千葉県外房の江見沖磯の実釣レポート第3弾

〜今絶好調。江見の沖磯「鮫島」での釣を紹介します〜

■釣り場:江見の沖磯「鮫島」

■釣行日:1月11日(金) 

■中潮(満潮:午前7時頃)

■風向き 北〜南西 

■水温 16.0℃

■ターゲット:黒鯛・メジナ

 

〔またまた釣行決行〕

前回の釣行からいく日もたっていないが、「どうしてもメジナを釣りた〜い」「前回ハリス切れとなった大物を見てみた〜い」という気持ちを抑えきれず、すぐさま釣友の岩瀬氏に連絡。「待ってました」と気合いの入った返事をいただき、オモイッキリ背中を押される。優しく、厳しい妻の視線を背中に感じながら支度をする。妻に感謝。

午前3時50分。ガソリンが高いということもあるが、地球市民としてCO2の削減に貢献する義務があるため、排気量の少ない軽自動車に乗り込み鴨川に向かう。自宅から鴨川までは、1時間40分の道のりである。

〔事前に連絡をしておきましょう〕

午前5時30分。由里丸の船長宅で岩瀬氏と合流する。さっそく海辺へ。風は北から吹いているがそれほど強くない。海はまだ薄暗くてはっきりは見えないが、波の音もそれほど大きくはない。あとは、潮の状況次第である。

午前5時40分。船長が自宅から出てくる。事前に電話を入れていなかったので、海老網を仕掛けたらしく、出発は、この網の回収後となった。

午前6時30分。江見港で奥さんと岩瀬氏と一緒に船長の寄港を待つ。午前6時50分。海老網の回収を終え、船長が寄港。奥さんと一緒に作業を手伝う。網には、数は少ないが大きなイセエビが掛かっている。また、活きの良い真ダコが捕獲されており「うまそうですね」といったら「お前もっていけよ」と船長。タコ好きの家族の良いお土産になりました。「今日はボウズをまぬがれた。」少し気持ちの余裕をもって船に乗る。感謝。感謝。

〔いざ鮫島へ〕

午前7時。今後の風の変化や波の様子を船長と相談し、「鮫島」に乗る。



ここは吉浦地区の地磯に近く、水深は、平均して竿一本から8mくらいと房総ではやや深いところでもある。ポイントは沖向きとなり、足下からでるサラシに乗せて探っていくことになる。ここ鮫島は、大型メジナの実績はあるものの、どちらかといえば黒鯛の魚影が濃く、大型が仕留められている。

海の様子は、少しウネリはあるものの静かな感じであるが、澄んでいる。船長の指示通り、私の立ち位置は、船着場の先端とし、岩瀬氏は、吉浦寄りの奥のワンド内を攻める作戦に決定。若干の苦戦を覚悟で、コマセや仕掛けの準備に入る。コマセは、オキアミM6kgに、グレパワースペシャルV10一袋とし、仕掛けは、前回の反省を含め、朝一発目は、針「層グレ6号」ハリス「2号」ウキ「命ウキG3」道糸「2.25号」竿「1.25号」という組み立てで。

〔実釣:今回も大きく、きれいな黒鯛が姿を見せる〕

午前7時20分。釣り開始。黒鯛に敬意を表し、針に「ゴム張り1号オモリ」をつけて水深を確認する。タナは、三ヒロ(水深の3分の2)からスタート。少量のコマセをまく。フグ、子メジナやカワハギらしきものが見える。今回も活性はまずまずである。足下から出るサラシの切れ目を重点的に攻めることに。コマセを手前に入れて、サラシの切れ目を探っていくが、餌はとられるものの、命ウキに反応はない。少し、ウキ下を浅くして様子を見る。命ウキがゆっくり海中に引き込まれ、合わせを入れると魚らしき反応。しかし、本命ではない。予想はしていたがフグである。それからしばらくフグのオンパレード。中には20cmを超える大型も。気持ちがなえそうになる。

午前7時50分。道糸とハリスを点検し、大き目の針に変えて再投入。2投目。餌はとられるものの、ハリスに傷がつかなくなる。これはと思い、針を小さくして釣りに集中する。潮は右斜めにあるシモリの方向に向かって流れている。仕掛けを磯際から流し、5〜6メートル沖にでたところで、命ウキがゆっくり海中に引き込まれていった。合わせを入れると、ずっしりとした大型魚の手応え。糸をフリーにして戦闘態勢にはいる。沖に向かって走り出す。元気な魚である。少し糸を出して、竿を立てて応戦していると、こんどは首をふっている。黒鯛だ。ハリスが2号なので強気で攻める。シモリを避けながら取り込んだのは、体高のある大きく、美しい黒鯛であった(計測はしなかったが、47cmはある。)。

