北東北ツーリング
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![]() ふくら駅で自転車を組み立てようとしたら、思わぬトラブルが・・・ 後泥よけの、下ブリッジへの取り付け穴が、抜けています??? そう言えば、ココが抜けたような記憶が、うっすらと在ります。 上ブリッジは抜けやすいので、補強板を入れているのですが、下が抜けるとはって、前にもそんな事を考えた事がありました。 キャリアを止めるM6のボルトには、大きなワッシャーが付いているので、左右から一枚ずつ拝借して、とりあえず仮止めしました。 組み立て終わって、ひょっとしたらと思って、輪行袋の中を調べてみると、中から一枚大きなワッシャーが出てきました。これで、安心して走る事ができます。 そんな事もあって、キャンプ場に着いた時には、もうすでに九時を回っていました。 何はともあれ、併設のアポン西浜温泉(鳥海温泉)で一風呂浴びて、静かそうな場所に、テントを設営しました。 |
10/9 朝食は、キャンプ場の近くにあるコンビニで済ませ、行動食も仕込み、本当に久しぶりのツーリングが始まりました。本日目差すは、鳥海山麓にある奥山・手代林道です。 走り始めると、雨がぱらぱら来ましたが、そんなに激しくはならないようです。 林道手前の集落に、万屋さんが在ったので、ちょっと休憩、お話を伺うと、最近雨が降らなくて、キノコが十日から二週間遅れているという事でした。 今日の雨は、待ちに待った雨のようですが、このぐらいでは、期待外れでしょうか? |
![]() 入り口脇には「奥山林道起点」と書かれた標識が立っています。 あたりに生えるススキの穂は、今がちょうど見頃ですから、少し位上がった所で、紅葉は期待薄かもしれません。 未舗装区間が30キロと言う事ですが、石が落ち着いているので、走りやすい道です。 少し上ってゆくと、赤くなり始めたナナカマドがキレイです。少し丸い葉で、赤くなっているのは、山漆かもしれません。 山モミジは、一本の木が一部色付いていると言う程度で、後一二週間と言う感じでしょうか。 峠を手前にしてアップダウンを繰り返しました。幾つ目かの下りを前に、軽食を摂って、峠は未だかと下って行くと、案内板が在りました。 見ると、「大清水園地」と、書かれています。 「え?・・・峠は済んだの?・・・さっきのんが峠?」 「写真撮ったかなぁ?」(上の写真がそのようです) 「看板ぐらい上げといてよ」 等と、独り言を言ってしまいました。 |
![]() 温泉場に着いた頃には日没寸前、とりあえず看板にあったキャンプ場を探したのですが、見つからなかったので、スキー場の一角に、適当な場所を見つけておきました。 キャンプサイトが決まれば、風呂と食事です。 風呂は村営で、と思っていたのですが、これも見つからなかったので、代わりに国民宿舎で夕食と温泉という安直キャンプになりました。でも今回は、ずっとこんな調子で行きたいと思っています。 |
10/10 朝眼がさめると気分はすっきり、筋肉痛も有りません。 やっぱり温泉は良いですねぇ。 本日は、 「横手市の北にある菅峠林道を通って、真昼岳林道の入り口まで」 と、思っていたのですが、昨日距離が伸びなかったので、菅峠林道は、端折る事にしました。 ルートは108経由、湯沢→横手→湯田、ツーリングマップルには、「山村ののどかな風景の中を走る」とか書かれていますし、峠も二つあるようですから、すんなり決まりです。 ![]() 108は、交通量は、そんなに多くは無かったのですが、広すぎる道路が玉にキズ、期待していた峠にはあっさりと着き、直ぐ近くに在るはずの峠は、ピークが分からないまま過ぎてしまい、ちょっと物足りなく思いました。 湯沢から横手市に伸びるR13は、狭いところに車がガンガン通るはで、少々参りましたが、昼食は、食堂できちんとした物が食べられたので、良しとしましょう。 湯田に抜けるR107に折れると、ようやく交通量も落ちました。 温泉付きで有名な、ほっとゆだ駅で写真だけ撮った後、今夜の買い出しをしようと思ったのですが、欲しい物が見つからなかったので、道々捜して行く事にしました。 どこかに、ご馳走が無いものか?と探しながら走っていたのですが、それを見つける前に、温泉の分岐まで来てしまいました。 