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奈良競輪
近畿地区の競輪のうち奈良、向日町、和歌山は県営競輪である。この3場に共通しているの
は「主催者にやる気が見られない」ところだろう。奈良にいたっては特別競輪はおろかふるさと ダービーも開催されない。県という大きな組織になってしまえば競輪によって得られる収入は 全体の収入から見れば微々たるものなので力を入れる気にもならないのか。とはいえ地元の 遊び場として貢献している以上とやかくいう必要もあるまい、まずは私が一番よく訪問している 奈良競輪から紹介を。 ![]() ![]()
メインスタンド バックスタンド
奈良競輪の訪問回数は競輪場の中では最も多い。なぜかといえば奈良競輪の近くに友人が
住んでこと、そして仕事の途中で奈良のお客さんを訪問する際にちょこっと行くのに都合がよ かったからである。駐車場は大きく無料で記念でもない限り入場門のすぐ近くに停められた。 お客さんを訪問前に入場して車券を買い帰りに再入場券で入り的中かどうかを確認して1レー ス見て帰る。多い時は月に3回は訪問していた。
電車で行くときは近鉄の西大寺駅から無料バスがあるのだがこの駅の近くにはショッピング
センターがあり日曜はかなり混雑する。西大寺駅の立体交差化も要望されているのだが奈良 は掘ったら何が出てくるかわからない(遺跡など)ので費用がいくらかかるかわからず近鉄も 市、県も躊躇しているようである。平城駅から歩いて行く事もできますが(開催日は急行が臨時 停車する)この道は田んぼのあぜ道で競輪場を見ながら真っ直ぐ進んで行くことができる。徒 歩10分少々である。 ![]() ![]()
近鉄平城駅からの道 真新しい選手宿舎
場内は古ぼけておりスタンドの椅子もそのまま座ろうという気にはならない。特観席はもちろ
ん風をよけるようなガラス張りの席も無い。盆地の奈良は夏は暑く冬は寒い。多目的ホールが 別棟にありここだけは冷暖房完備でみんなここにいる。そんな奈良競輪に数年前新しい建物 が建った。それは選手宿舎だった。ファンより選手を優先とはあきれて物も言えない。(5年前 ほどに選手宿舎の改善の命令が出たらしい。そんなわけで各場とも選手宿舎を新築したそう な。甲子園のように宿舎の無いところは建てている)宿舎の完成後食堂が新しくなった。さあつ ぎはいよいよスタンドかなと思ったけどその気配は全く無い。
食堂は小さな店が10軒くらいあるのだが10軒もあって商売になるのか気になるところであ
る。前述のようにスタンドに冷暖房が無くファン休憩室も椅子が無くなることが多いので食堂内 で涼む(温もる)人も多い。意外だが奈良はホルモンがおいしい。街中のお好み焼きでもホル モン入りであるくらいである。 ![]() ![]()
食堂街。つぶれた店も・・・ にぎわっている多目的ホール
入場門の外側でも露店があるがここは古いまま、というより終戦直後のまま(見た事無いけ
ど)という雰囲気である。何が入っているのかわからないようなどろどろの煮込みがえげつない 匂いを立てて漂っている。ここで何かを食べよう、というのは大きな勇気が必要である。
スタンド裏に煙草の売店があり、おばさんが店番している。私はJohn Player Specialという洋
モクを吸っているのだが最近でこそ自販機にも入っているが以前はめったに売っていなかっ た。ところがこの奈良競輪の煙草屋で売っており買おうとしたらおばさんは店中を探し回った挙 げ句新品のカートンから一箱取り出した。1ヶ月後再び買ったらカートンには9個入っていた。さ らに数週間後買うとカートンは8個入っていた。つまり私しかその煙草は買っていなかったので ある。現在では私の煙草は売っていない。 ![]()
特別記念物?のトイレ。未だ現役
奈良競輪で一番面白いのは締切前の音楽だろう。JRA以外の各場では発売締切の5〜3分
前になると音楽を流し知らせる。かってはジェンカが多かった(窓口に並んでいると前にいる人 の肩を持ち踊り出したくなったものだ)が最近はオリジナルの音楽だったり色々である。そして ここ奈良競輪の音楽はキョンキョンの「ヤマトナデシコ七変化」なのである。(当然歌無し)おっ さんたちが並んでいる中で「♪タララーチャラーララチャララララー」と流れているこのミスマッチ 具合は最高である。 ![]()
あのー、混雑してませんけど。多分スリもいないと思う。
昔ながらの雰囲気とかそういう物を求めるなら奈良競輪は最高である。しかしこのままでと言
うわけにもいくまい。だいたいスタンドの耐用年数が来たらどうするのだろう。3連単導入も進 めているということはやれることからやっていこうという意識の現われだと理解しますが。
注:写真撮影は場外発売時に行いました。スタンドに人がいないのはそのためです。
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