住之江競艇




 競艇ファンなら誰しも一度は行ってみたい住之江。年末の賞金王決定戦では3万人を超える
観客をのみ込み競艇ではトップの売上を誇る。観客の目も肥えており無様なレースには容赦
ない野次が飛ぶ。大阪市内に住み夜勤明けなどに毎週のように通うこともあり庭という雰囲気
ですが紹介がてら少々。

 
 

 はっきり言って思ったほど広くはありません。特に競走水面とスタンドの間はほとんどスペー
スがなくスタンドに屋根があることもあり選手はかなり圧迫感を感じるそうです。スタンドの椅子
は野球場のような一人一人が独立したタイプで尼崎しか行った事がなかった頃さすが進んでい
ると思ったものです。進んでいるといえばまだ尼崎がシングルユニット舟券(1枚につき1組み
合わせしか表示できない。必然的に5点買いすれば舟券は5枚となる)だった頃既にマルチユ
ニット券(現在のように複数の組み合わせを表示できる舟券)だった。ところがこの頃のマルチ
ユニットは4点しか表示できなかった。舟券発券機メーカーの日本トーターがマルチユニットを
開発する際に競艇ファンに何点買いをするかアンケートを取り平均3.6という数字が出たので
4点で充分だと判断したらしい。ところが総流しすると(2連複・単)券が2枚必要というなぜ最初
からわからなかったんだという欠点が露呈し非常に評判が悪く間もなく5点表示できる現在の
システムが開発され後発の尼崎やその他他場はそれを利用しています。最初に手を出すとい
うのは損をする事もある。ちなみにこの4点式マルチユニットは住之江以外では岸和田競輪と
金沢競馬でしか見たことがありません。住之江でも3連単導入を前に取り替えられています。
 
 食に困らないのがさすがに大阪というべきか、あるいはこちらも口の肥えたお客が多いから
なのか。昔はスタンド裏に店舗が並んでいたのだが数年前に遊食館という建物になり集約され
た。しかしあの雰囲気がいいという声も多いのかカウンタースタイルのすし屋やうどん屋も復活
している。スタンド内や2マーク側の建物にはちゃんとした食堂もある。この2マーク側の食堂
(2店舗ある)からはピットアウトから待機行動に至る選手の動きが見え他場では見る事ができ
ない視点だけにおもしろい。
 遊食館の1階は立ち食いのフードランドでありやきそばはなかなかいける。そして入り口近く
ではてんぷらやおでん、おにぎりなどを売っておりここの豚汁は絶品です。生姜の入った上品
な味わいで豚肉も探さないと見つからない、なんてことはない。昼過ぎには売り切れるようなの
でお早めに。
注)2マーク側の食堂は閉鎖されました。(2005.1)

 そんな住之江の食事情ですがどうしてもふに落ちない事を少々。住之江は10時開門なのだ
が開門して直後にこの遊食館に行くと舟券売りのおばさんや警備員に占領されているのであ
る。私はここのおにぎりと豚汁で朝食を、と期待して行くのだがおばさんどもで占領されている
のである。おばさんの集合という事は必然的にうるさい。開門するまでは食事していようが掃除
していようが勝手だがお客さんが入ってきたらそちらを優先するのが当然だろう。そのあたり
の常識もないのだろうか。聞いたところによると多摩川競艇もそうらしい。
 
開門直後の遊食館。舟件売りのおばさんに占領     南スタンド

 競走水面も反対側に大きな道路があることもあり狭い。水面は南北方向に向いており賞金
王決定戦の頃は北風(スタート追い風)になるのでますますインが強くなります。スタンドは東を
向いているので最終レース頃になると陽が当たらなくなり寒い。この時は尼崎が恋しくなりま
す。台風が関西に接近すると南風になり面白いようにまくりが決まる水面に早変わりします。年
に2−3回しかありませんがなかなか楽しいです。南側にビルができた為影響は少なくなったと
いう人も多いですがまだまだ自然には勝てないようです。ゴールデンウィーク、盆、年始にはオ
ール大阪戦が組まれますがこの時は本命戦を組む事があります。あれは平成8年の盆開催で
したか、私は12レース中10レース的中(すべて4点買い)したことがありますが儲けは2000
円程度でした。全レースが強い選手2人と弱い選手4人で組まれていたのです。的中した10レ
ース殆どその二人で決まったのです。配当はすべて3けた、しかも500円以下。「競艇って簡
単だな」と思わせる為にこんなレースを組むようです。さすがに最近はここまで極端な事はない
ようですが。

 住之江の施設として珍しいのはゲームセンターでしょう。遊食館の3階にあります。賞金王決
定戦でおなじみの金のボートが展示され奥には喫茶コーナーもあります。ゲームは競艇ゲーム
までありおけらになった?人たちがコインを賭けています。(コインは換金できません)「ここや
ったらいつでもG1や」なんていってたおっちゃんもいました。ま、人気があるのは脱衣マージャ
ンですが。
注:競艇ゲームはいつの間にか撤去されていました(2004.8)


北入場門。こちらも立派

 そんな住之江ですが苦言を少々。最近スタンドがガラス張りになり冷暖房完備となったので
すが開門と同時にその筋の方々が出走表や新聞でいい席を占領ししかも販売しているようで
す。その席の方に近づいていくと「いらっしゃい」なんて言われます。もちろん指定席ではなく一
般席です。警備員もぐるになっているのか見て見ぬふり。
また場内にはコーチ屋もかなりいます。「よっ、兄さん」と声をかけ札束を見せるという古典的な
手口ですが複数でやる連中もいるようで要注意です。大型ビジョンでコーチ屋の手口をアニメ
で紹介していますがこんなことやっているのはここだけでしょう。
 鉄火場には怪しげな雰囲気も必要だと私は思いますが必要なのは雰囲気だけであって実害
があってはたまったものではありません。競艇ファンである以上一度は行ってみようと思う事で
しょうしそんな人に住之江で不愉快な思いをして欲しくない、それが住之江を庭にする私の思
いです。

新登場の大型ビジョン「ボートくん」。世界最大級とか。

住之江競艇ホームページ

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