どうしようか?と、立ち止まったところに、ちょうど通りかかったおばさんが、 「どこに行くのじゃ?」 と、尋ねるので、 「真昼岳温泉」 と、答えると、 「泊まる所が無いから、他の温泉に行け」 と、のたまわれました。 私は、 「テントが在るから大丈夫」 と、答えると、目の前の家を指して、 「内の庭に張れ」 と、在り難いお言葉ですが、テント場は、お風呂の近くが良いので、丁重にご辞退申し上げました。 事のついでに、食料品の仕入れ場所を尋ねると、 「野菜とかラーメンなら、家のをあげる。肉屋は」 と言っている所に、ワゴンに乗った肉屋さんが通りかかり、一気に鍋の材料が揃いました。 もうすぐ47回目の誕生日だと言うのに、こんな調子で良いのでしょうか? 真昼温泉は、そこからすぐ近くにありました。 ひなびた建物を想像していたのですが、真新しい建物で、チョットがっかりです。 キャンプサイトを決めてから、ゆっくり温泉で、疲れた体を癒しながら、土地の人に相手をしてもらっていると、そのうちの一人が、 「家のガレージで泊まれば良い」 と、言ってくれました。 今日はもうすでに、人様に甘えているし、「これ以上は」と、思ったのですが、 「今夜は雨になりそうだ」 の一言で、お世話になる事にしました。 なんとも、軟弱ですね。 ガレージは湯屋のすぐ近くにありました。 私が着くと、ガレージには、すでにグリーンシートが広げられ、枕と毛布まで置かれていました。 「こんな事で良いのかな?」 と、思っていると、奥から先ほどの兄さんが、カセットコンロやお湯、そしてインスタントのコーヒーや味噌汁と、色々持ってきてくれます。 「これ以上されるとツライ」 でも、 「どれもこれも有り難い」 と言う、ギリギリの線を突いて来てくれました。 「流石は、登山をしていると話していただけの事はある」と、感心させられました。 |
![]() 真昼岳林道の入り口は、適度にタイトで、樹林に囲まれ、雰囲気たっぷりです。 進むほどに木々も色づき、目を楽しませてくれます。 ナナカマドや山漆は、こちらでは、もう見頃です。 所々に山もみじも見かけますが、こちらはまだ少し早いです。 峠の鞍部は、少し広くなっていて、チョット雰囲気にかけました。 汗で濡れたシャツを脱いで、乾かしていると、車から降りてきた人が、不思議そうに見ています。 彼等からすると、ココは寒くて、のんびりするような所では無いのでしょうね。 下に降りれば、まともな物が食べられそうですが、やはり峠で食べるのが一番と、昼食は、菓子パンやチョコレート等の代用食で済ませました。 林道を下ったところで小休止、地図を眺めていると、とんでもない事に、気が付きました。 午後の走りは、明日超える予定の、河北林道入り口までの移動なのですが、そのルートが、「二度と走りたくない」と、思っていたR13でした。 「これはイカン、エスケープルートは無いかなぁ」 と、眺めてみると、角館経由の方が、少しましなようです。 それに、ルート上には温泉もありますから、「今日はそこまで」という事で、ノンビリ進む事にしました。 |
![]() リラックス・モードで進んできたので、時間が遅くなりましたが、こういう所は、性に合わないので、やはり、ココは、最初の予定通り、河北林道の麓にある、岩見温泉まで行く事にしました。 岩見温泉の在る河辺町に着いたのは、夕暮れ間近でした。 普段は行き当たりバッタリなのですが、食堂で夕ご飯が食べられるかも?と思って電話を入れたのですが、応答がありません。 何度かけても同じです。 近くにいた人に尋ねると、 「山の中で何も無い。それに定休日もある」 e (実際は、コンビにもどきや、食堂まで在った。でも、温泉は休みだった) と、教えられたので、今日はこの辺りで投宿する事にしました。 ガソリンスタンドで教えてもらった宿は、尋ねてみると満員でした。 仕方が無いので、キャンプサイトを見つけておいて、夕食を済ませたのですが、いざテントを張ろうと戻ってみると、下は砂利で、ペグが立ちません。 空模様が怪しかったので、心配をしていたのですが、張り終わって暫くすると、急に風が強くなり、その後、激しい雨になりました。 こうなってからでは、後の祭りでした。 |
