電気ってなに? 1998年8月29日作成

●あなたの体は電気(エネルギー)で出来ています
電子
(マイナス)
 
原子核
(プラス)
みなさんの体は細胞から出来ていて、その細胞は蛋白質などの有機物から出来ていてそれらは全て分子から出来ていますよね?
 その分子は原子から出来ていて、原子は原子核とその周りを回っている電子から出来ている事はご存じの通りです。
つまり全ての物質は原子から出来ているわけですが、その原子は電子と原子核から出来ているわけですからみなさんの体をはじめとする宇宙の物質は全てエネルギーの、ある形である、といえます。
 電気は電子の流れです。電子の流れが電流なのです。ですからみなさんの体や目の前にあるディスプレイ、パソコンなどの全ての物には電子が存在するのです。

●では電子の性質をみてみましょう。
 電子はマイナスの電気を持っているということになっています。そして原子核はプラス、このプラスとマイナスが引き合うので原子核と電子はバラバラにならないのです。この状態では原子核と電子が仲良く安定していますので電気が流れません。

 水も純粋な水は電気が流れないのですが,海水のように塩が入ると電気が流れるようになります。塩を水に溶かすと塩を構成しているナトリウム(プラス)とCL塩基(マイナス)がイオンという2つの部分に分離します。これをイオンと呼んでいるわけです。このイオンが動くと電気が流れるという事になります。

 鉄は電気を通します。鉄の原子は電子を共有して次々と隣へ動かす事が出来ます。 アルミニウムや銀、銅などもよく電気を通します。
 しかし空気やガラスなどは電子がしっかり捕獲されていてあまり動けないので電気が流れません。

●電流と磁石
 電気が流れると磁力が生まれます。逆に磁力を動かすと変化した分だけ電気が流れます。この力を利用してモーターを作ることが出来ます。モーターに電気を掛けるとモーターは回ります。逆に風車や水車などでモーターを回すと電気を作り出すことが出来ます。これが発電所にある発電器と呼ばれる大きなモーターです。

●電波
 電気があれば磁力が出来る、磁力があれば電気が出来る、という状態は空中でも起きます。この様にして電線がなくてもエネルギーだけが伝わる状態を電波と呼びます。電波は電気の波です。

 波には波の長さ(波長と言います)があります。波の長さが長い物は電波と呼ばれますが、波の長さがとても短くなると光と呼ばれるようになります。光は波長が0.5μ(1mmの2000分の1)程度のとても短い物です。

 電波(=光)の速さは30万km/秒です。1秒間に30万kmの速さですが1秒間に30万回の速さで振動させると波長は1kmになります。さらに1000倍の速さ(1秒間に3億回)で振動させると。波長は1000分の1の1mになります。振動の速さをどんどん速くして行くと波長はどんどん短くなり1mmの2000分の1程度になると目で見える様になり光と呼ばれます。見え始めるとまず赤く見えます。電波が次第に短くなって行くと黄色、青と色が変わって行き紫になる辺りから見えなくなって行きます。

 感が良い方は既にお気づきかと思いますが赤より少し長いところは赤の外、つまり赤外線と呼ばれる電波です。また紫より短いと紫の外、つまり紫外線と呼ばれます。ともに目に見えるところより外という事になりましょうか。
電波の長さ 周波数 呼び方 特徴・用途
1km以上 400kHz以下 長波
Long Wave
船舶通信
100〜300m500〜1MHz 中波
Middle Wave
AMラジオ
 1〜3MHz 特殊
10〜100m3〜30MHz短波
Short Wave
テレックスなどの国際通信
短波ラジオ
1〜10m 30〜76MHz超短波
VHF
Very High Frequency
特殊通信
76〜90MHz FM放送
90〜110MHz テレビ1〜3ch
110〜170MHz 移動体通信(警察、消防ほか)
エアロ通信(航空機)
170〜220MHz テレビ4〜12ch
0.1〜1m300MHz〜3GHz 極超短波
Ultra High frequency
携帯電話
高速道路自動料金計算
UHFテレビ,電子レンジ
1〜10cm3〜30GHzマイクロ波電話中継
衛星放送
1〜10mm30GHz〜ミリ波 各種無線中継,気象レーダー
0.5μm〜  赤外線 熱線
0.5μm前後 可視光線 赤〜紫
〜0.4μm  紫外線物質分解(化学反応)
    X線物質透過
量子領域   電子線 
ここで言う電波の長さと呼び方の数値は概要を示しています。
正確に記述した物ではありません。
周波数とは,1秒間に振動する回数です。

戻りリンクはありません。