魅力について

 人生をギャンブルに例える人がいる。私はそれよりも人生そのものがギャンブルであると思
っている。運だけでうまくいくわけではなく努力すれば報われるとも限らない。それでも生き続け
なければならない。だからこそギャンブルも続けなければならないんだと妙な理屈をつけて今
日も出かけるのである。

 私は全競技を楽しんでいるがその時期によって興味のあるものは変わってくる。今になって
考えてみると自分の心理状況とシンクロしていることに気づき非常に面白いなと思った。それ
を含めて私から見た競技別の魅力を語ってみます。

競艇

 「一瞬の隙を逃したら次のチャンスはない」のが競艇です。1マークで失敗したら前の艇が転
覆でもしない限り1着はありません。もしあのときにああしていれば、ということは人生に多くあ
りますが結局それを逃したことで現在の自分がある。逆にああしていたから今の自分がある、
ということもあるでしょう。「いつか大逆転を」目指すのも人生ですが実際には一瞬のチャンスを
逃したりあるいはGETしたりということのほうが多いのでは?
 そして1着になることをあきらめたからといってそのままずるずるといってしまうのか、あるい
は少しでも上を狙いがつがつ攻めていくのか。そのあたり選手を見ていても面白いですし「流し
て走る」選手を見ていると「少しは意欲を見せろ」と言いたくもなりますが自分に言っているよう
な気もします。
 私にとって競艇に興味がある時期はどちらかといえば「あのときああしていればなあ」などと
少々後ろ向きになっている時が多いような気がします。


競輪

 「人が走るから競輪」というコピーがあったと思う。競輪の魅力と面白さを最も短く表現した名
コピーだと思うのだが何故か最近使われていない。
 人は迷い悩む動物であり9人の選手がいれば9様の「迷い、悩み」が存在する。そしてそれ
が勝負に大きく左右する。最も力があるものが勝つとは限らないのは全員が「迷い、悩む」か
らであるが「迷い」があると勝てないというものではない。迷いながら勝つと次の迷いに繋がり
ますます悩む。割り切って勝負し勝っても次は迷い、悩む。
 悩むのは選手だけでなくファンも同様で選手と同様に迷い、悩み車券を買う。但しファンの方
が割り切りは早く「迷い、悩ん」でいる選手にはっぱをかける。「迷い、悩む」点で選手とファン
は一体化しておりそれが競輪の魅力と面白さだと私は思う。
 私が競輪にはまる時期は「迷い、悩ん」でいる時が多いように感じる。




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