10/12 ズキンと走る、左膝の痛みで、目がさめました。 左膝が、こんなに痛んだのは、初めてです。 よくよく考えてみると、夜眠る時に、暑かったので、左足をシュラフから出していたのですが、それが原因かもしれません。 「早く寒くなってくれ〜〜」 テントから顔を出すと、辺りは水浸しでしたが、幸いにも、私のテントは水没せずに済みました。 この様子では、今日の林道越えは難しそうなので、明日に備えて、今日は偵察だけという事にして、後は温泉で、膝を暖めるぐらいが良さそうです。 今年の夏にバイクが通った、と聞いていた田沢林道は、こちらからでは、バイクでも難しいだろう、と言う話なので、河北林道の偵察に、行く事にしました。 大きな交差点で、近くにいた人に、 「河北林道へ行くのは、この道ですか?」 と尋ねると、 「あそこは、土砂崩れで塞がっている」 と教えられました。 寝耳に水、泣きっ面に蜂、藪から鉄砲です。 パニクッた頭で、出てきた結論は、 「このまま男鹿半島に向かおう」 でしたが、走りながら冷静に考えてみると、気力の落ちた時に、体調を崩しやすいのを思い出し、今朝の予定通り、今日は一日温泉で、ゆっくりしよう、と思い直しました。 一風呂浴びても、まだ未練が尾を引いています。 退屈しのぎに町に出ると、製材所があったので、再度尋ねましたが、ここでも、 「ずいぶん前から塞がっている」 と教えられ、ようやく諦めが付きました。 |
10/13 秋田市方面に向かう道は、結構楽しい道だったのですが、途中で迂回するつもりが、真っ直ぐ市内に入ってしまいました。 私は、地図を読むのが苦手です。 海岸線に出ると、北西の風が強くなりました。 「こんな、だだっ広い道を走っても、つまらない」 と思ったのですが、せっかく海際まで来たのだから、「魚のひとつも食わんとなぁ」と、自分に言い含めて、男鹿に自転車を進めました。 道の駅天王町の手前に食堂を発見、覗いてみると、魚定食があったので、それを注文したのですが、ご飯に味噌汁がお代わり自由、その上コーヒー飲み放題と聞き、 「一周中の奴にでも教えてやれば、喜ぶやろなぁ」 と、思いました。 国道を離れると、ちょっとしたアップダウンが始まりました。 幾つ目かの下りで、下の入り江に、絵に書いたような漁村を発見、こういう所なら、きっとおいしい魚が食べられるだろう、と思いましたが、地図によると、この先に温泉があるので、そちらに行く事にしました。 期待の桜島温泉は、無粋な鉄筋コンクリート作りのホテルを核にはしていますが、キャンプ場、海を見下ろす位置にある露天風呂、道路沿いに数件の食堂と、お誂え向きのシチュエーションです。 とりあえず、一軒の食堂に、「お風呂に入った後来るから」と予約を入れておきました。 大急ぎでテントを張って、露天風呂に直行すると、ちょうど夕焼けのピーク、沈む夕日を眺めながら、 「平野の旅も悪くないなぁ」 と、気分を取り直した後、先ほどの食堂に戻りました。 お品書きには、サザエの・・・とか、ウニ丼とかが並んでいますが、土地の物を、適当に見繕ってもらう事にしました。 暫くして出てきたのは、サザエの刺身やウニが、たっぷり乗っかった丼に、サザエの壷焼きやてんぷら等でした。 私は心配になって、 「ウニは今ごろでも捕ってるの」 と、尋ねると、 「この辺のは捕り尽くして、北海道から取り寄せている」 と、返ってきました。 私は、恐る恐る口に運ぶと・・・ 悪い予感が的中してしまいました。 私は、この辺りでは、ウニ丼などと、書いてある店には、「二度と入らない」と、心に決めました。 |
![]() せっかく男鹿に来たのだからと、入道崎に行きました。 岬には、お決まりのように、海の幸を売り物にした食堂が、ずらっと並んでいました。 ココはやはり、しょっつる位は食べていかん事には、と思って見回すと、やはり、ウニ丼なるノボリが目に付きます。 そういう店をよけて、他の店に入っても、お品書きには、きちんと出ています。 私は、どこかの漁村にでも行って、普通の食堂でも探す方が良い、と思いました。 漁村に入ってゆくような道を、拾うように進んでゆくと、お誂え向きの店が見つかりました。早速入ってみると、鮭の良い匂いがしています。 お品書きも掛かっていましたが、小さな黒板には、「はらこ飯」と、書かれています。 匂いの正体は、どうやら、それのようです。 尋ねると、まだ、少し時間が掛かるそうですが、食べないと、後で後悔する事になりますから、待つ事にしました。 暫くして、鮭の切り身やイクラが乗っかった、大きな丼が出てきました。 鮭の煮汁で炊き上げられたご飯が、なんともいえません。 イクラは、冷たいところを、箸ですくって食べるてみると、ちょっとプチプチしていますが、ご飯の熱でぬくもると、とろ〜んと、とろけるようです。 昨夜の温泉と今日の昼ご飯で、「海に来た甲斐があった」と、ニンマリしてしまいました。 |
