大村競艇、武雄競輪

平成10年2月6日、7日

 寒いシーズンにはやはり南に行きたくなります。というより暑い季節に南に行きたくないと言う
方が私には正確かもしれません。そんなわけで九州でも西の端の旅打ちです。

 伊丹空港から長崎行きの飛行機に乗る。長崎空港は大村湾に浮かぶ無人島を空港にして
おり大村市とは橋でつながっている。この橋はどこかの橋と違い1700円も取らないし(無料)
歩道までついている。空港のすぐ近くに競艇場はあり船で行くのが一番近そうだが残念ながら
ない。タクシーでもたいしてお金はかからないだろうがあえて市内までのバスに乗り大村駅に
向かう。橋を渡り終えると自衛隊の基地があり滑走路もあった。かっての空港だろうか。バス
は少々遠回りして大村駅についた。 無料バスは出てしまったらしく案内も無かった。大村市役
所の近くに競艇場はあるとのことなのでその方向に向かう路線バスに乗る。停留所から市役
所を通り抜け5分くらいで競艇場についた。

 競艇発祥の地ということだが非常に小ぶりな競艇場だった。人口の多い長崎市や佐世保市
からも遠いし仕方が無いのかもしれない。コースの向こう側には島が並び風景のよさはトップク
ラスである。意外と空港のある島は見えず思ったより遠いのかもしれない。あるいは角度の問
題か。 かってはハウステンボスのあたりまで往復する「長距離レース」なるものを行ったことも
あるらしいが内海で穏やかなここなら競艇用のボートでも可能だったかもしれない。給油をどう
していたのかが疑問だけど。初期には佐世保の米軍からの客も見込んでいたと聞いたことが
あるのでそういったことへのデモンストレーションだったのか。それなら東京や大阪でも神田川
や道頓堀でやってみる(レースは無理だろうが)のも面白いと思うのだが。
 せっかく長崎に来たのだからということでちゃんぽんを食べるが期待ほどではなかった。九州
の競技場に行くとたいていちゃんぽんを食べるがどこもそこそこの品が出てくる。他の地区で
食べるとろくでもないものが多くさすがだと思う。競艇場では芦屋競艇のちゃんぽんが一番お
いしかった。意外といえば意外である。

 普賢岳もおとなしくなっておりせっかくここまで来たのだから一度見てみたいなと思っていたの
で早めにレースを切り上げ再びバス停に向かう。ところがこのバス停の時刻表にはバスの行
き先しかかいておらずその行き先が細かい地名なのでわからない。その下の路線図を見て
「大波止」行きと「女の都入口」行きが長崎市内行き、「東厚生町」行きが諫早行きとわかった。
んな細かい地名でわかるわけないやん。「女の都」には思いっきり興味を抱き後に行ってみた
ことがある。何のことはない、長崎らしい急斜面に建った団地であった。「女の都入口」にはバ
スの車庫があるだけだった。(ちなみに「めのと」と読む)


 来たバスには行き先とは別に経路を詳しく書いてあり、諌早駅を経由することを確認し乗り込
む。諫早から島原鉄道の国鉄払い下げ(と思われる)古いディーゼルカーに乗り込み島原に向
かった。

 この日は佐賀市まで戻り泊まった。佐賀駅から武雄競輪行きの「友の会バス」が出ていると
いうことなのでそれに乗ることにする。
 高架下のバスターミナルに行くと観光バスが1台停まっており「武雄競輪友の会」の札を出し
ていたがガイドさんはおらずかわりにおばさんが乗っていた。大きなバスに10人ほどが乗り込
んだだけで出発していった。やれやれ、少ないなと思っていたらちょこちょこ停留所で停まり
次々に乗せていった。競輪場につく頃には殆どの座席が埋まっていた。おばさんがかばんをも
ち会費の800円を回収していった。降りる時におばさんは「帰りに乗らないんだったら一声か
けてね」と言った。常連でない客は私だけだったようである。
 武雄競輪といえば佐々木兄弟に井上に・・・と数々の名選手を生んだところだけど温泉街か
らは少し離れた山の中にあった。観客は少ないながらもなかなか熱い人が多くやはり名選手
は熱烈なファンを育てるのだなと思ったりする。それにしても最近の九州はおとなしい。吉岡も
本調子には程遠いし中堅どころももう一つ。特別の決勝の常連と言えば小野くらいか。淋しい
限りである。
 ここは路線バスもなく駅までも歩いては遠いので最終レースまで打ち友の会バスに乗らなくて
は仕方が無い。メンバーは例の如く九州の一般開催の定番「3地区対抗戦」である。武雄競輪
では締切時間がどんどん遅くなり最終レースは17時ごろになることがある、と聞いたことがあ
るがそこまでは遅くはならなかった。それでも15分くらいは遅れていただろうか。いずれにせよ
あまりいいものではない。それなら最初からそういう予定に組めばいいではないか。地元の人
ならともかく帰りの飛行機や列車を予約している私のような旅打ち人や出場している選手は気
になって仕方が無いだろう。
 負けが込んだらタクシーで帰るかと思っていたが3レースで的中しすべて4桁配当だったので
浮きが出来よろこびいさんで帰りのバスに向かった。バスの座席は行きと同じところに座るよう
指示されアンパンが置いてあった。行きと同じようにちょこまか停まり距離のわりに時間がか
かる。道路は1車線で結構込み合ってきて余計に苛立ちを覚えたので肥前山口駅前で「降ろし
て」と頼みここから電車に乗ることにする。

 肥前山口は長崎と佐世保に分かれる地点で特急列車もここで分割、連結されるものがあ
る。そんなわけで時刻表でも太い字で書かれており大きな駅を想像するのだが実際は小さな
駅である。かっては長時間停車でにぎわっていただろう駅弁屋やキヨスクも廃業している。薄
暗くなっているだけに余計に淋しさを感じる。特急列車を待っていると先に長崎から来た電車
が駅の近くで停車し佐世保から来た電車がホームに入ってから改めて入線してきて連結した。
昔と違い連結そのものは1分もかからない。この駅から乗ったのは私一人だった。つまり連結
の為に停まるだけの駅となっていた。西から夕方東へ向かうと日の落ちるのが異常に早い。1
0分も乗っていると真っ暗になってしまった。

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