京都向日町競輪



 向日町競輪は京都府向日市にあります。「市」なのに未だに「町」で呼ばれるのは珍しいでし
ょう。競輪場だけでなくJRの駅も「向日町」です。私は小さな頃「向日町市」だと思っていたくら
いです。この向日市、ひっくり返せば日向市(宮崎県)で昔向日町競輪に出走するある選手が
宅配便で自転車を送ったところ競輪場にはついておらず日向市の営業所に届いていたことが
あるそうです。運送屋が間違えたのか選手が間違えて宛先を書いたのかはわかりませんが。
 
 
入場門                               競輪場遠景。確定版の奥に見えるのは京都市街。

 向日町競輪に行く際はJRの向日町駅、阪急の東向日駅から無料バスがあります。長らく行
きしかありませんでしたが平成15年の4月から最終レース終了時のみ帰りも運転されるように
なりました。サービスは少々悪いのですがJR向日町駅近くの道路が狭い事も原因でしょう。都
市計画の充実が急がれます。といっても向日町競輪は京都府営ですので向日市は気合いが
入らないのか。向日市の自民党系の市会議員でさえ向日町競輪の廃止を求めている人がい
るようです。下り坂なので向日町駅までは徒歩15分くらい、東向日駅までは10分くらいです。
東向日駅の周辺にはスーパーなどもあり競輪場が近いという雰囲気はあまりありません。かっ
て東向日駅には開催日には急行が臨時停車していましたがこの駅には信号が無いので開催
日はホームの端に助役が立ち急行が来たら赤旗を振って電車を停めていました。なお現在は
急行はこの区間(高槻市−京都河原町間)各駅停車となっています。特急の臨時停車はあり
ません。
 
 
スタンドの壁にもムコリンムッチーが             問題の看板

 なだらかな坂をのぼっていくと競輪場です。岸和田競輪同様消防署の裏にあります。スタンド
の壁からキャラクターのムコリンムッチーが迎えてくれます。場内はかなり古い雰囲気が残って
います。案内所には「でんぽう でんわ」なんて看板が現役です。ここで電報を打てるとは思え
ません。(公衆電話はあるが)私が初めて訪れた10年前にはお金を入れる前に脇から紙コッ
プを取り出し注ぎ口に置いておかないといけない昭和30年代のジュースの自動販売機が現役
でした。漫画などで見た事はありますが実物はここでしか見たことがありません。さすがに部品
が無くなったのか現在はありません。スタンドの裏にはバラックのような車券売場が軒を連ね
その後ろ側には食堂が並んでいます。ここの食堂は数が多く奈良競輪同様商売になるのか不
思議です。もつうどんがおいしいと聞きますが私は食べた事がありません。場内は空間が多い
(スタンド以外に高い建物が無い)せいか広く感じます。

 
迫力のゴール前                         食堂群。反対側にはこの倍の数の店があります。

 スタンドは1コーナーから4コーナーまでしかなくバック側には行けません。ホームのスタンド
は長椅子でだいぶ老朽化しています。4コーナー側には新しいスタンドもあり指定席もありま
す。スタンド内の車券売場は1階しかなく(指定席を除く)冷暖房が効いているのもここだけで
す。夏や冬はみんな集まっています。
 向日町では他場の場外発売も以前から積極的に行っていましたがその際にバンクを見ると
必ず誰かが練習しています。村上義弘、松本整といったS級選手もよく顔を見せバイク誘導や
ロケットなどをしています。ファンも声をかけたりしています。どちらかというとここのファンは「地
元かわいや」の傾向があるようです。いつだったか山本真矢選手が誘導員を務めていたレー
スでは「やまもとー!お前が先行しろ」とか「このメンバーやったら誘導しとっても勝てるぞ」なん
て野次か声援か分からない声が飛んでいました。事実徹底先行不在のレースで山本が出てい
たら間違いなく勝っていたかも・・・。


ATMを思い起こさせる自動発見払戻機。オムロン製。

 以前新大阪に住んでいた頃は電車1本で行けるということもありよく行っていたのですが最近
は足が遠のいています。ビッグレースもめったに開催されず地味な印象が強い競輪場ですが
場内のレトロ物件探索はなかなか楽しいです。大阪からはちょっと遠いですが京都駅からなら
わずか二駅、意外と近い向日町競輪にぜひどうぞお越しください。

京都向日町競輪ホームページ

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