齋藤彩夏ちゃんリスト

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役名: ラブ (宮下愛)

ミュージカル 『ココ・スマイル3 〜虹色のメロディー〜 (2002)

スタッフ・キャスト

制作 ジョーズカンパニー
脚本 長田育恵
演出 桝川譲治
出演(役) 西島来美/山本愛星(ココ)、名塚佳織/冨岡真理央(あかね)、齋藤彩夏/熊谷知花(ラブ)、冨田麻帆(ワカナ) 他

出演公演

公演期間 公演会場
2002-08-20 〜 2002-08-27 [東京] 博品館劇場

筆者の個人的な感想

えっ、ココ・スマイル?

最初、彩夏ちゃんが『ココ・スマイル』に出ると聞いたときは、正直に言って「ビミョー」と思いました(笑)。『ココ・スマイル』シリーズは、いわゆる「ジュニアアイドル」系の子をキャストに入れて客を引こうとしているようなところが感じらるので、私はこの点がちょっと嫌いでした。演技よりも知名度でキャスティングしている印象が強いというか……。

ただ私は、このシリーズの話は基本的に大好きなんですよね。中学生ぐらいの子供が抱えている問題(友達との関係、親との関係など)をテーマにして、心の成長を描いた作品群になっています。

1作目から見ていますが、いつも感動で涙をボロボロ流しています。でも、周りにそれを言うと「情けなくて泣けるの間違いじゃ?」とか言われるので、ひょっとして見る人を選ぶ作品なのかもしれません。私は『アニー』より何倍も感動するのですが、あまりそういう評価をする人はいないんですよね(笑)。

というわけで、要するに、作品自体は大好きだけどキャスティング方針などがなんか嫌……というのが私のそれまでの、このシリーズへの印象です(苦笑)。でも今回は新作というし、とりあえず開けてみないとわかりません。

出番多い

さて、見た感想ですが、まず出番が多い。ソロが多い。おそらくソロの量は今まで彩夏ちゃんが出た舞台で一番多いでしょう。こんな何曲もソロがあるとは思いませんでした。

演技の方も、友達との板挟みで悩む役なので、見ごたえがあります。というか、たぶんラブ役が一番おいしい役かと……。それに周りの子の演技レベルと比べると、彩夏ちゃんの良さが目立つかな(笑)。

気になったのは、荻野役の某松岡氏はいい役なのに、なんであんなにもイケすかない野郎みたいに演じるんだろう……と(笑)。すごく嫌なやつに見えてしまう演技なので、もったいないですね。最初に見たときは「荻野さんが一番の悪だった」というドンデン返しでも用意されているのかと思ってしまった(笑)。

パステルカラーの歌声

さて、彩夏ちゃんの歌はかなりハスキーですね。昔の透き通った歌声を知っている身としては、「歌うときもすっかりハスキーな声になったなぁ……」と、ちょっと残念な気持ちもあったりしました。

でも、わかったんだよ(by ラブ(笑))。何度か見ているうちに気付いたことがあったのです。確かに彩夏ちゃんは、昔の透明感のある声に比べてハスキーな声になりました。これは昔の声を失ったのではなく、得たのだと……。

声を色に例えるなら、昔の声を鮮やかな原色だとすると、今の声はパステルカラー。パステルカラーは原色に比べて透明感はない色ですが、透明感がないからこそ優しい色なんです。彩夏ちゃんが今の声になって得たのは、この優しさではないでしょうか? そしてそれが、ラブの優しさとマッチし、何とも言えぬ優しい歌声になっているのです。彩夏ちゃんが涙を流しながら歌う姿を見て、私も感動して涙を流してしまいます。

「うまい」と「感動する」

ダブルキャストのもう一方の組も見てみましたが、ここまで違うのかというぐらい違いました。セリフは同じなのに言い方が違うので、そのセリフの解釈まで違ってくるぐらいです。

演技もダンスもうまかったです。でも感動するのは彩夏ちゃんの方の組でした。「うまい」と「感動する」の違いって何だろう?

よく「演技がうまい」という言い方があります。でも思ったんですが、「演技がうまい」と感じたということは、それを客観的に「演技」として見ていたということです。でも本当にうまい演技だと、引き込まれて客観的に「演技」として見られないのではないか。つまり、「うまい」と感じさせない演技こそが本当にうまい演技なのではないだろうか……と。

そういう意味では「うまい」より「感動する」方がより上なんじゃ……。あ、ただの欲目ですか?(笑)

そして千秋楽

1週間の東京滞在も終わり、千秋楽。舞台上で大泣きする彩夏ちゃんを見て、この1週間を見届けられて良かったと思う私でした。

コンサート 『ココ・スマイル ファミリーコンサート VOL.1 〜legend〜 (2003)

出演公演

公演期間 公演会場
2003-01-07 〜 2003-01-08 [東京] 中野ZERO大ホール

筆者の個人的な感想

出演者60人以上!!

歴代『ココ・スマイル』シリーズ出演者60人でコンサートを行なう……この話を聞いたときは、「1人の出演時間ってどれだけ短いの?」と思いました。彩夏ちゃんも、60人のうちの1人なら出番はそんなに期待できないだろうな……と。でも、たとえ彩夏ちゃんの出番が30秒しかないとしても私は行きたい(笑)。もちろん、見にいきました。

とてもすてきなソロ

結果、1日目は彩夏ちゃんのソロがあり、出番は多かったです。2日目はみんなと歌うだけでした。私は2日とも見にいったから良かったようなものの、日によって内容が違うとは、びっくり。もし2日目だけ見にいっていたら大後悔するところでした。

『ココ・スマイル』シリーズは1作目から見ている私に取って、かなり懐かしい曲もあり、主要な役をやった人はソロで出番も多くありました。最初に想像したよりずっといいコンサートでした。もちろん、彩夏ちゃんのソロはとてもすてきでした。


著者

<t-wata@dab.hi-ho.ne.jp>