千葉県外房の江見沖磯の実釣レポート第4弾

江見の沖磯「鮫島」パート2〜澄み潮とべた凪に大苦戦〜

 

■釣り場:江見の沖磯「鮫島」

■釣行日:2月1日(金) 

■長潮(満潮:午前9時30分頃)

■風向き 北(弱風)〜西(やや強い)

■天気 晴れ 

■水温 15.4℃

■ターゲット:黒鯛

 

 

〔釣行決行〕

昨夜、釣友の岩瀬氏から電話が入る。妻と娘が岩瀬氏とのやり取りに耳をすませている。恐る恐る「あの〜。釣りに行っていい」との問いに、「気をつけていってらっしゃいな」。なんという明快かつ嬉しいお言葉。早く支度、支度。

午前3時40分。軽自動車に乗り込み鴨川に向かう。昨日までの強風が気がかりだが、館山道から見る京葉工業地帯の煙突の煙の向きは真横ではない。鴨川市内もそれほど気にならない。あとは海上での状況次第である。何といっても、釣りの天敵は「風」ですからね。道糸の修正などいろいろなことをやらなきゃいけないですからね。

午前5時40分。由里丸の船長宅で岩瀬氏と合流。風は若干あるが、問題はない。前日の予報でウネリがあるといっていたが、こちらも問題はなさそうである。ただ、水温が下がってないか気がかりである。  

 

〔それでは鮫島に行きましょう〕

今回は、事前に予約をしておいたので、午前6時20分。江見港に移動。途中、船長に各島の状況を聴くと「鮫島はそろそろ黒鯛の乗っ込みかもね」との一声。岩瀬氏が黒鯛狙いで来ていると思われるので「船長。やっぱり今日は鮫島でしょう」と早々に決定。まだ薄暗い江見港を出発。

海の様子は、ウネリもなく、静かである。潮は、沖に向かって流れているが、時折、サラシの間から底のつぶ根が見えるほど澄んでいる。これは苦戦するかも。

私は、サラシをカーテン代わりに使うため沖向きの中央に立ち位置を取り、岩瀬氏は前回大きな黒鯛が顔を出した船着場の先端で磯際から沖に出ている潮に流していく作戦で決定。
 今日のコマセは、オキアミM6kg
に、メガミックスチヌ一袋。仕掛けは、針「底攻めチヌ1号」ハリス「1.5号」ウキ「命ウキG5SMレッド」道糸「1.75号」竿「1.25号」という組み立てとし、道糸とハリスは直結。浮き下にG5の浮力調整用のガンダマを打ってスタート。

 

〔実釣:生体反応なし〕

午前6時50分。釣り開始。少量のコマセをまくが、魚の反応がない。サラシの切れ目に仕掛けを投入するも、魚信がない。もちろん、投入したハリにはオキアミが残っている。そして冷たい。澄み潮の上に、昨日から吹いていた風の影響で水温が下がっている。しばらく、こうした状態が続く。幸い、今日は晴天。時間が経つにつれ多少水温も上がるだろう。こういう時は、あせらず、しばしの小休憩。小さな携帯用のバーナーを持参していたので、コーヒータイムに。沖磯でのコーヒーは格別。もちろんコーヒーはドリップの本格派。何事にもこだわりは必要ですよね。こうしたアイテムを持参すると釣りがもっと楽しくなりますよ。

 

〔釣り再開。苦労の末に本命が姿を現す〕

さてさて。午前8時30分。同じ場所で釣りを再開。命ウキが、浮かず、沈まずと潮を捉えて流れていく。かすかに命ウキに変化がある。仕掛けを回収すると餌がない。餌取りの正体をつかむため、ウキ下を浅くし、再度、仕掛けを投入する。すると命ウキが止まったり、かすかに沈んだりと微妙な反応を示している。仕掛けを回収すると、今度は、オキアミの背中がかじられている。これは「フグ」の仕業である。その後も、サラシの切れ目を探っていくが、餌はとられるものの、命ウキに明快な魚信はない。さらに、ウキ下を浅くして様子を見る。命ウキに小さな魚信があり、合わせを入れる。上がってきたのは、予想どおりフグである。
 しばらくしてフグがいなくなり、ハリスを1.15号に変えて仕掛けを投入。オハグロベラや虹色のキュウセンが上がってくるものの、まだ本命の気配はない。

