前橋競輪

平成8年3月1日

左がグリーンドーム(現競輪場)、右は旧競輪場。群馬県庁より撮影

 日本初の屋内競輪場として登場したグリーンドームには大いに驚かされたものです。それだ
けに大阪からの交通の便はよくない群馬県のわりには早いうちに訪問しています。

 上野から高崎線に乗って新前橋へ。前日は千葉県にいたので少々寒さを感じる。無料バス
に揺られて向かう。かなり遠くからでも緑青の屋根は目立つ。どこの競技場でも初めて行く場
はわくわくするものだが今回は特別である。なんといっても競輪場の概念を超えた競輪場であ
りそこにこれから行くのである。ヨーロッパに見られるような、屋内競技場を想像しながらバス
を降りスロープを登って入場した。
 

 場内は絨毯敷きで予想通りきれいで競輪場とは思えなかった。そしてきれいな場所に入れら
れると弱いのはおじさんたちでどこか手持ち無沙汰のように見えた。指定場所以外は禁煙とい
うことでプラカードを持ったコンパニオンが回っていた。喫煙所以外でタバコを吸うおじさんは見
当たらずここまでルールを守るものかなと思ったものである。のちに小倉のメディアドームに行
くと禁煙のはずなのに床の絨毯には焦げ跡がたくさんあり土地柄なのかもしれない。ただそれ
が活気を失っているような感じがしないでもなかった。
 

 ドームなので当然ぐるりとバンクを取り囲んでスタンドがあるがゴール前の立ち見スペースが
なく観客は散らばって座ることになる。さらに器が大きすぎるということもあり観客席は閑散とし
ているように見えてしまいそのあたりは設計者も誤算だったろう。かっての西宮競輪を思い出
す。西宮の場合バンクが見えない席が多くを占めていたので言い訳もつくがここはそんなこと
はない。全ての席が埋まるようなことはあるのだろうか。そんなことを思いながら見ていた。

 

 ドーム内は外部からの風はないが選手が周回することによる渦が発生するという。なんとも
ものすごいパワーである。周囲の景色が同じなのでホームストレッチにはわかりやすくするた
めに青く色が塗られている。最近は屋外の競輪場でも同様にしているところがあるが発祥はこ
こだろう。中継でパトロールタワーからと思われる映像を目にすることがあるがどこを走ってい
るのか非常にわかりづらくこの青い舗装を見てホームだと気づくこともある。

 車券の方は払戻窓口に縁がなく途中で帰ることにする。無料バスは最終レース終了後までな
く近くにある群馬県庁まで歩きバスに乗る。公共交通の便が悪い北関東だがさすがに前橋市
内ということもあり割合頻繁にバスはある。しかしやってきたバスは寸詰まりの小型車だった。
県庁所在地としては和歌山くらいの大きさだろうか、そんな街中を通り抜け前橋駅に着いた。
後に再訪問したときはこの駅のレンタカー事務所でレンタサイクルもやっておりそれを借りて競
輪場まで行っている。1日200円とリーズナブルで競輪場に自転車で行くというのもいいもので
ある。

前橋競輪ホームページ

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