに作ったものである。当
然ながら大井からやってきた客はいないだろうし全く新しい客層を開拓し根付かせていったと
いうことで関係者の努力が偲ばれる。もともと高崎競馬、桐生競艇、前橋競輪が近隣にあり競
争も激しいだろう。

 入場するとマッチが取り放題だったので6個ほど頂く。かってはマッチはいくらでもあったもの
だが最近はライターの普及で作らないところも多くなったようだ。かさばらず来場の記念として
はなかなかいいものなのだが。関西の場の場合私のように(?)大量に取る輩が多いので案
内所で貰うようにしたり(住之江)はたまた有料(西宮)にしているところまであった。まあ危険だ
という理由もあろう。ちなみに大量のマッチを持って電車やバスに乗ることは禁止されている。
箱がほしい人は中身を捨てて乗りましょう。
 平坦な土地にありしかも近隣に高い建物はなく防音壁もないので非常に広々と感じるレース
場である。スタンドはJ字型でホームと4コーナーのみをカバーしておりバック側には行けない。
さすがに大阪からだと結構時間がかかり既に昼過ぎだった。
 やはり気温が低いとエンジンパワーも増すのかなかなかの熱戦が展開されゴール直前まで
バトルが繰り広げられる面白いレースが多かった。まあ車券がとれたからそんなふうに思うだ
けかもしれないけど。のちにナイターオートに再訪するがその時もプラスで帰っており相性はな
かなかいいのだがさすがに伊勢崎までは何度も行けない。

 最終レース後は渋滞しそうなので1レース前に帰ることにする。あと1レースも当たりそうな気
もしたがやめておく。無料バスは最終レース終了後しかないので普通の路線バスに乗る。門の
近くにバス停があったので入場時に確認しておいた。やってきたバスはマイクロバスで病院に
よってから伊勢崎市の旧市街地へ入っていった。車社会の街によくある寂れた商店街の中で
バスは停まり駅へは行かないとのことなのでバスを降り伊勢崎駅へ歩いていった。両毛線で小
山に向かい北へ向けて再び進路を変えた。

※「ふたたび行くと」にナイター開催時の写真を掲載しています。


伊勢崎オートホームページ

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