![]() 真っ暗な道を、標識を見落とさないように進んでゆくと、前方が明るくなってきました。 そろそろか?と思っていると、やはりそこが湯ノ沢温泉でした。 以外に開けています。 食堂や赤提灯風の店まで在ります。 立派な、ビジターセンターの周りには、芝生が植わっているので、キャンプサイトのおさえに、インプットしておきました。 a 立派な温泉施設の前を、素通りしてゆくと、村営ですが、こじんまりとした、温泉宿がありました。 部屋が空いていないか尋ねたのですが、残念ながら満員でした。 お風呂の後、そこのロビーで、弁当を食べても良いか尋ねると、 「ゆっくりしてゆきなさい」 と、優しく言ってくれました。 風呂から上がってくると、ロビーには湯茶の用意がされていました。 そういう心遣いを受けると、気持ちまで、暖かくなります。 甘えついでに、どこかにキャンプサイトが無いか尋ねると、 「このすぐ上で、テントを張った人がいる」 と、教えられたのですが、後で行ってみると、奥の方で、小動物の目が、きらっと光るのが見えました。 どうせ、狐か狸あたりでしょうけれど、一度、北海道で、狐にテントを破られた事があるので、ココで張るのは止めにして、下のビジターセンターの裏にでも、張る事にしました。 |
10/15 釣瓶落峠への道は、よく踏み固められた走りやすい道で、上るほどに木々も色づいてきますし、世界遺産に指定された、「白神山地」に近づいて行くのも、気分が良かったのですが、舗装工事も急ピッチで進められており、ちょっと残念に思いました。 ![]() 西目屋村の美山湖温泉に下った時は、正午をちょっと回った頃でした。 共同湯があるのですが、心配していた通り、村には食堂も食料品店も在りません。 民宿の看板が出ているので、そこに泊まれば、明日の昼食までOKですが、 「せっかくココまで来たのだから、白神山地の一角で、テントを張りたい」 と、思うのは、私だけではないでしょう。 弘西林道とは逆方向に出て、食料を仕入れて来るしかないのか?と、思っていると、ちょうどお風呂に来合わせた親父さんから、 「この先のアンモンに、温泉とキャンプ場があり、食堂もやっている」 と、教えてもらったので、そちらに向かう事にしましたが、途中、食料らしい食料が仕込めなかったのが、ちょっと心配です。 アンモンには立派な施設がありました。 食堂も在りましたが、4時までですし、食料品も売っていません。 手持ちのチョコレートやキャラメルまで総動員すれば、明日の夜までは、つなげられるのですが・・・ 早い夕食を食べている間に、激しい雨がやってきました。 道が悪くなって、一日で抜けられなかったりすると、一大事です。 心配になり、フロントで尋ねると、 「ご飯ぐらいなら上げる」 と、親切に言ってくれました。また、 「少々の雨が降っても、この道が塞がるような事にはならない」 と、教わり、一気に気持ちが軽くなりました。 |
![]() ずぶ濡れのテントを撤収するのに手間取り、出発は、7:45になりました。 本日は、いよいよ「白神ライン」(旧名弘西林道)を抜けます。 最初の津軽峠は、もちろんダートですが、良く締まって非常に走りやすい道です。 イーブンペースでコンスタントに上れたのですが、峠の手前に雰囲気の良いピークがあり、そこを峠と間違えて、下り装備に身を固めたのですが、直ぐに上りになって、大汗をかいてしまいました。 本当の峠には、当然のように、きちんと標識も上がっていました。 |
![]() 峠到着は、正午を少し回ったぐらいだったので、食後に大休止を入れたのですが、後で慌てる事になりました。 下り始めて暫くすると、アクセルを全開にしたような、ディーゼルエンジンの音が聞こえてきました。スピードを落としてカーブを曲がると、シャベルを斜めに構えた、工事用車両が、道を掘り返しながら進んできます。 奴の後ろには、大石小石混じりの、ふわふわの土が待ち構えています・・・ |
