伊東温泉競輪・京王閣競輪


平成7年11月1日・2日
 ♪伊東に行くなら・・・は有名なCMソングらしいが関西在住では当然ながら見たことはかっ
た。もっとも関東でも最近は早朝くらいにしかやっていないようでのちに初めて見た時思わず感
動してしまった。もっともハトヤホテルに泊まったことがある人はどれくらいいるのだろうか。関
西で言えば有馬温泉の兵衛紅葉閣あたりがCMでよく見るが泊まった人間は知らない。まあ有
馬温泉は高いからな。
 そんなわけでハトヤには行かず伊東温泉競輪と濃いことで有名な京王閣競輪に行ってみる
ことにした。

 前日は神戸で泊まりの仕事だったので朝新神戸駅から新幹線へ。新神戸は新幹線専用の
駅だけに滅多に行く事はなく新鮮である。かって地下鉄も通ってなかった頃は何もなく停まるひ
かりも少なく新大阪まで新快速で出るのが普通で新神戸駅の利用者はあの業界に限られ「○
○組専用駅」なんて呼ばれてもいたが駅前に巨大なホテルも出来停車する新幹線もだんだん
多くなり(現在は全列車が停車)北野への玄関口として開けてきた。このころは東京ミニ周遊券
がまだあった。往復運賃と7日間首都圏の指定区間のJRが乗り放題という便利な切符だった
が(逆バージョンとして京阪神ミニ周遊券もあった)いつしかなくなってしまった。出張などには
非常に便利だったのだが。
 熱海に停まるひかりは殆ど無いので静岡でこだまに乗り換え熱海で伊東線に乗る。電車は
乗り入れの伊豆急車だった。思いっきりリゾート風の車内に地元の客ばかりを乗せて伊東へ。
伊豆急線に入り一つ目の南伊東が最寄り駅だと聞いていたので降りる。

 降りてみたものの競輪場が近くにあるという雰囲気は全く無い。新聞を持った人の列も無け
れば新聞売りのおばさんもいない。駅の地図を見てその方向に歩いてみる。全く普通の街並
みで10分ほど歩き国道をわたるとアーケード風のゲートがあった。昔の温泉街風というか。
 バンクは谷底にありスタンドは斜面を利用して作られている。自然の掘り下げ式で西武球場
のような感じである。33バンクと聞いていたが山に囲まれているせいかさらに小さく見えた。こ
の日は風が強くバンク内は風が吹き込み渦を巻くような感じになっていた。なぜ風が見えたの
かといえば外れ車券や新聞が風に飛ばされバンク内にまで入っていったからである。レースに
支障が無かったのは幸いだった。
 場内には郵送にて的中車券を送ってくれれば書留代を差しひいて払戻金を送りますというサ
ービスの案内があった。頼めばどこの場でもしてくれるとは思うが大きく掲示してある所が温泉
街らしく外部からの観光客が多いことを物語っている。やはり温泉地には博打がつきものであ
る。帰りは伊東駅までバスで行った。温泉街の玄関口らしく各ホテルの送迎バスがずらりと並
んでいた。

 翌日は京王閣に行く。新宿から京王線に乗り調布で乗り換え一駅目の京王多摩川で降り
る。駅に隣接するように競輪場はあった。白黒写真で撮って「終戦直後の競輪場」と言って信じ
てもらえるくらいボロいなどいろいろ読んだことがあり逆の意味で楽しみだったがその期待を裏
切らなかった。黒くくすんだスタンドには鳩よけの目玉の風船が(そういえば最近見ないなあ)
浮かびタンはそこらへんに吐かれ露店からはすいとんのえもいえぬ匂いが漂っていた。バック
側はすぐ向こうが多摩川ということもあり結構風もあり場内を外れ車券が飛びまわっていた。
それでいてアクセスがよいせいか観客は多くヒラ開催とは思えなかった。露店の1軒で揚げ物
を購入し食べてみたがそう旨くはなかった。ドボンとソースをつけ下のアスファルトにぽたぽた
と落ちたがそれが気にならないくらいの汚さだった。
 ここ京王閣ではこのころから車番連勝式(2車単)を発売しており近畿地区ではまだ売ってい
なかっただけにさっそく購入してみる。関東のヒラ開催となれば殆どが名前も聞いたことがない
東日本のA・B級選手なので全くわからない。適当にラインで購入するがやはり外れてしまっ
た。
 京王閣には後に再訪するがその時には古いスタンドは取り壊され決勝審判室はプレハブと
いう仮設状態でやっていた。現在スタンドは新築され「TOKYOオーバル京王閣」などという愛
称をつけられグランプリを開催するようにまでなったが場内の雰囲気はどうなっているのだろう
か。他場と同じように露店はファストフードスタイルになりおっさんどもは居場所が無いようにう
ろうろしているのだろうか。そういう意味でもう一度行ってみたいところである。
※「ふたたび行くと」に再訪問時の写真を掲載しています。

 首都圏からだと伊東は奥座敷といった感じでしょうが関西からだと少々不便である。また近
隣に他の場が無いことから旅打ちしにくくなっている。温泉と共に楽しむのがよさそうで次回は
それで楽しみたい。

伊東温泉競輪ホームページ
京王閣競輪ホームページ

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