一方、奥のワンドで釣っていた岩瀬氏の方は、28cmクラスの口太メジナを数枚あげていた。まったくフグはいないようで、針掛かりするのは、子メジナやベラなどで、つりやすい状況ではあるが、大型メジナや黒鯛の気配は感じられないということだった。

〔釣り場交替:ニザダイの後に準本命現る〕

午前8時。岩瀬氏と釣り場を交替して釣りを続ける。奥のワンド内の小さなサラシにコマセを入れると、サラシの間に、少し大きな魚影を確認。ワンド内の磯際から沖に流していくと、命ウキが消し込んだ。合わせを入れるとなにやら叩いている様子。なかなか強い引きである。竿を立てて応戦していると、魚が浮いてきた。まるまる太ったサンノジ(ニザダイ)であった。ここで、道糸をサルカンに結び直し、ハリスも変える。しばらく、手のひらサイズのメジナやベラがぽつぽつ上がるぐらいで、めぼしい魚信もない。

午前9時30分。このあたりで風が南西に変わり、ウネリもいくぶん強くなってきた。気合を入れなおして餌を投入するが魚信がない。食いが悪いので、ハリスを1.7号に、命ウキもG4に替え、ハリスにG8のジンタンを打ち、再度投入する。しばらくして、命ウキがゆっくり海中に入る。合わせを入れると、またまた、首を振っている。慎重にやり取りをして浮いてきたのは、これまた36cmのきれいな黒鯛であった。一方、岩瀬氏は、28cmクラスのメジナと大きな本カワハギを追加していた(カワハギは美味い。うらやましい)。

大型メジナや黒鯛は連れなかったが楽しい釣りになった。この後、潮止まりを向かえ、めだった釣果がなくなった。次回以降の釣りにつなげるため、二人で島をくまなく点検・記録をして、午後12時30分に終了した。今回も「明日はもっともっと釣れるよ!」という悪魔のささやきを断ち切り、江見の磯をあとにした。



〔おしまいに〕

今回の釣行では、バラシをなくすため、丹念に道糸やハリスのチェックを行った。また、潮の状況などの変化に対応して、仕掛けをこまめに変更した。仕掛けの変更はめんどうだが、これが釣果を伸ばすコツだと思います。また、乗った島のデータ作成をおすすめします。皆さん。大型メジナや黒鯛が釣れるように頑張りましょう。

〔江見の沖磯紹介と直近の状況〕

 ここで、私の知る範囲で江見の沖磯を紹介しておこう。

まず、江見港の正面に「笠島」「笠島ハナレ」があり、その左側、吉浦方向の地磯寄りには「炭焼き島」「鮫島」がある。

一方、白浜方向には、前回紹介した「オンベ島」や「オンベ島ハナレ」、その沖には「ボクメン」「高磯」「中之島」や「十五夜」「小島」「小島ハナレ」といった大小数多くの磯がある。

ここは、石鯛などの底物師が多く通う磯だが、年間を通しての黒鯛釣りや冬場のメジナ・サヨリ釣りなど上物師にとっても魅力的な磯である。特に、冬場のメジナ釣りでは、毎年、2kgを越す良型も仕留められている。冬場は潮位の関係から、「高磯」「十五夜」などの沖の一級磯に乗れる機会が少ないが、これからメジナの乗っ込みがはじまるので、むしろオンベ島や鮫島など地方寄りの浅い磯が良いと思われる。ただし、濁りが必要。

船長の話しによれば、1月21日現在も黒鯛の食いが活発で、各島で40cm〜45cmクラスがあがっている。特に、鮫島では、50cmを超える大型もまじっており、今後も期待できそうである。一方、メジナは、ようやく30cm前後が釣れはじめており、今後の水温次第では良型も期待できる状況にある。

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中之島から見たボクメン(先端)と高磯(中央)
中之島から見た十五夜(先) 
笠島ハナレ(遠くに見えるのがオンベ島)
オンベ島ハナレ
笠   島
オンベ島