![]() 気温も下がってきたので、少し厚着をして下ろうと思ったのですが、指付きの手袋は、サイドバッグの下の方に沈めたまま、出すのが面倒だったので、そのまま下ったのですが、少し下っては自転車を止めて、しびれる手をこすり合わせる、という事の繰り返しになり、ダウンヒルを、楽しむどころでは、在りませんでした。 当てにしていた白神温泉「静勘荘」では、あっさりと断られたのですが、この先三つも温泉が並んでいるので、ゆとりです。 とにかくココは、おいしい魚を食べるためにも、宿に泊まりたいところです。 次の椿山温泉は、ゆったりとした敷地に、欧風のでかいコテージが転々と並んでいます。 中途半端なパエヤやブイヤベースを出されたりすると堪りませんし、こういう所は趣味ではありません。 次のみちのく温泉には、日本一大きな水車というのがありました。 こういう「こけおどし」をするところは嫌いですが、今なら、風呂から、海に沈む夕日が見られそうなので、尋ねてみると、丁重に断られてしまいました。 黄金崎不老不死温泉に着いたのは、夕日が沈んだ後でした。 露天風呂からは、夕日を楽しんだと思われる人達が出てきましたが、みな寒そうにしているので、私は止めて置く事にしました。 旧館を尋ねると、ココも満員と断られてしまいましたが、居合わせたライダーさんから、 「ココで食事ができるし、この先にキャンプ場もある」 と教わり、キャンプ場まで道ずれと、決め込みました。 |
![]() キャンプ場からは、深浦漁港が見下ろせます。 海抜は、200メーターでは、きかんでしょう。 おかげで、昨夜は、休息モードに入ってから、足を使わされてしまいました。 イカ丼が名物というドライブイン汐風には、11時前に到着しました。 もちろん、サイクリストの昼食タイムに、ぴったりですね。 何度かうわさに聞いた事のあるイカ丼は、その量の多さに驚きました。 一周をしている人たちが、話題にするのもうなづけます。 イカのミンチカツは、刺身を取った後の、下足を使っているようです。 食感は残念ながら、イカ団子のようなプチプチ感がありません。 ココは、最後に、荒切りのイカを、混ぜてほしいところです。 一緒に注文したイカ刺しは、朝イカを使っているのか、透明感がありぷりぷりでした。 |
![]() 岩手山南麓を走る岳線は、中腹辺りを紅葉に染める、岩手山を眺めながらの道中です。 道路は部分的に拡幅工事が済んでいて、ちょっと残念でした。 名前だけで期待をしていた嶽温泉は、正面に近代装備の宿泊施設が三軒も並んでいて一寸がっかりしました。 でも、今日は、47回目の誕生日なので、うろちょろするのは止しにして、尋ねてみると、三軒とも断られてしまいました。 結局泊まる事になった、通りをはさんで下側にある、水色の壁が如何にも無粋な嶽ホテルは、部屋に相当余裕がありました。 仲居さんは、純和風の旅館よろしく、なかなか気が利いています。 これで、一万円は安いと思っていたら、夕食で、きっちりと調整されていました。 |
10/18 カーテンを引くと、白い物が、ちらちらしています。 なんか、ウキウキしてきます。 ココでこれなら、上は白くなっているでしょう。 今日は、八甲田の笠松峠を越えるか、十和田に廻るか、まだ決めていません。 弘前までは下りなので、レインスーツをまとった完全装備です。 今回初めて、冬用インナーシャツも着込みました。 下ってゆくと、街道沿いには幾つも温泉がありました。 ひなびた所も在ったようです。 下に降りると、雨に変わったのですが、冷たい雨は、雪よりも苦手です。 ![]() 温湯温泉にあるコンビニで、食料を仕入れた後、どちらに行くか考えている時に、旅館の送迎用バスがやってきました。 この人なら確実だと思って、運転手さんに尋ねてみると、 「十和田はまだ早い」と言うので、笠松峠に行く事にしました。 紅葉にはもう遅いかもしれませんが、代わりに雪景色が楽しめるかもしれません。 暫く進んで行くと、正面から来たバスが、ジャラジャラという、聞き覚えのある音を鳴らしています。 この辺りでは、道路に降った雪は解けていますが、この先では積もっているようです。 