 午前9時30分頃、オキアミの頭だけが取られるようになる。ほんの少しウキ下を深くし、仕掛け投入する。すると、一旦、命ウキが止まり、ゆっくり沈んでいく。道糸を少し巻いて合わせを入れると、何か掛かる。今までとは違う手応えである。すばやく糸を出して、取り込みやすい
位置に移動し、竿を立てて応戦する。底に底にと潜ろうとするが、竿をためて引き寄せる。シモリを避けながら慎重に取り込んだのは、体高のある美しい黒鯛であった。計測すると41cm。まずますの型である。

一方、先端で釣っていた岩瀬氏の方も生体反応がなく、苦戦していた。めぼしい魚信もなく、針掛かりするのは子メジナやベラなどであった。

 

〔飯にしよう〕

 「腹が減っては戦はできぬ」。カップヌードルのお出ましである。麺を食べながらしばらく岩瀬氏と、ここ江見の沖磯の景観を楽しむ。海は、澄み潮の上にべた凪状態。沖向きの磯際には小さな魚影すら確認できない。

さてどうしたものか。悩んでいてもしょうがないので、場所を移動し、仕掛けを替えて釣りを再開することに。

 

 

〔状況の悪い中、貴重な一尾をゲット〕

 午前10時30分。釣り再開。風は、北から西に変わり、時折、強く吹いてくる。若干横から風を受けることになるが、釣りに問題はない。奥のワンド、シモリの際や地形の変化のあるところを重点的に攻めることに。仕掛けは、針「元輝グレ4号」ハリス「1号」ウキ「命ウキ0号SMイエロー」道糸「1.15号」竿「0.8号」という組み立てに替えてスタート。命ウキがもぞもぞしている。少し仕掛けを巻き取ると、竿に魚の魚信。浮いてきたのは、手のひらサイズのメジナであった。居食いしている模様である。大変厳しい状況である。

 横を見ると、奥の地磯寄りで竿を出している岩瀬氏の竿が綺麗に曲がっている。タモを持って駆けつける。上がってきたのは黒鯛であった。居着きの魚らしく、少し黒っぽかった。海の状態が悪かっただけに、貴重な一尾である。仕掛けを見てみると、なんとウキは「命ウキ」ではないか。以前、大原の「餌しげ釣具店」でこっそり買ったらしい。やっぱり命ウキは頼りになりますね。

 

〔納竿となりました〕

この後、日差しを浴びて少し水温が上がってきたせいか、コマセを入れると餌取りの姿が確認できる。時折、サンノジらしき魚影も確認できる。しかし、間もなく納竿の時間である。澄み潮のおかげで確認ができたつぶ根の状況をメモに残し、磯の清掃や片づけをして船長の回収を待つ。厳しい釣りだったが、天気もよく、気持ちの良い一日であった。次回は、岩瀬氏に加え、釣友の宮坂氏、宇佐美氏と私の師匠である鴨川市在住の杉田氏と一緒に竿をだしたいものである。

 


    

  

      岩瀬氏〔36cmの黒鯛〕           私〔41cmの黒鯛〕

今回も「明日はもっと、もっと、もっと大きなのが釣れるよ!」という悪魔のささやきを断ち切り、江見の磯をあとにした。

〔雑感〕

 命ウキは、視認性の良さ、申し分のない飛距離に加え、より敏感に潮に反応するすぐれものです。また、浮力の号数が指定できるのもメリット。さらに、SとMの中間とか、既存のサイズ以外のサイズ指定にも可能な範囲で応じてくれます。このように、自分のフィッシングスタイルや好みに合ったウキをつくることができるのです。様々な状況で、「こんなウキがあったら」と思ったことはありませんか。それを形にできるのが、モリプロダクツが魂をこめて作る「命ウキ」なのです。一度、問い合わせしてみてください。あなたもきっと気に入ると思います。そして、必ずや大きな魚をものにできることでしよう。

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