俳句月刊誌゜「萱」                        かや                代表  木村嘉男



                            
                 2008

 


     
萱は、 先師 瀧 春一の志を継いで平成九年に
   亀田虎童子が東京で創刊した俳誌です。
   
   平成二十二年四月より、
   木村嘉男 に代表を交代致しました。亀田虎童子は名誉代表となりました。
   萱は、俳句を通して人間完成と個性の開花を目指します。

    見本誌は、下記へお申し込みください。差し上げます。
  

     
発行所  〒183-0051

           
東京都府中市栄町3-17-1-308 木村方

  
                萱の会
          042-334-0741 FAX042-363-0023

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目次 *****

                                1  萱について
                       
                                2  代表 木村嘉男の作品
                    
                                3  名誉代表 亀田虎童子の作品

                                4   風萱集の作品                                                           
                                5  自習室-現代の俳句を読む 小島良子


 
1萱について  萱は、茅と同じように、イネ科ススキ属の植物の総称です。
             結社名の萱は、先師瀧春一の第一句集から名付けました。
             先師の詩精神を忘れることなく、しっかりと足元を見て歩み、
             イネ科の植物の生命力を受け取りたいと思います。
             代表 木村嘉男のきめ細かい作句指導が特徴です。
                   どうぞ句会をご見学ください。
                   ご一緒に楽しく勉強いたしましょう。

 2 木村嘉男の作品


             球根の根と芽同時や伸びたちぬ
             さくら咲く田打ちざくらの散るなべに
             先ざきの花に笠着て草鞋かな
             右わう左わう群れて渦巻く花ぼこり
             白魚に影てふもののありにけり

 3 亀田虎童子の作品
             
             
地球球儀に自転なかりし四温かな
                   吾死ねば一部屋の空く花木槿
                   まどろみて田螺の鳴くを聞きもらす
             さくら散るさなか手足のちから抜く
             あだ花も花なればこそ南瓜咲く

 3 萱の作品
    神の留守奈良の大仏鼻ひらく        青木 啓泰
             雲かかる加賀白山や柿すだれ        伊藤一艸人
             ひとりごつ枯あじさゐのたそがるる     荻原  枯石
             秋冷や仏像の持つ素手素足        菅野東洋治
             金木犀目黒は坂の多き町          岸   清一
             地球儀の海青々と神の留守         佐久間純子
             蓮の実の大きく雨を弾きけり         平佐  悦子
             十一月遠いものには手をかざし       堀内 一郎
             壷に耳無かりけり秋桜            松下 道臣
             葉脈も色づきをりし柿落葉          佐藤ただし
             一張りは茶席のテント秋祭         土田野里子


4 自習室ー現代の俳句を読むー         小島 良子

    水中に葦の直立百千鳥        伊藤 通明
                            
      
真言宗智山派の菩提寺から、毎年お施餓鬼の通知と共に大師の教えを印刷した短冊
  が送られて来る。これは身辺に掲げて日々心に唱えよということらしい。今回は「自然に
  ほとけの響きあり」である。「世界を構成するすべてのものが共に響き合っている」という
  意味のようだ。丁度ひもといていた句集「荒神」の一句一句がこの心に通うのではないか、
  と思われる。
   掲句は感動的である。自然は美しく力強く清らかな諧調で統べられている。見えない水
  の中には、芽吹きの力を溜めて葦が直立し、
天には多くの鳥が鳴き響もして生命の歓び
  を歌っている。人智の及ばないところで、悠久の時をかけて滅びと再生を繰り返す自然の
  共鳴を感じる。
     鳥渡る胸のうちより羽ひろげ       通 明
   ここには帰る鳥に託した敬虔な心情が現れている。時が来て、見えない声に呼ばれる
  ように鳥が発つ。「胸のうちより羽ひろげ」とは、単なる鳥の動きの表現に止まらず全身で
  自然の呼び声に応える潔さが見える。
   「父祖の地にあって定型自在の域を求める」とされる氏の抒情立志とは、かくの如く寛や
  かなものなのである。
        
     
       
              
    *********ご覧くださいまして有難うございました *********