そろそろ上りも一区切りか、という所で、村営の食堂が在ったので立ち寄ると、時間は二時、これにはちょっと参りました。 温かい物を注文して、ゴアのジャケットを脱ぐと、中はビショビショ、脱ぎたくなった時には、雪が激しくなっていて、脱ぎ場をなくしたのでした。 橋脚間の距離が日本一という、城ガ倉大橋には、電光掲示板があったのですが、気温は丁度零℃を指しています。峠の下りはびしっと冷えそうです。 広い歩道を乗ったまま進んでゆくと、いきなり突風にあおられて、こけそうになりました。油断禁物ですね。 その時、気にも止めていなかった橋の下の渓谷に、眼が行きました。 私はそれを見ると、思わず息を呑みました。 紅葉は今が盛り、おまけに所々に積もった雪がなんともきれいです。こんな瞬間には、早々お目にかかれない事でしょう。 |
![]() 正面から来る車のほとんどは、チェーンを巻いています。 無理をする事も無いと思って、部屋が空いていないか尋ねたのですが、あいにく満員、ココのキャンプ場は、たしか斜面だったので、これも嫌ですから、やはり峠を越える事にしました。 ココからなら、最悪ずっと押す事になったとしても、なんとかなるでしょう。 |
![]() 正面から来る車の人は、何をアホな事を、と思っているようですが、登山をしている人からすると、何でも無い事ですよね。 乗ったり降りたりを繰り返しながら上っていると、明るいうちに峠に着く事ができましたが、期待の正連寺沼では、やはり紅葉は済んでいました。 ずうっと下ってゆくと、右猿倉温泉の標識が見えてきました。 いったん通り過ぎたのですが、宿を取るなら、選り好みをしている場合ではない、と思い直して尋ねてみると、満員、次の谷地温泉も問い合わせてもらうと、満員のようです。 広間でよければ、と、通してもらったのは、ふすまで仕切られた四畳の間、これで一万円は無い、と思ったのですが、夕食で、それを補ってくれました。 |
![]() 普段は朝風呂はしないのですが、本日は食前食後と、二度も露天風呂に浸かりました。 今日はフィナーレ、裏八甲田を廻って、青森に下るだけなのです。 |
![]() と、言われたのですが、本日の快晴に、道は乾き、上りになると、夏姿になりたいぐらいの好日です。 裏八甲田に廻ると、雪化粧をした八甲田連峰の主峰、大岳が迫ってきました。 裾野は、赤や黄に染まっています。 最後の最後で、良い物を見せてもらいました。 |
口惜しいのは「北斗」です。 これを食べずに帰るのはつらい、と思っていた矢先に、直売所を構えたリンゴ農家を発見、そこにいた親父さんに、 「北斗はないかい」 と、尋ねると、 「今朝取ったばっかりだ」 と、目の前にある箱を指差しました。 「一個で良いんだけど」 と、再度尋ねると、 「だめだなぁ、これは分けられない」 と、断られました。 ![]() 直売所の後ろの木は、全部「北斗」だそうです。 「あそこに一個、こっちにも一個、一個で良いのかい」 と言いながら、二個もいでくれました。 手渡されたのは、蜜が全体に廻り、その蜜が透けて見えているほどの「完熟北斗」です。 こういうのが食べたかったんです。 親父さんは、皮をむきたがっています。 びっしり廻った、下の蜜を見せたいのでしょう。 しかし私は、皮ごと丸かじりにした時の、はじけるような食感が脳裏をよぎり、もう生唾が涌いています。 私は、本職の人を相手に、 「本物のリンゴは、丸かじりにしないと、値打ちが無くなる」 とか何とか、能書きをたれて、 パリンッ! 夜行列車に乗る前に、三内温泉に行きました。 温泉は、市内にも何ヶ所かあるようですが、お湯は三内が一番だそうです。 近くに三内丸山遺跡があるので、ついでに寄ったのですが、ボランティアガイドの人から、説明を受けていると、昔の人の生活が、見えてくるようでした。 温泉に入ると、前にも来た事があるような印象を受けました。 お湯に浸かりながら、ボケッと眺めていると、昔浸かった温泉銭湯の事を思い出しました。 アレは?あ、函館だ。 そうでした。海をはさんだ向こうです。 造りはちょっと違いますが、洗い場で、桶を枕に寝転んでいる人達を見ていると、なんだか、そう思いました。 津軽海峡をはさんで、雰囲気の似た温泉があるんですねぇ。 |